【ご報告】第77回日本生物工学会大会における提供弁当の不具合および体調不良事案について
第77回日本生物工学会大会において提供いたしました弁当に不具合があり、一部の参加者様に体調不良が生じる事案が発生いたしました。このたび、当該事案に関する調査および体調を崩された方々への対応が完了いたしましたので、以下のとおりご報告申し上げます。
体調を崩された皆様には多大なるご不快・ご不安をおかけしましたこと、主催者として心よりお詫び申し上げます。
【概要】
大会で提供いたしました弁当の一部において米飯の糸引きが確認され、大会参加者様へ実施した体調確認アンケートにより、ランチョンセミナーに参加された16名の方々から、腹痛や下痢、嘔吐、発熱等の体調不良のご連絡を頂戴いたしました。
【対応経緯】
事案発生から直ちに、大会実行委員会が弁当発注業務の委託先である(株)エー・イー企画に対し調査を依頼し、同社において弁当業者への調査が開始されました。また、保健所への報告は、当日の温度管理を含む製造管理状況、細菌検査結果、体調不良者数等について、弁当業者より逐次行われました。
【調査結果】
提供弁当サンプルの細菌検査結果:
Bacillus属の細菌の一般生菌数が3.9×108ケ/g、大腸菌(E.coli)およびセレウス菌についてはともに陰性
保健所の判断:
体調不良の原因は、温度管理の不備による冷却不足が原因の弁当の腐敗と考えられるが、今回の事例では、24時間以内に医師から保健所への報告が無かったため、保健所として因果関係を調査し、食中毒と判断することは難しい、とのことでした。
【弁当業者によるお見舞い対応】
弁当業者より、体調不良を訴えられた方々に対し直接お見舞いを行いたい旨の申し出がありました。これを受け、弊学会より、対象となる方々に連絡先情報提供の可否について確認し、ご了承いただいた方々へは弁当業者より直接の連絡とお見舞いが実施されました。
【再発防止策】
今後は、大会運営を支援いただく運営企画会社と緊密に連携し、弁当業者選定にあたっては製造規模・配達時間・距離等を総合的に考慮いたします。
また、行事開催前には製造から配達・納品まで一貫した品質管理体制について確認を徹底し、衛生面に十分配慮した運営を実施してまいります。
最後に、当日は弁当業者が直接、講演会場まで配送しており、同業者より「自社の温度管理の不備による可能性が高い」との申告を受けております。当該業者はホテルなども系列に持つ大手企業でございますが、本件につきましては、弊学会及び大会実行委員会としては誠に遺憾であり、速やかな調査、および所轄保健所への情報提供を依頼いたしました。当該業者からは再発防止策の報告も受けており、真摯に反省されていると理解しております。
この度の事案により、関係者の皆様にご心配をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。
主催者として、今回の事態を重く受け止め、今後このような事態が再び生じることのないよう安全確保に努め、皆様に安心してご参加いただける運営を目指してまいります。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
公益社団法人 日本生物工学会 会長 清水 浩
第77回 日本生物工学会大会 大会実行委員会長 黒田 章夫