1.100周年記念シンポジウム 生物工学の未来 (2050年) 第1回【本部企画】

ハイブリッド開催

オーガナイザー:
青柳 秀紀 (筑波大)・本多 裕之 (名大)・上平 正道 (九大)・竹山 春子 (早稲田大)・吉野 知子 (農工大)・章 超 (霧島酒造)

企画委員会では100周年記念事業として、生物工学会の会員が参画でき、学会としても重要なテーマ (食、環境、医療など) を対象に、産、学、官の立場から、生物工学の未来 (2050年)を皆様で考える契機となるシンポジウムをシリーズ (全5回) で実施する。本シンポジウムはその1回目である。

2.若手とシニアで語る生物工学の未来【本部企画・生物工学若手研究者の集い】

オーガナイザー:
青木 航 (京大)・蟹江 慧 (近畿大)・曽宮 正晴 (阪大)・三浦 夏子 (大阪公大)・中島 一紀 (北大)・徳山 健斗 (中外製薬)

バイオテクノロジーの急速な発展や、科学コミュニティの模範の大きな変化を踏まえ、我々の目指すべき未来がどのようなものであるか、改めて議論する場が必要とされている。例えば、生物工学会においても、マイノリティー活躍の促進方法、オープンアクセス時代における学会誌の目指すべき姿、COVID-19パンデミックを契機としたリモート時代における学術集会の新たな可能性、学術の細分化が進む現代におけるコラボレーションのあり方など、多様な論点が存在している。そこで生物工学会への貢献が深い教授陣などをお招きし、多様なステークホルダーと共に、我々の目指すべき生物工学の未来を忌憚なく議論する。

3.若手研究者のこれからの「活躍の場」を語ろう【本部企画・生物工学若手研究者の集い】

オーガナイザー:
青木 航 (京大)・蟹江 慧 (近畿大)・曽宮 正晴 (阪大)・三浦 夏子 (大阪公大)・中島 一紀 (北大)・徳山 健斗 (中外製薬)

専門的知識を持つPhDの「活躍の場」は多様化しているが、博士課程学生や若手研究者がその情報に触れる機会はいまだ少ない。そこで、日本生物工学会学生優秀賞 (飛翔賞)受賞者を含む、国内外の産官学で活躍中の若手PhDをお招きし、「活躍の場」を一望する。また、他国に比べると日本におけるPhDの「活躍の場」はいまだ限定されていることも実情であり、それをどのように変えていくべきか議論する。

4.産学連携シンポジウム (培養・計測)【本部企画】

オーガナイザー:児島 宏之 (味の素)・今井泰彦 (野田産研)

培養・計測に関わる産学連携の取り組み事例をアカデミアと産業界のそれぞれの立場から紹介し、生物工学会が拓く未来社会に向けて達成すべき課題について議論する。

5.未来産業の創造に向けた産学官連携プラットフォーム (仮題)【本部企画】

オーガナイザー:林 圭 (三和酒類)・岡 賀根雄(サントリーホールディングス)・藤村 朋子 (サントリーホールディングス) 
明石 貴裕 (白鶴酒造)

第4次産業革命は、産業界において同質的なコスト競争から付加価値の獲得競争への構造変化をもたらし、その変化は複雑、高度、そして速くなり続けている。産・学・官が、イノベーションの創出による新たな価値の創造に貢献していくためには、それぞれが互いを対等なパートナーとして認識し、新たな価値の創造を志向した本格的な連携が重要となっている。こうした背景を受け、産学官連携のプラットフォームづくりに第一線で関わっている先生方をお招きし、ご講演を頂くことにより、その認識を深め、未来産業に向けた新たな価値創造への一助としたい。

6.科学者のWell-beingのための志向倫理【本部企画】

オーガナイザー:石井 正治 (東大)・片倉啓雄 (関西大)

研究倫理に関しては、【予防倫理】が広く知られており、その重要性は論を俟たない。一方近年においては、個人/公共の福祉を志向した行動を促す【志向倫理】も提唱されており、科学者のWell-beingを根本から支える倫理として認識されはじめている。本シンポジウムでは、本学会員が持つべき/持っていると良い倫理として【志向倫理】を取り上げ、その詳しい内容を紹介するとともに【予防倫理】についてもお浚いをする。講演後は、講演者間による座談会を行うことにより、聴衆諸氏に【志向倫理】への理解を深めていただく。

7.健康長寿に貢献するこれからの醸造発酵技術【本部企画】

オーガナイザー:赤尾 健 (酒類総研)・秦 洋二 (月桂冠)・章 超 (霧島酒造)

醸造発酵食品の健康への寄与は、近年、社会に広く浸透している。今後、健康長寿がより一層希求される中で、醸造発酵技術の役割は、「効率的に産物を得る」という旧来の枠を超えて広がりつつあり、それに対する期待も大きい。本課題では、基礎レベルと商品開発の両面から、醸造発酵食品、機能性分子、関連微生物の生体作用に関する最近の成果を紹介し、健康長寿に寄り添った、これからの醸造発酵技術の可能性について考える機会としたい。

8.生物工学会英文誌JBBのあゆみとこれから【本部企画・国際シンポジウム】

オーガナイザー:神谷 典穂 (九大)・清水 一憲 (名大)・小西 正朗 (北見工大)

英文誌編集委員会が主催するシンポジウムとして、歴代の論文賞受賞者や、被引用数の多い国内外の著者の招待講演等、国際誌としてのJBBの特徴を活かした学術講演を中心に、生物工学分野におけるJBBの学術的貢献を俯瞰する機会を設ける。JBBの更なる発展に向け、歴代編集委員への謝意を表すと共に、編集現場の状況を伝え、本シンポ参加者ならびに国内外からの論文投稿の増加に繋げたい。

9.KSBB-BEST-SBJジョイントシンポジウム【本部企画・国際シンポジウム】

  • Session 1: Sustainable Biotechnology Using Metabolic Engineering
  • Session 2: Current Advances in Nanobiotechnology and Nanomedicine

オーガナイザー:藤山 和仁 (阪大)

日本生物工学会 (SBJ) は、これまで特にThe Korean Society for Biotechnology and Bioengineering (KSBB) と年2回の派遣と受入を実施してきた。昨年、Biotechnology and Biochemical Engineering Society of Taiwan (BEST) との交流を組入れ、この3カ国間の交流を発展させるためにジョイントシンポジウムを実施した。100周年の記念大会に、KSBB-BEST-SBJジョイントシンポジウムを開催し、より交流を深めていきたい。また関西支部が提案したシンポと当提案シンポの一部を関連づける (コラボする) ことで、多様な演者が同じテーマを英語で議論できる場を提供する。

10.アジアにおけるバイオプロダクションの現状と未来~SDGsの達成を目指して~【国際シンポジウム・関西支部】

オーガナイザー:大橋 貴生 (摂南大)・石井 純 (神戸大)

SDGsは地球規模の喫緊の課題である。SDGsの中でも生物工学が貢献できる目標として「7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、「9. 産業と技術革新の基盤をつくろう」、「13. 気候変動に具体的な対策を」が挙げられる。主にアジア地域で微生物を用いたエネルギー・有用物質生産に取り組んでいる著名な研究者やアジア地域に理解の深い研究者を招き、これらの課題についての取り組みに関して情報共有を行い、本分野においてアジア地域延いては日本が進むべき未来及び果たすべき役割について考える機会を提供する。

11.ゲノム編集食品の未来を語り合う~技術から法規制、実用化事例まで~【関西支部】

オーガナイザー:柴田 裕介 (菊正宗)・岡野 憲司 (関西大)

ゲノム編集技術は「食料危機を救う」とも言われており食品への実用化に向けた動きはあるが、まだ広く活用されているとは言えない状況である。そこで、本シンポジウムでは、産官学の様々な立場の演者に、ゲノム編集の基礎研究から法規制や食品への実用化事例に至るまで、幅広い話をして頂く。さらに、それに基づいたパネルディスカッションの時間を設けることで、ゲノム編集の実用化に向けた今後の課題について、演者、聴講者で共に考える機会とする。

12.光スイッチ型海洋分解性の可食プラスチックの開発研究

オーガナイザー:金子 達雄 (北陸先端大)・川口 秀夫 (神戸大)・加藤 太一郎 (鹿児島大)

世界規模の問題である海洋プラスチック問題対策に寄与するために「使用時は十分な耐久性を持つ一方、海洋環境中における強い太陽光照射の下で光スイッチ分解性を示す海洋生分解性プラスチック」の開発を目指したNEDOムーンショット型研究プロジェクトを2020年度より開始している。本シンポジウムでは、我々が目指す、動物や人間の消化管内で軟化分解することで物理的・化学的障害を生じないユニークな「可食化できる海洋生分解性」ポリアミドの開発について、最新の研究成果を紹介し、社会動向を睨んだ今後の展望について議論したい。

13.最先端の代謝研究が解き明かす解糖系の深淵― Otto Meyerhof ノーベル賞受賞100周年によせて ―

オーガナイザー:渡辺 大輔 (奈良先端大)・三浦 夏子 (大阪公大)

解糖系は、ほぼ全ての生物が有するエネルギー代謝経路であり長年にわたる研究の歴史を有する。がんや糖尿病をはじめとする疾患との関わりや、アルコール発酵、乳酸発酵などの微生物生産の観点からも重要性は高い。ところが、遺伝子、タンパク質、代謝産物レベルで厳密かつ精緻に働く解糖系調節メカニズムの全体像の理解は程遠い。本シンポジウムでは、代謝酵素ダイナミクス (メタボロン、環境応答シグナル伝達)、代謝フラックス制御、代謝シミュレーションインフォマティクスなど最先端の知見に基づく解析事例を取り上げ、解糖系研究の面白さと奥深さを聴衆と共有し、他の代謝経路の研究者にとってのロールモデルとして新たな気付きを生み出す。

14.植物由来のバイオプロダクションの新潮流

オーガナイザー:岡澤 敦司 (大阪公大)・田口 悟朗 (信州大)

植物は多様な有用代謝産物を産生する。有用代謝物の生産制御に関わる生合成遺伝子の単離・機能同定し、それらに遺伝子群を酵母などの微生物に導入して合成生物学的に製造することに成功している。一方、植物を有用タンパク質など、有用物質の生産の場として用いる研究、植物を生体触媒として代謝変換の場として活用するアプローチ、植物ゲノム編集による代謝制御研究、環境制御による有用代謝物生産制御研究も進展してきた。本シンポジウムでは植物バイオプロダクションの新潮流について、先端の研究者に講演いただき、今後の方向性について議論を深めたい。

共催:次世代植物バイオ研究部会

15.バイオエコノミーに資するバイオ×デジタル融合型の次世代研究プラットフォームの創出

オーガナイザー:近藤 昭彦 (神戸大)・蓮沼 誠久 (神戸大)

SDGsの実現に向け、バイオエコノミーの形成が世界的な潮流となっている。その技術背景にはNGSの登場やゲノム編集技術・DNA合成技術の確立、ITや自動化技術のバイオ分野への適用があり、バイオ技術とデジタル技術の急速な融合が第五次産業革命を牽引している。こうした次世代型研究プラットフォームの開発は生命現象や生物機能の理解、さらにはそれに基づく産業応用を急進する可能性を示しており、最新の技術開発動向の共有を通して今後の展開を議論する。

16.加速する次世代抗体の実用化に向けた取り組み

オーガナイザー:上平 正道 (九大)・大政 健史 (阪大)

抗体医薬品は高い治療効果から幅広く適用されており、今後とも医薬品市場において成長が期待されている。一方で、技術的な進展によって単純な抗体分子のみならず、二重特異性抗体、抗体薬物複合体 (ADC) やRI抗体などに代表される次世代型の抗体医薬品の開発研究が行われており、実用化に向けた取り組みが活性化している。本シンポジウムでは、2021年度から開始されたAMEDの次世代抗体開発・生産プロジェクトに関連した課題を紹介し、次世代抗体開発および生産の現状と将来の方向性について議論する。

17.高度に生体を模倣した細胞培養技術「Microphysiological System (MPS)」が拓く未来社会

オーガナイザー:清水 一憲 (名大)・堀江 正信 (京大)

Microphysiological system (MPS) は、マイクロスケール技術を利用して生体内の微小環境を模倣し、臓器特有の機能や疾患を高度に模倣した細胞培養システムである。従来の平面培養や動物実験に替わる技術として、細胞治療や創薬疾患・基礎生物学研究での応用が大いに期待されている。本シンポジウムでは、MPSの中でも特に発展が著しい「オルガノイド」と「Organ-on-a-Chip」に焦点を当て、ユニークな研究を進める研究者が最新知見を紹介し、本分野の将来像と生物工学が果たすべき役割を討議したい。

共催:次世代アニマルセルインダストリー研究部会

18.シンポストバイオの潮流~腸内代謝物の有益性と商品化

オーガナイザー:松山 彰収 (ダイセル)・髙木 忍 (ST グローバル バイオ・ネット)

腸内細菌が腸内環境で作る短鎖脂肪酸と同様に、食品中の脂肪酸、ポリフェノール、糖類などが腸内細菌によって代謝変換され生じた成分 (腸内代謝物) が、腸管から吸収されてヒトの健康に大きく貢献していることがわかってきた。最近、新しい成分として脂肪酸、ポリフェノール、糖類などの代謝物が次々と見いだされ、機能性が明らかになり商品化されてきた。社会実装されたテーマを中心に腸内代謝物の有益性とその微生物によるモノづくりとしてのポテンシャルの高さを生物工学会の会員に知って頂きたい。

共催:バイオインダストリー協会 新資源生物変換研究会

19.持続発展可能な未来社会を創造するバイオプラスチックの最前線

オーガナイザー:笠井 大輔 (長岡技科大)・福居 俊昭 (東工大)・本田 孝祐 (阪大)

化石資源に依存せず、自然環境に蓄積しないバイオベース生分解性プラスチックの実用化は喫緊の課題となりつつある。本シンポジウムでは生分解性が高いバイオプラスチックである微生物産生ポリヒドロキシアルカン酸に着目し、物性改変や生産原料拡大に関する最先端の研究開発事例を紹介する。加えて、実用化の観点から環境中でのプラスチック分解、バイオプラスチックの社会実装とその海外動向に関する知見を共有することで、将来の持続発展可能社会の実現に貢献したいと考えている。

共催:環境バイオテクノロジー学会

20.生体分子の相互作用における曖昧さの意義

オーガナイザー:堀 克敏 (名大)・髙木 昌宏 (北陸先端大)・中村 史 (産総研)

基質-酵素間の秩序的な特異的相互作用は鍵と鍵穴で例えられてきたが、材料表面に接着するタンパク質は、疎水性や電荷の強弱、凹凸といった表面特性を、曖昧さを許容しつつ認識している場合が多く、特異的というよりある種の表面特性を好む嗜好性を示すと言えよう。また、天然変性タンパク質は、一定の構造をとらずに無秩序ながら特異的相互作用を生む。ここでは、特異的・非特異的、秩序・無秩序の関係を考察しつつ、生命機能の本質を担う生体分子相互作用の曖昧さを科学する。

21.生物工学が拓く未培養微生物 (微生物ダークマター) の未来

オーガナイザー:堀之内 貴明 (産総研)・青柳 秀紀 (筑波大)

従来の微生物培養法では自然界の微生物の1%程度しか培養ができていない。微生物機能の解明や実利用を考えた場合、残された99%の未培養微生物 (Microbial dark matter) の探索、分離・単離、培養、解析、保存、利用に関する技術開発が必須である。本シンポジウムでは、オミクス計測や実験自動化などによる大規模データの取得とAIやデータサイエンスによる活用など、今後の生物工学分野のキーテクノロジーを駆使した未培養微生物の開拓に関わる様々な分野の研究者の成果を紹介し、将来の展望について討論する。

共催:未培養微生物 (微生物ダークマター) 資源工学研究部会バイオインフォマティクス相談部会
協賛:損傷菌研究会 後援:公益財団法人発酵研究所(2021年度学会・研究部会助成)

22.先端バイオ分析の新潮流

オーガナイザー:座古 保 (愛媛大)・上田 宏 (東工大)・梅野 太輔 (早稲田大)

先端バイオ分析・計測技術の開発では化学、物理、材料、バイオ分野における日進月歩の融合・深化が顕著である。有機反応を元にした分子設計やデバイスの開発、AIを駆使した用いた分子センシングおよび医療応用、合成生物学的視点による新しいセンサー創製など、分野横断的な開発が実現している。今回のシンポジウムではこれら次世代のバイオ分析技術開発に焦点をあて、多角的に討論を行いたい。

23.グローカルバイオで達成するカーボンニュートラル

オーガナイザー:古賀 雄一 (岡山理大) ・河原崎 泰昌 (静岡県大)・仲嶋 翼 (三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

SDGsの達成を目指したコンセプトの一つにゼロエミッションがあり、バイオテクノロジーにも貢献が期待されている。地域生物資源を活用した事例と、行政が主導するバイオコミュニティ形成事業から、持続可能な社会を目指して次世代の生物工学研究者の進む方向性を探る。