Published by 部会:非線形バイオシステム on 02 11月 2020
- 開催日時:2020年12月17日(木)13:00~17:00
- 開催方法:Zoomオンライン
- 参加費:無料
- 開催趣旨:
非線形バイオシステム研究部会では、多様な観点から「非線形バイオシステム」に携わる機会を参加者に提供し、新たな研究課題や共同研究の芽が生まれることを目指しています。近年、人工知能、量子生物学など新しい学問の潮流が生まれています。一方で、2020年は新コロナ感染拡大に始まり、東京オリンピック・パラリンピックの延期、生物工学会大会もWEBシンポジウムに変更となりました。そこで本研究会では、9月27日に開催したキックオフミーティングに引き続き、第2回セミナーにおいても新たな時代に向けた研究思考型の討論と異分野交流を深化させたいと考えております。
- プログラム:
<第一部:公開セミナー>
♦座長:高木 昌宏(北陸先端科学技術大学マテリアルサイエンス系)
13:00~14:00
「非線形ダイナミクスと生命現象:DNAから生物個体まで」
…吉川 研一(同志社大学生命医科学部医情報学科)
♦座長:田丸 浩(三重大学大学院生物資源学研究科)
14:00~15:00
「人工知能による「理解と把握」:自動形成される遺伝子クラスターから考える意味と概念」
…三宅 淳(大阪大学大学院工学研究科)
<第二部:一般・若手講演>
♦座長:梅津 光央(東北大学大学院工学研究科)
15:10~16:00
「実バイオマスからのポリマー生産:理想と現実」
… 荻野 千秋(神戸大学大学院工学研究科)
16:00~17:00 総合討論
<第三部:活動方針検討会>(非公開)
18:00~20:00
♦進行役:田丸 浩(三重大学大学院・研究部会長)
・今後と次年度研究部会の運営方針
・その他
- 申込方法:
参加をご希望の方は2020年12月11日(金)までに、下記までメールにてお申し込みください。お名前(フルネーム)とご所属の明記をお願い致します。お申し込みをもちまして、公開部の内容の守秘義務にご了承頂いたものと致します。
- 申込先:
三重大大学院・研究部会長 田丸 浩
E-mail:
⇒非線形バイオシステム研究部会Topへ
♦関連記事:
学会行事
Published by 支部:東日本 on 29 10月 2020
支部活動
Published by 学会事務局 on 24 10月 2020
生物工学会誌 第98巻 第10号
児島 宏之
2020年2月頃までは対岸の火事だったCOVID-19,3月末から始まった在宅勤務が今日現在まで続いています。ゴールデンウイークもずっと在宅で過ごしました。皆さまがこの巻頭言をお読みになる頃の状況も何となく予測・想像できるようになってきました。
決して手放しで喜んでいるわけではありませんが,COVID-19 が2019年12月に発生し,ウイルスのゲノムが次世代シーケンサーを使って一週間程度で決定されました。ウイルスが変異しつつ世界各地に広がっていった様子もゲノム情報をもとにトレースされています。得られる限りの科学的知見を総合し,診断方法,ワクチン,治療薬について,さまざまな取組みが行われています。ネット上では不確定なものも含む多くの情報が飛び交っていますが,京都大学の山中伸弥先生の見識の高いWebサイト(https://www.covid19-yamanaka.com/index.html)や,日経バイテク元編集長の宮田満氏の質の高い情報(https://twitter.com/miyatamitsuru)に無料でアクセスすることもできます。いまだかつてない急速な勢いで罹患数が増える状況下で,感染拡大を防止しつつ崩壊寸前の医療現場では患者さんを治癒する努力が続けられる一方で,このような先端科学を駆使した取組みが世界的規模で行われていることに感銘と感謝の念を抱くとともに,生物工学会の会員としても個人,組織,学会として何ができるか,何をすべきかを考えています。
短期的には,崩壊寸前の医療を支え,不足している資材の供給を可能にすること,食料をはじめとしたライフラインを確実なものにする取組みが優先されます。その後は一旦停止しているさまざまな活動とその活動に従事する人の生活を軌道に乗せ経済的基盤を確保しつつ,学校教育のように将来にむけての取組みを再開させる必要があります。
今改めて意識すべきことは「COVID-19の前の状態に戻らない。現状を回復するだけではなく,新たな仕組みを作り,いち早く成長に向けて進んでいかなくてはならない」ということでしょうか。失われたり棄損されたりした仕組みに従事されていた方々への最大限の配慮が必要ですが,「以前の仕組みを再構築するよりも,過去のしがらみを捨て去って,より良い仕組みを構築する」良い機会とも言えます。コロナウイルスとの闘いは長期にわたると予想されています。マラソンランナーの山中先生もマラソンに例えています。取組みの積み重ねによって,将来に大きな差が生じる可能性があります。今は日々の活動に色々な制限があり,実験,実習,試作,製造に大きな制限を受けています。この状態は皆さんの努力によって少しずつ回復していくでしょうが,状態が回復することをただ待ち望むのでなく,将来について考え,計画を立て,実行するためのさまざまな準備をすると考えれば時間はいくらあっても足りないでしょう。
今こそ私たちが実現すべき未来の価値,姿を改めて考え,それに向かって何をすべきかをしっかり考えておきたいと思います。後ろを振り返って嘆き悲しむのではなく,明るい将来を信じて頑張りましょう。
まるい地球の水平線に
なにかがきっとまっている
くるしいこともあるだろさ
かなしいこともあるだろさ
だけどぼくらはくじけない
泣くのはいやだ 笑っちゃおう
進め
ひょっこりひょうたん島……
その昔のNHKで放送された人形劇『ひょっこりひょうたん島(作詞:井上ひさし・山元譲久,作曲:宇野誠一郎)』の主題歌より。是非YouTubeでご覧ください。モーニング娘。も歌っています。
著者紹介 味の素株式会社(専務執行役員)
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
新着情報
Published by 支部:東日本 on 23 10月 2020
(公社)日本生物工学会東日本支部 主催
日時 | 2020年11月13日(金)13:00~18:00(終了後、簡単なオンライン懇親会を予定) |
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開催方法 | 「口頭発表」:Zoomによるライブ配信。
質疑応答はライブで発表後に行いますが、同時にSlackによる参加者レスポンスの発表者へのフィードバックも行います。Slack上では発表者への応援メッセージも歓迎。 「自由討論」「懇親会」:Spatial Chatによるポスターセッション・懇親会会場の再現(話したい人と話せる)を行います。ポスター発表は、口頭発表者のうち希望者に発表していただき、より議論を深めていただきます。 詳細は、発表申込者・参加申込者にご案内します。 |
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開催趣旨 | 日本生物工学会東日本支部 第15回学生発表討論会 オンライン版のご案内日本生物工学会東日本支部事務局です。
平素より日本生物工学会東日本支部の活動にご協力いただきましてありがとうございます。 さて、東日本支部主催の第15回学生発表討論会が表記のように開催されますので、ご案内申し上げます。今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で、残念ながら例年のような宿泊形式は困難ですので、半日間のオンライン形式にて開催いたします。 学生発表討論会は、皆様のご協力をもちまして毎年、活発な討論が交わされて東日本支部の恒例名物企画となり、参加した学生からも高い評価を頂いております。当日は、今年度の日本生物工学会飛翔賞受賞者にも講演いただきます。 本発表討論会は、既に社会で活躍されている先輩方から、学生への意識や経験の伝承にも重きを置いてきました。今年度も、オンラインながらその機会を提供いたします。今回は、対面が叶わないことから、Spatial Chatを利用したポスターディスカッションおよび懇親会の場の提供を試みます。 特に、大学進学率が60%に達している今日、企業・研究所の方々と学生が直接、深い討論をできる本発表討論会は、社会人の側からも最近の学生の意識を知る貴重な機会として評価いただいております。オンライン懇親会では、画面上で、実際の懇親会場のように話をしたい人と集まって話をできる環境を提供いたしますので、近頃の学生に一言いいたいという企業の方のご参加も、歓迎いたします。 従来の東日本支部「学生発表討論会」の内容についての詳細は、以下のURLより、生物工学会誌2010年第88巻第1号のBranch Spirit欄に掲載しました記事をご覧ください。
https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/8801_branch_spirit.pdf |
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内容 | プログラム予定 11月13日(金) | 12:30 | 開場(Zoom入室、参加者アカウント名変更、開催者からの注意説明) | 13:00 | 開会挨拶 | 13:05 | 日本生物工学会飛翔賞受賞者講演
「生体組織の空間的な遺伝子発現解析に向けた微量RNA抽出法の開発」(仮題)
山崎 美輝(早稲田大学・院) | 13:25 | 発表準備 | 13:30 | 研究発表会 セッション1:
口頭発表4名[(発表10分+質疑5分)×4]+休憩10分 | 14:40 | 研究発表会 セッション2:(同上) | 15:50 | 研究発表会 セッション3:(同上) | 17:00 | 自由討論会(ポスターセッション形式) | 18:00 | 閉会挨拶 | 18:05 | 懇親会(学生も参加可) |
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発表者申込 | 発表者の申込 | 発表資格・定員 | 日本生物工学会学生会員、および日本生物工学会正会員の紹介を受けた非会員学生。
12名まで | 参加費 | 無料 | 発表要領 | 演者はインターネット接続してご自分の環境から発表ください。ただし、接続が不安定で発表・質疑応答に支障を来す通信環境は避けてください。
ご自分のPCから、発表受付後にお知らせするZoomミーティングURLに当日、アクセスし、パワーポイントのスライドショーを画面共有して発表していただきます。発表時間は1題あたり10分、質疑5分です。
さらに、口頭発表のセッションの後に自由討論会にて同一内容をポスター形式で表示していただき、ふだんの学会のポスター発表会場のように自分のポスター周辺で議論ができるウェブセッションを予定しております。発表受付後に詳細をご案内しますので、こちらへの参加もなるべくご検討ください。 | 要旨について | 発表受付後に要旨フォーマットをお送りしますので、それに従い作成したものを11月6日(金)までに下記 申込先にお送りください。
要旨は要旨集に収録し、PDF形式で発表者ならびに参加登録者のメールに送付いたします。 | 発表申込方法 | 11月2日(月)までに、1) 氏名、2) 連絡先(E-mailアドレス)、3)所属、4) 会員の場合には会員番号・非会員の場合には紹介者の氏名及び会員番号 を記入の上、件名を「学生発表討論会発表申込」として、下記申込先にE-mailにてお申し込みください。 |
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参加者申込 | 参加者の申込(発表者以外) | 参加資格・定員 | 日本生物工学会正会員・賛助会員・学生会員、および正会員の紹介を受けた非会員学生
100名まで | 参加費 | 無料 | 参加要領 | ご自分のPCから、参加受付後にお知らせするZoomミーティングURLに当日、アクセスしてください。 | 参加申込方法 | 11月10日(火)までに、1) 氏名、2) 連絡先(E-mailアドレス)、3)所属、4) 会員の場合には会員番号・非会員の場合には紹介者の氏名及び会員番号 を記入の上、件名を「学生発表討論会参加申込」として、下記申込先にE-mailにてお申し込みください。 |
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申込先 | 日本生物工学会東日本支部 第15回学生発表討論会
担当 大槻隆司(山梨大学大学院医学工学総合研究部生命環境学域)
E-mail |
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►東日本支部Topへ
学会行事,支部活動
Published by 学会事務局 on 23 10月 2020
►生物工学会誌Top

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生物工学会誌
Published by 支部:関西 on 15 10月 2020
2020(令和2)年10月15日
日本生物工学会 関西支部長
藤山 和仁
日本生物工学会では、創立90周年記念事業の一環として2012年に生物工学学生優秀賞(飛翔賞)を創設しました。この賞は、博士後期課程に進学して、生物工学の分野で優れた研究業績を上げることが期待される学生会員の研究奨励を目的とするものです。生物工学学生優秀賞(飛翔賞)受賞者には研究奨励金(5万円)が授与されます。⇒受賞者一覧はこちら
日本生物工学会関西支部では、支部における生物工学学生優秀賞(飛翔賞)候補者の選考過程を明確化するため、関西支部学生優秀賞を2018年度に創設しました。この賞は、翌年度に博士後期課程に進学して、生物工学の分野で優れた研究業績を上げることが期待される、関西支部所属の学生会員の研究奨励を目的とするものです。なお、本賞受賞者の中から選考される最優秀者1名を、生物工学学生優秀賞(飛翔賞)の候補者として、関西支部より推薦することになります。
つきましては、関西支部学生優秀賞への応募者を募集いたします。関西支部の各大学の先生方におかれましては、是非、優秀な学生会員のご応募にご協力くださいますようお願いいたします。
- 対象者は、関西支部に所属する日本生物工学会学生会員であり、大学院博士前期課程等に在籍しており、2021年度に博士後期課程への進学を予定し、生物工学の分野で優れた研究業績を上げることが期待される者とする。10月進学予定の学生についても、進学する予定であることを指導教員等が保証することで、同等の扱いをすることができる。
- 応募は、指導教員による承認の上、「関西支部学生優秀賞申請書」
による自薦によるものとする(下記提出先まで電子メールにて送付)。申請書内に指導教員の氏名・所属・メールアドレスを記載することにより、指導教員の承認を得たものとする。
- 応募書類をもとに、関西支部委員による選考を行い、関西支部学生優秀賞受賞者を決定する。さらに、関西支部委員による研究プレゼンテーション審査会(2021年1月下旬を予定)を経て、最優秀者1名を決定する。
- 最優秀者は、「生物工学学生優秀賞候補者調書」
と「生物工学学生優秀賞候補者推薦書」
を提出の上、関西支部より日本生物工学会本部に推薦される。生物工学学生優秀賞(飛翔賞)受賞者は、各支部より推薦された候補者から日本生物工学会本部での選考を経て決定される。
詳しくは、生物工学学生優秀賞(飛翔賞)受賞候補者推薦要領をご参照ください。
- 提出締切日:
2020年12月15日(火)正午
- 応募方法:
「関西支部学生優秀賞申請書」
(記載例はこちら
)に必要事項を記入し、「関西支部学生優秀賞」への応募であることを明記の上、下記提出先に電子メールにてお送りください。
- 問合せ・応募書類提出先:
日本生物工学会関西支部庶務幹事 三﨑 亮
E-mail TEL. 06-6879-7238
⇒関西支部Topへ
新着情報
Published by 部会:脂質駆動学術産業創生研究部会 on 12 10月 2020
脂質駆動学術産業創生研究部会は2020年度第2回脂質駆動学術産業創生研究部会講演会を開催しました。
2020年度は、現地開催とオンラインのハイブリッド形式での開催を予定しております。
コロナ感染拡大防止のため、オンラインのみの開催に変更になりました。
- 日時:2021年1月27日(水)13:00~
- 場所:
静岡県立大学 (草薙キャンパス 看護学部棟4階13411教室 (静岡県静岡市駿河区谷田52-1))、
オンライン(Zoom)のみの開催
オンライン講演会会場に関する情報は、お申込みいただいたすべての参加者に
メールにてご連絡させていただきます。
- プログラム:
12:30 受付開始
13:00 開会の辞
【招待講演】(講演時間30分、質疑4分、交代1分)
13:05「骨格筋を構成するリン脂質の「質」と機能性に関する研究」
三浦 進司 (静岡県立大学 食品栄養科学部)
13:40「なぜ光合成膜の主要膜脂質は糖脂質なのか」
粟井 光一郎(静岡大学 理学部)
14:15「高精度1分子観察によるラフト組織化と機能の解明」
鈴木 健一 (岐阜大学 生命の鎖統合研究センター)
(14:50 休憩)
15:05「麹菌による有用脂質の大量生産に向けた遊離脂肪酸の生産性向上、分泌化、および高機能化」
玉野 孝一 (産業技術総合研究所)
15:40「オオムギ種子リポキシゲナーゼ-1とビールの香味耐久性・泡持ちについて
~植物育種からのアプローチ~」
廣田 直彦 (サッポロビール株式会社)
(16:15 休憩)
【一般講演】 (講演時間10分、質疑4分、交代1分)
16:30「Streptomyces sp. AK461 由来エタノールアミン型プラズマローゲン特異的ホスホリパーゼDの異種組換え発現と諸特性解析」
○野澤 俊貴,川村 柚葉,王 澤,杉森 大助(福島大学大学院 共生システム理工学研究科)
16:45「組換えエタノールアミン型プラズマローゲン特異的ホスホリパーゼDの基質特異性と反応pH,金属イオンの関係」
○川村 柚葉,野澤 俊貴,王 澤,杉森 大助(福島大学大学院 共生システム理工学研究科)
17:00「ホスファチジルグリセロール特異的ホスホリパーゼCの精製,諸特性解析と異種組換え発現」
○梶山聖人,杉森 大助(福島大学大学院 共生システム理工学研究科)
17:15「高分解能質量分析を基盤とした免疫受容体の新規脂質リガンド探索法の開発」
〇富安 範行1,和泉 自泰1,2,高橋 政友2,西村 直矢3,豊永 憲司3,山崎 晶3,馬場 健史1,2
(1九大院・シス生科,2九大・生医研,3阪大・微研)
17:30 閉会の辞
第2回脂質駆動学術産業創生研究部会講演会 演題募集は終了しました
本講演会では、下記のように一般講演を募集します。
形式:15分程度の口頭発表
募集演題数:8題程度
応募に必要な情報:講演タイトルと発表者名、所属、現地発表orオンライン発表
演題申込み締切:2020年12月24日(木)
要旨の書式:A4で1ページ(MS-Word)。様式には特に制限を設けておりません。
要旨の締切:2021年1月15日(金)
申込先:京都大学 竹内道樹 (E-mail: michiki@kais.kyoto-u.ac.jp)
- 参加費:無料(講演会後の意見交換会は開催しません。)
- 申込方法: E-mailにて、住所、氏名、所属、メールアドレス、
参加希望形式(現地 or オンライン)を明記の上、下記宛までお申し込みください。
- 申込先:
脂質駆動学術産業創生研究部会
竹内道樹(京都大学)
E-mail
Tel: 075-753-6462
►脂質駆動学術産業創生研究部会Topへ
学会行事
Published by 学会事務局 on 12 10月 2020
サスティナブル工学研究部会では、下記の通り、2020年3月に予定し、延期していましたサスティナブル工学特別講演会を11月に開催いたします。
講師である木田建次先生(熊本大学名誉教授)は、メタン発酵およびエタノール発酵などの発酵プロセスによる廃棄物系バイオマスの循環利用・資源化の基盤技術研究を精力的に進められています。木田先生は、本会で長年ご活躍され、2010年度第29回生物工学賞「バイオマスのバイオガス化・バイオエタノール化のための基盤技術開発とその応用」を受賞されています。さらに、研究活動だけではなく、得られた研究成果を自治体の資源循環型まちづくりの構築に活用されるなど、社会貢献も精力的に行っておられています。熊本大学を定年退職後、中国四川大学に移られて、サスティナブル工学に関する教育、研究および社会貢献に従事されて、中国の現状に大変精通されています。本講演会では、中国での活動・経験を中心としてご講演いただきます。
サスティナブル工学、資源循環利用などをキーワードとする研究に興味のある方はもちろん、中国で国際共同研究などの活動を予定されている方のご来聴を心より歓迎いたします。(非研究部会員の方も奮ってご参加ください。)
COVID-19感染防止の観点からハイブリッド開催(現地参加およびオンライン参加)とします。現地参加の希望者が多い場合には調整させていただきます。また、今後のCOVID-19感染拡大により、オンライン開催に変更する場合もございます。
参加ご希望の方は、氏名、所属、希望する参加方式を11月13日(金)までに、下記の申込先までご連絡ください。
- 日時:2020年11月18日(水) 15:00~16:30
- 講師: 木田 建次(熊本大学名誉教授)
- 演題:中国四川省での研究活動および中国のバイオマスからのエネルギー開発目標と廃棄物系バイオマスの現状と対策
- 開催方式:オンライン参加および現地参加によるハイブリッド方式
♦現地開催場所:九州大学伊都キャンパス ⇒アクセス
農学部ウエスト5号館327講義室⇒キャンパスマップ
(マップ中の番号28が農学部ウエスト5号館で、327講義室は3階です。
バス停から327講義室までの経路は添付ファイル
をご参照ください。)
♦オンライン開催場所:ZOOM(IDおよびPWはオンライン参加申込者に後日送付いたします。)
- 問合せ・申込み先:九州大学大学院農学研究院 田代幸寛( )
【主催】日本生物工学会サスティナブル工学研究部会
【共催】九州大学大学院農学研究院土壌環境微生物学研究室
♦関連記事:2019年度サスティナブル工学研究会講演会[開催中止]
►サスティナブル工学研究部会Topへ
学会行事
Published by 支部:北日本 on 12 10月 2020
北日本支部では、学生主体の研究室間のオンライン合同ゼミの開催を企画いたしました。 今回は「酵素」に関する話題で、研究室間における雑誌会あるいは研究報告会を行います。本企画の意図は、研究会、学会やシンポジウムとは異なり、学生・大学院生も発言しやすい雰囲気で、学生さんによる研究進捗報告や最近の論文情報など、日ごろ各々の研究室(グループ)で行っていることを、組分けをして少数の研究室で行います。11月下旬~12月下旬を予定しています。今春から始まったオンラインを生かして、このテーマに興味もつ研究室・グループ同士で研究交流を図っていただければ幸いです。
杉森大助先生(福島大・教授)と山田美和先生(岩手大・准教授)にオーガナイザーをご担当いただくことになりました。広い意味での 「酵素」に関するテーマにご興味または関係のある支部内の研究室の会員が代表者として、下記までご連絡ください。
- 参加申込方法:下記連絡先宛に以下の情報をお知らせください(メールでお願いします)。
・希望時期 (11月下旬~12月下旬内で希望時期をお知らせください)
・希望形態 雑誌会 ・ 研究報告会 ・ 両方 (いずれか選択)
・大学、研究室名
・参加予定人数
- 締切日: 2020年11月18日(水)
- 参加費:無料
- 申込み・連絡先:
杉森大助(福島大学)
E-mail:
以上です。
魚住信之
日本生物工学会北日本支部長
東北大学大学院工学研究科
►北日本支部Topへ
学会行事
Published by 部会:メタボロミクス on 07 10月 2020
オームサイエンスの一つとして注目されているメタボロミクスについて理解を深めていただき、実際にメタボロミクスを実施していただけるための技術の習得を目的として、今年も例年通り、下記講習会を開催させていただきます。昨年に引き続き、質量イメージング講習をメニューに加え、2日間の講習とします。
- 日時:2020年12月7日(月)~ 12月8日(火)
- 場所:Zoomでのオンライン配信・ミーティング
- 講習内容:
♦12月7日(月)(第1日)
午前
イントロダクション(福崎):メタボロミクス概要
講義:GC/MS分析について
午後
講義(新間):見えないものを観るイメージングMS
講義:データマイニング
懇親会 (終了予定 19:00頃)
♦12月8日(火)(第2日)
午前
実習講義:GC/MSを用いたサンプル分析
実習:GC/MSデータ解析(前半)
午後
実習:GC/MSデータ解析(後半)
実習講義:イメージングMSを用いたサンプル分析
ラウンドテーブルディスカッション、総括
(終了予定 17:00頃)
※本年度はZoomでの開催となりますので実験室での実習を中止とさせていただき、その補填として実習内容を講義形式でご体験いただく「実習講義」をご用意しております。
- 参加費:無料
- 募集定員:若干名
- 申し込み方法:以下の申込サイトからお申込みください.
https://jp.surveymonkey.com/r/H8KHJXV(終了しました)
以上です。
福崎英一郎
日本生物工学会メタボロミクス研究部会代表
大阪大学工学研究科生命先端工学専攻教授
⇒メタボロミクス研究部会Topへ
学会行事
Published by 学会事務局 on 01 10月 2020
会員各位
2020(令和2)年10月1日
公益社団法人 日本生物工学会
会長 髙木 昌宏
会員の皆様におかれましては、平素より本学会へのご理解とご高配をいただき、誠にありがとうございます。
さて、2019年5月開催の総会におきまして、本学会の正会員の年会費を現状の9,800円から11,000円に値上げをさせていただくことが承認されました。
正会員の会費は平成11(1999)年より現行の9,800円をずっと維持してきておりましたが、この間、二度の消費税増税もあり、会員サービスのさらなる充実と今後の学会の安定的な運営を鑑みて、会費値上げをお願いし、総会において承認いただいた次第であります。
また、関連して理事会にて、学生会員には和文誌『生物工学会誌』の郵送配布を停止させていただくことも決定しました。学生の皆様は紙の冊子体よりもホームページ上での閲覧を好まれる方が多数となっており、これまで通り閲覧いただくことを可能とするため、「特集」や「バイオミディア」も即日公開といたします。また、和文誌編集委員会では『生物工学会誌』のJ-STAGEでの一般公開など、サービス向上を進めておりますことを申し添えます。
コロナ禍の中、会員の皆様におかれましては様々な面で大変な状況と拝察し、このような時期に会費値上げを行うことは大変に心苦しいのですが、上記の状況をご理解いただき、何卒ご協力賜りますようお願いいたします。
年会費の請求書・払い込み用紙は、12月ごろ発送の予定です。
正会員の皆様におかれましては、金額をご確認のうえ、お手続きくださいますようお願い申し上げます。
新着情報
Published by 学会事務局 on 29 9月 2020
第73回日本生物工学会大会
実行委員長 上平 正道
第73回日本生物工学会大会は、2021年10月27日(水)~29日(金)に沖縄コンベンションセンター(宜野湾市)にて開催します。つきましては、日本生物工学会大会にふさわしいシンポジウムを公募します。なお、シンポジウムは27日(水)の午後~29日(金)の午後まで、複数会場で一般講演と並行して実施する予定です。新型コロナ感染症問題との関係により、オンライン開催とのハイブリッド、あるいはオンライン開催のみとなるかもしれないことをご承知おきいただきますようお願いいたします。
会員各位におかれましては提案書
に
1) 課題名(日本語によるシンポジウム、英語によるシンポジウムの別)
2) 開催の趣旨
3) 世話人名(連絡先)
4) 参加予定者数(講演者、参加者)
5) その他希望事項
をお書きいただき、2020年11月1日(日)~2020年12月28日(月)までの間に、メールにて下記宛までお申し込みください。
なお、シンポジウム世話人は、参加登録開始日の時点で本学会正会員である必要がありますので、ご注意ください。
会場数に限りがありますので、応募多数の場合には、生物工学に関連する「新たな研究領域の開拓」「生物工学の国際展開(英語によるシンポジウム)」「産学連携の推進」「地域社会への貢献」「SDGsに貢献する生物工学」「若手研究者主導の研究」「博士人材養成・教育の推進」などのコンセプトに沿った申請を優先的に採択させていただきます。また、類似した内容の提案については統合をお願いする場合がございますのでご承知おきください。
シンポジウムの開催時間は2時間を基本とさせていただきます。採択課題は上記1) から3) の項目を大会HPにて掲載させていただきます。研究部会からの申請であっても、採択において優先されるものではありません。基本的にシンポジウムの講演者への旅費、謝礼は実行委員会ではご用意できません。
上記趣旨をご理解の上ご応募頂きますようお願い申し上げます。
採択につきましては2月初旬にメールにてお知らせします。
【申込先】
九州大学大学院工学研究院
シンポジウム担当: 井嶋 博之
E-mail:
日本生物工学会 大会シンポジウム開催に関する中期的方針
【募集】
- 会員各位より広くシンポジウムを募る。
- 本会として重要なテーマに関するシンポジウムを理事会から応募する場合がある。
【選考の手続き】
- 応募多数の場合は、理事会から応募されたシンポジウムを含めて、時代に即した重要なテーマを中心に大会実行委員会で選考し、理事会で承認する。
研究部会からの応募に対しては、
- 1)本部からの資金援助も行っていることから、基本的には大会期間中以外の機会にシンポジウム等の報告会の場を設けて頂くことを前提として選考する。
- 2)大会中開催の必然的理由がある場合には、応募時にその旨を明記していただくものの、 順位が低くなることがありうる。
- 前年に引き続き応募されたシンポジウムについては、採択順位が下がる場合がある。
- 他の学会などとの共催・協賛によるシンポジウムについては、記載された共催・協賛の理由を採否判断材料の一つとする。
■関連記事:【年次大会】シンポジウムの開催と運営に関する理事会方針
https://www.sbj.or.jp/meeting/meeting2010_sympo_board_policy.html
►年次大会のページ
新着情報
Published by 学会事務局 on 29 9月 2020
会員各位
英文誌編集委員長
神谷 典穂
平素より英文誌JBBの編集業務へのご理解とご協力を賜り、誠に有難うございます。
JBBの2019年のImpact Factorは、2.366で過去最高値となりました。歴代の編集委員長・編集委員、査読にご協力を頂いた皆様に感謝申し上げます。
さて、英文誌の出版の現場では、本会所属の若手・中堅研究者からなる編集委員会にて、新規性・有用性はもちろんのこと、信頼性・完成度の高い論文を早期に出版するべく、きめ細かい献身的な編集作業が行われておりますが、コロナ禍の影響もあり、査読者の選定に想定以上の時間と労力を要するケースが増えております。
つきましては、本誌編集委員より投稿論文の査読の依頼が届きましたら、どうかお引き受け頂き、編集作業へのお力添えをお願い申し上げます。また、会員の皆様からの積極的なご投稿もお待ちしております。
JBB が会員の皆様の情報発信と交流の場としての価値と役割を増していくよう、編集委員一同尽力して参りますので、投稿・査読・引用を通したご支援を、今後ともよろしくお願い申し上げます。
♦関連記事:【JBB】2019 Impact Factor 2.366
新着情報
Published by 学会事務局 on 25 9月 2020
生物工学会誌 第98巻 第9号
川瀬 雅也
和文誌の巻頭言を書くようにとの話を頂き、引き受けたまではよかったが、何を書こうかと悩んで、文章を書いているうちに、何となく以下の文章ができた.さて、タイトルをつけなければと思い、辞書を引いてみると、「とりとめもなく思いつくままに書いた文」を「漫文」というらしく、この言葉をタイトルとした。
今、新型コロナウイルスの流行で、大学も企業もテレワークとなっているところが多いと思う。この文章を書いている私も、自宅待機の身である。講義はweb配信なので、動画を作り、放送大学の真似事をやっている。動画を作った後、少し時間ができたので、本でも読もうと思い、本棚の中をいろいろと探ってみた。
ファインマンの本(ファインマンが著者ではなく、周りにいた者が、その発言などをまとめたもの)が目についたので、もう一度読み返してみると、いろいろと考えることがあった。ご存知のように、ファインマンは量子電磁気学における功績で、日本の朝永振一郎と一緒にノーベル物理学賞を受賞した人物である。非常に好奇心旺盛で、いろいろな逸話を残している人物でもある。その一方で、スペースシャトルチャレンジャー号の爆発事故の調査員として原因の究明を行ったことでも有名である。
今のように立ち止まって考える機会がなければ、おそらく考えなかったと思うが、今の自分はファインマンのように、いろいろなことに好奇心を持てているだろうかと考えてみた。自分の本棚を見てみると、自分の研究分野以外のジャンルもあり、まだ、かろうじて興味の広がりは残っていると思えた。学生に、「視野を広く持て」とか、「自分の分野だけでなく、他の分野にも目を向けろ」などと、偉そうに言っている本人が、そうでなければ話にならないので、内心、ホッとしている。皆様は如何であろうか。
確か、何の結果が出なくても、長い時間、焦らずに考え続けるというようなことが書いてあったと思う。興味の広さに加え、もう一つ、我慢も必要だということだ。成果を急げば、成果の出そうなことしかできなくなる。こうなれば、本当に、科学的に大事なことはできない。このことは、多くの人が同意するだろうと思う。たとえば、ある学生が卒論でポジティブな成果がほとんどなく、修士課程でも成果がなかったとする。皆さんならどうするだろうか。きっと、ファインマンなら、ネガティブな結果も大事な結果だと言って、ネガティブな結果を堂々と修士論文として提出させたのではないかと思う。我々もこのような度量を持ちたいと思う。ネガティブデータの重要性を認めて、また、多くの人に価値ある内容だったら学会誌などに掲載するようなことは可能ではないだろうか。今後の学会の発展を考えると、次を担う人材の育成が重要な課題であることは多くの人が同意するだろうし、ネガティブデータを生物工学の財産だとすることも、人材の育成にプラスになるのではと思う.
『ローズ』という映画をご存知だろうか。この映画の主題歌「The rose」(歌:Bette Midler、作詞・作曲:Amanda McBroo、1980年)の最後に、
“Just remember in the winter
Far beneath the bitter snows
Lies the seed that with the sun’s love
In the spring becomes the rose”
という歌詞がある。
次を担う人材に、春を届ける方策も、学会として議論してほしいと思う。
著者紹介 長浜バイオ大学(教授)
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
新着情報
Published by 支部:関西 on 25 9月 2020
人生100年時代を迎えた今、私たちの食や健康、運動への意識は益々高まりつつあります。標記例会では、生物工学に加え、食品・醸造科学や健康科学など、さまざまな分野をまたぐ研究者の方にユニークな研究をご紹介いただき、生物工学が私たちのQOL向上に果たす役割を議論します。多数のご参加をお待ちしています。
- 日時:2020年11月19日(木)13:30~18:00
- 開催方法:大阪大学銀杏会館3F 阪急電鉄・三和銀行ホールでのオンサイト開催と
Zoomによるライブ配信によるハイブリッド開催
- プログラム:
13:00~ 受付(大阪大学会場),Zoom入室開始(ライブ配信)
13:30~13:35 開式の辞 ………藤山 和仁(関西支部支部長・
大阪大学生物工学国際交流センター センター長)
13:35~14:10
「酵素合成技術を利用した新規糖質素材の開発とスポーツ栄養素材としての特徴」
………渡邊 浩史(江崎グリコ株式会社 健康科学研究所)
江崎グリコでは、自社開発の酵素を用いて、特徴的な性質を持つ糖質素材を開発してきた。近年われわれは、消化速度が緩やかで、かつ難消化性成分が少ない(ほぼ完全に消化される)という特徴を持つ新しいデキストリン、遅消化性環状デキストリン『クラスター デキストリン®-SE』を開発した。クラスター デキストリン-SEは、健康を害するリスクが示唆されている急激な血糖値上昇(血糖スパイク)や過剰なインスリン分泌(インスリンスパイク)を起こしにくく、健康影響の少ない糖質栄養として期待される。本講演では、この新しい糖質素材の酵素合成反応や機能性、用途について紹介する。特に、スポーツ栄養素材用途として、クラスター デキストリン-SEを運動中に摂取した時、脂肪代謝抑制を起こしにくく、脂肪と糖の両方をエネルギーとして利用可能であることが呼気ガス分析より示唆されており、この結果についても紹介する。
14:10~14:45
「卵麹と熟成卵黄の開発」………中川 拓郎(株式会社樋口松之助商店)・宮本 哲也(キユーピー株式会社)
卵はさまざまな調理法が存在する一方で、その栄養成分はそのまま利用しており、微生物を利用した伝統的な食品はない。そこで、麹菌を用いて卵の麹化を試みた。さまざまな卵素材と麹菌を組み合わせ、原料処理を工夫する事で卵と麹菌のみを用いる卵麹の製造方法を開発したので紹介する。
米麹や酵素剤を用いて卵黄液を消化した場合には卵黄本来のおいしさを損なう呈味成分が発生し、卵黄のおいしさが喪失した。一方で、卵麹を用いた『熟成卵黄』の風味は、卵黄らしさを残したままコクやうまみが増強され特有のおいしさが付与されていた。遊離アミノ酸量は未処理の卵黄の5倍増加しており、熟成香や甘い香りの揮発成分の生成が認められた。
14:45~15:20
「産学連携による新たな醸造製品の開発」………山本 佳宏(京都市産業技術研究所)
産学連携がクローズアップされ、地域産業の活性化においてもさまざまな取組みが行われている。今回、京都市の事例として、地域産業の主体となっている醸造産業への成果事例として、佐々木酒造と共に行った麹を活用した商品開発事例と大手となる黄桜株式会社と共に行った工程改善の取り組みについて紹介する。佐々木酒造との連係では京都府立大学の研究成果を統合し、新たな生産システムを作り上げ、醸造飲料をはじめとする各種製品開発を行った。また黄桜との事業では製品評価技術基盤機構、産総研、京都大学、大阪市立大学の研究成果を反映し、製品製造プロセスの高度化につなげている。産学連携は先端バイオ技術を中小企業へローリスク、短時間で導入できる有効な手段となっているが、より有効な活用について議論をお願いしたい。
15:20~15:35 休憩
15:35~16:10
「醗酵液の昆虫誘引」
………藤原 伸介(関西学院大学理工学部)
夏休みの虫取りは子供たちにとってとても楽しい。カブトムシの集まる樹液は甘酸っぱい醗酵臭が漂う。一方、ゴミ収集場などの腐った食材の残りやヨーグルトの空箱、納豆の容器にもハエが集まる。このように醗酵液は、飛翔昆虫にとって魅力的な誘引臭を放つ。アルコール、酢酸、アセトインやジアセチルなどは、コバエの誘引性が高いことが知られており、これらを多く含む食酢は捕虫器の誘引素材に使用されてきた。食酢にもさまざまな種類があり、リンゴ酢、バルサミコ酢、玄米酢などでは誘引性は微妙に異なる。我々の分析では誘引性の高い食酢はポリアミンの含量が高いことが示された。また、最近の研究から、ポリアミンはヒトの健康寿命と深く関わっていることも報告されている。今回の懇話会では、醗酵液に含まれる飛翔昆虫の誘引性について、ポリアミン研究から得た知見を中心に紹介したい。
16:10~16:45
「元気な骨格筋細胞培養と活性張力評価技術、応用」………長森 英二(大阪工業大学大学院工学研究科)
試験管環境で培養可能なマウス骨格筋細胞を、周期的なパルス電気刺激を加えた環境で長期間培養すると、活発に収縮運動する状態が得られる。この培養骨格筋細胞の収縮力を定量する技術を開発したところ、より生体に近い機能を評価可能なin vitro実験系として製薬メーカー等に好評を得た(Biotechnology and Bioengineering, 106(3), 482-489. (2010))。以来10年、ヒト細胞への適用が課題であったが、解決の糸口が見えつつある。この間、骨格筋は健康長寿を担うキー臓器として認識されるようになり、世の中の注目が高まった。幅広い分野に分散した骨格筋研究者を横糸でつなぐコンソーシアム活動等についても紹介したい。
16:45~16:55 閉会の辞
17:10~18:00 Meet the speakers(講師の先生方とのオンラインディスカッション)
- 定員:50名(大阪大学会場)、230名(Zoom参加者)
※大阪大学会場は収容人数230名ですが、ソーシャルディスタンス維持のため定員を制限しています。
※オンサイト参加は会員限定です。Zoom参加はどなたでもご参加いただけますが、非会員の場合は申し込み時に紹介者(会員)の会員情報の入力が必要となります。
※Zoom IDは開催2週間前を目途にお知らせいたします。
- 参加費:無料
- 申込み方法:こちらのWEBフォームよりお申し込み下さい。
氏名、一般・学生の別、オンサイト参加・オンライン参加の別、会員・非会員の別、紹介者および紹介者の会員番号(非会員の場合のみ) 、所属、連絡先(TEL、E-mail)を明記してください。
- 申込み締切日:2020年
11月6日(金)正午 ⇒11月12日(木)正午 延長しました
- 問合せ先:
〒565-0871大阪府吹田市山田丘2-1
国立大学法人大阪大学 生物工学国際交流センター
日本生物工学会 関西支部庶務幹事 三﨑 亮
TEL:06-6879-7238 E-mail
会場へのアクセス
阪急「北千里」駅から徒歩20分、大阪モノレール「阪大病院前」駅から徒歩5分、近鉄バス(JR茨木駅発)または阪急バス(千里中央駅発)の「阪大本部前」バス停から徒歩3分
⇒アクセス
⇒関西支部Topへ
学会行事
Published by 学会事務局 on 25 9月 2020
►生物工学会誌Top

PDFファイルをご利用いただくためにはAdobe Reader(無料)が必要となります。ダウンロードはこちらから。
生物工学会誌
Published by 若手会 on 18 9月 2020
盛況のうちに終了いたしました。多数のご参加ありがとうございました。⇒開催報告はこちら
生物工学若手研究者の集い(若手会)では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、2020年7月に開催予定であった若手夏のセミナーを1年延期いたしました。
しかしながらこのような状況であっても若手研究者間の交流や、研究発表の場は必要であると考え、若手会ではこれまでオンラインセミナーを企画し、2020年7月18日に試験的に第一回を、そして8月22日(土)に第二回を開催いたしました。第二回では予想を上回る多くの方々にご参加いただき、大変ご好評をいただきました。特に、質疑応答にSlackを併用することで、オフラインにないような活発な議論が繰り広げられ、オンライン開催ならではの良さも生まれています。
そこで、11月21日(土)に第三回オンラインセミナーを開催することに致しました。今回も発表者を多く募り、オンラインで口頭発表を行います。また、優れた発表を選考し優秀発表賞を授与する予定です。本年度の開催はこれが最後になると思いますので、若手研究者や学生の皆様には是非奮ってご発表・ご参加いただければと存じます。
また、セミナー終了後、オンライン形式の懇親会も企画しております。オンラインでも参加者の皆様の交流が促進できるよう、新たなコンテンツも企画中です。堅苦しくない懇親会を目指して実行委員一同準備を進めておりますので、初めての方や学生さんもぜひお気軽にご参加ください。皆様のご参加をお待ちしております!
開催概要
- 日時:2020年11月21日(土)14:00~17:30(予定)
- 会場:Zoomによるオンライン方式
※ urlは参加登録後に直接ご連絡致します。
- 発表形式:スライドを使用した口頭発表(発表10分,質疑3分)
- 定員:100名(発表者数・予定)
- 参加費:無料
- 懇親会:18時〜オンライン形式の懇親会を行う予定です。
- 参加登録方法:下記のリンクから、Googleフォームでお申し込み下さい。
※参加登録および発表申込みは同一フォームになっています。参加のみの方は登録時に「発表しない」を選択してください。
※発表申込みをされる方は、下記フォームにて申込み時に要旨 (PDF)もアップロードしてください。
参加登録・発表申込みフォーム(締切:11月7日(土)11月13日(金)まで延長しました)>>こちら
要旨テンプレート>> こちら
生物工学若手研究者の集い 第三回オンラインセミナー 実行委員(五十音順)
青木 航(京大・助教)
油屋 駿介(九大・学振特別研究員)
石川 聖人(名大・助教)
岡 大椰(名大・D2)
岡橋 伸幸(阪大・准教授:実行委員長)
蟹江 慧(名大・助教)
兒島 孝明(名大・講師)
佐藤 康史(旭川医大・助教)
杉山 亜矢斗(名大・M2)
曽宮 正晴(阪大・助教)
髙野 力(筑波大・D2)
徳山 健斗(味の素株式会社)
中島 一紀(北大・准教授:若手会会長)
馬場 保徳(石川県立大・講師)
堀之内 貴明(理研・研究員)
三浦 夏子(阪府大・助教)
横田 早希(秋田大・助教)
実行委員募集中です。実行委員として加わりたい方は下記までご連絡下さい。
⇒生物工学若手研究者の集い(若手会)Topへ
学会行事
Published by 支部:九州 on 17 9月 2020
2020年9月16日
公益社団法人日本生物工学会 九州支部長 外山博英
2020年12月5日(土)別府大学において開催を予定しておりました第27回 九州支部 大分大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、会場となる別府大学の施設使用許可が得られなくなったため、中止いたします。ご準備いただいた先生方、参加をご予定いただいた皆様には大変申し訳ありませんが、ご理解いただけますと幸いです。
⇒九州支部Topへ
新着情報
Published by 支部:九州 on 17 9月 2020
支部活動
Published by 学会事務局 on 15 9月 2020
生物工学Webシンポジウム2020での講演に関して、2020年9月15日の時点でHPでの公開が可能な25件について、発表資料のダイジェスト版(PDF)を一般公開しました。(公開終了予定:2020年12月25日17:00)。
新着情報
Published by 支部:西日本 on 14 9月 2020
主催行事
2020年度 日本生物工学会西日本支部学生賞 受賞者
- 大川 敦司(岡山大院・環境生命)
- 倉敷 凌太(鳥取大院・持社創生)
- 齋藤 雅哉(岡山大院・環境生命)
- 谷口 彰吾(山口大院・創成科学)
- 益井 実玲(岡山大院・統合科学)
- 羅宮 臨風(広島大院・先端物質)
第1回 西日本支部若手研究者賞 受賞者
- 片岡 尚也 (山口大学大学院創成科学研究科)
「合成生物学的手法による有用物質の効率的生産に関する研究」
【関連記事】
【西日本支部】若手研究者賞創設のお知らせと応募のお願い
これまでの活動
►西日本支部Topへ
支部活動
Published by 支部:関西 on 14 9月 2020
主催行事
- 第117回醗酵学懇話会
⇒開催報告
日時 | 2020年7月3日(金)14:00~19:00 延期⇒ 2020年11月19日(木)13:30~18:00 |
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開催方法 | 大阪大学銀杏会館3F 阪急電鉄・三和銀行ホールでのオンサイト開催と
Zoomによるライブ配信によるハイブリッド開催 |
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これまでの活動
⇒関西支部Topへ
支部活動
Published by 支部:関西 on 14 9月 2020
第72回日本生物工学会大会(2020)中止に伴い、学生の発表と情報交換、討論の場として、学生発表会を開催します。新型コロナウイルスの今後の流行状況によっては、開催方法が変更となる可能性もございます。最新情報は当サイトにアップしていきますので、ご確認いただけますようお願いいたします。
- 日時:2020年12月4日(金)13:00~17:00
- 開催方法:Zoomによるライブ配信
※特にオンサイト会場は設けません。
※演題が20件を超える場合、複数ライセンスで並行して開催します。
⇒講演要旨集(参加者限定)
※要旨は参加申込者のみ閲覧可能とし、発表会終了後は閉鎖いたします。
12:30 Zoom 入室開始
13:00 開会の辞 藤山 和仁(関西支部長:大阪大学・生物工学国際交流センター)
13:10~14:10 セッション1 座長:岡野 憲司(阪大・生工国際セ)
14:15~15:15 セッション2 座長:尾島 由紘(阪市大院・工)
15:20~16:00 セッション3 座長:三﨑 亮(阪大・生工国際セ)
16:20~17:00 セッション4 座長:堤 浩子 (月桂冠)
17:00 学生 優秀発表表彰・閉会の辞 藤山 和仁
講演申込
- 発表資格
日本生物工学会学生会員、および、日本生物工学会正会員の紹介を受けた非会員学生
※所属支部は問いません。
※非会員学生は優秀発表賞の対象とはなりません。
- 発表要項
※演者は所属大学研究室など、ご都合の良い場所から発表して頂きます。ただし、安定した通信環境が得られる場所を選んでください。
※各演者でPCを準備していただき、事務局から連絡のあったZoomライセンスに接続し、Power Pointのスライドショーを画面共有して頂きます。スライドショーの操作も各演者でお願いいたします。
※講演時間は1題につき、10分(発表7分、討論 2分30秒、交代時間30秒)で行います。
- 要旨作成要項
要旨フォーマット
に必要内容を入力し、古賀雄一()まで送付してください。全ての情報を1枚以内に収めてください。送付頂いたファイルをそのままPDF化し、要旨集とし、関西支部HP上で公開いたしますので、ご留意ください。
- 申込方法
こちらの発表申込みフォームに、氏名、連絡先(E-mail)、所属、会員・非会員の別、会員番号(会員の場合のみ)、紹介者氏名および会員番号(非会員の場合のみ)、発表タイトル、発表者氏名・所属、指導教員の氏名、連絡先を入力し、お申し込みください。
- 優秀発表賞
関西支部委員が審査員となり、会場ごと(Zoomライセンスごと)に1名優秀発表賞を選出します。
全ての発表が終了後、受賞者を発表いたします。また、関西支部HPでも公表いたします。賞状は後日発送いたします。
- 参加費 無料
- 定員 60名
- 締切日
発表申込:2020年10月31日(土)正午(ただし、定員に達し次第、締切ります。)
要旨登録:2020年11月4日(水)正午
- その他
ご発表はオリジナルな生物工学に関する研究成果で、他の学会に未発表のものに限ります。したがって、既に別の学会等で公表されている内容と完全に同一のものはご遠慮ください。また、特許出願のための留意点も、生物工学会大会に準じます。
参加申込
- 参加資格
特に制限なし。(ただし、オンライン発表会の円滑な運営の観点から、実行委員会の協議により、参加を遠慮して頂く場合があります。)
- 参加申込
こちらの参加申込みフォームに、氏名、連絡先 (E-mail)、所属、会員・非会員の別、会員番号(会員の場合のみ)を入力し、お申し込みください。(発表者は参加申込不要です。)
- 参加費 無料
- 定員 600名
- 参加申込締切日 2020年12月1日(火)正午
- その他
2020年12月2日(水)正午までに、Zoomライセンスをお知らせいたします。連絡が無い場合は、下記問合せ先までご連絡ください。
問合せ先
日本生物工学会 関西支部企画委員 古賀 雄一
E-mail: TEL. 06-6879-7443
【事務局】
日本生物工学会関西支部
古賀 雄一(大阪大学)、堤 浩子(月桂冠株式会社)、三﨑 亮(大阪大学)、岡野 憲司(大阪大学)
尾島 由紘(大阪市立大学)、金井 保(京都大学)、原田 和生(大阪大学)
⇒関西支部Topへ
学会行事
Published by 支部:西日本 on 14 9月 2020
日本生物工学会西日本支部では2020年度学生賞候補者の推薦募集をしております。下記の要領に従って優秀な学生の推薦をお願いいたします。
(1) 西日本支部地域内の大学の修士課程(博士前期課程),博士課程(博士後期課程)および高等専門学校専攻科の学生で生物工学会会員
(2) 生物工学会年次大会および支部講演会において口頭・ポスター発表した者もしくは本学会の和文・英文誌に論文を公表した者
- 推薦者:西日本支部の正会員で対象研究室、講座、学科および研究科の代表者
- 推薦方法:推薦用紙
に必要事項を記入して下記提出先へ郵送してください。
- 推薦申込締切日:2020年11月30日(月)
- 問合せ・応募書類提出先:
〒700-8530 岡山市北区津島中1-1-1
岡山大学大学院環境生命科学研究科(農)・生物機能化学講座
日本生物工学会西日本支部事務局(庶務)田村 隆 宛 E-mail
►西日本支部Topへ
支部活動,新着情報
Published by 若手会 on 14 9月 2020
2020年8月22日(土)に、生物工学若手研究者の集い(若手会)主催で第二回オンラインセミナーを開催いたしました。7月に開催した第一回オンラインセミナーの好評を受けて、参加人数と発表人数の上限を大幅に増やし、100名程度の参加を見込んで企画をいたしました。7月末に開催を決定し、8月中旬までに参加者と研究発表を募集、というタイトなスケジュールながら、最終的には129名の参加登録をいただきました。参加者の内訳は、アカデミア46名、学生72名、企業10名、公的研究機関から1名でした。
第一回と同様、ZOOMを使用したオンラインセミナー形式で、3会場に分散して口頭発表が行われました。全部で26演題の研究発表があり、チャットツールのSlackを使用した質疑応答では大変活発な議論が行われました。当日は大きなトラブルもなく、比較的スムーズな運営がなされていました。
今回は、参加者から優秀な発表を選んで投票してもらい、各セッションから、最終的に9名の優秀発表賞を選出しました(表彰状は後日、受賞者へ郵送される予定です)。
【セッション1】
名古屋大学 木村 和恵
「データ数が制限された品質予測モデルのためのデータ精錬技術開発」

名古屋大学 藤本 瑛代
「細胞接着ペプチドにおける物性リンカーとの組み合わせの網羅検証」

【セッション2】
京都大学 山内 悠至
「機能的セルオミックスのための確率的Cre-lox組換えの精密な制御」

秋田大学 中村 文彦
「Thermotoga maritima由来Encapsulinに結合したリボフラビンの除去と再構成」

三重大学 磯﨑 勇志
「生体膜タンパク質特異的モノクローナル抗体の効率的作製」

【セッション3】
東北大学 伊藤 健太郎
「有機金属構造体内に封入した酵素を用いる電気化学尿タンパクセンサ」

金沢大学 内倉 寛斗
「高温下におけるコリネ型細菌の糖消費の促進機構と新規タンパク質合成の必要性」

筑波大学 高野 力
「Development of a screening method for acid-tolerant bacteria capable of metal removal」

秋田大学 横田 早希
「ゴム粒子タンパク質の発現による 酵母脂質代謝への影響」
※ 敬称略
セミナー終了後の記念写真

セミナー終了後のオンライン懇親会では、40名弱の方が参加されました。懇親会では、5~10名程度の小部屋を作り、参加者は各小部屋にランダムに割り振られました。懇親会では初対面の方同士が同じ部屋に集まってしまうということもあり、話題に困ることがないよう、実行委員からお題を提供し、15~20程度の時間内でテーマに沿った内容の議論を行いました。オンラインでの懇親会では、参加者がなかなか交流しづらい面がありますが、司会を立ててテーマに沿ってお話をしてもらうことで、初対面の参加者同士でも交流ができたようです。
セミナー後に実施したアンケートでは、参加者からは概ね良好な反応でした。アンケート結果を踏まえ、指摘いただいた改善点などは、今後のオンラインセミナーの企画に反映したいと考えています。
日本生物工学会若手会では、今後もオンラインセミナーを企画し、若手研究者間の奨励・交流を促進できるよう活動していきます。次回、第三回のオンラインセミナーは、11月の開催を予定しています。
報告:曽宮正晴(大阪大学)
生物工学若手研究者の集い 第二回オンラインセミナー 実行委員:
青木 航(京大・助教)
油屋 駿介(九大・学振特別研究員)
石川 聖人(名大・助教)
岡 大椰(名大・D2)
岡橋 伸幸(阪大・准教授)
蟹江 慧(名大・助教)
兒島 孝明(名大・講師)
杉山 亜矢斗(名大・M2)
曽宮 正晴(阪大・助教)
中島 一紀(北大・准教授:若手会会長)
馬場 保徳(石川県立大・講師)
堀之内 貴明(理研・研究員:実行委員長)
三浦 夏子(阪府大・助教)
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♦関連記事:【研究部会】生物工学若手研究者の集い 第二回オンラインセミナー
⇒若手会Topへ
新着情報,研究部会(若手会)
Published by 部会:バイオインフォマティクス on 11 9月 2020
バイオインフォマティクス相談部会 関連リンク集
・生物工学若手研究者の集い(若手会)
様々な分野の若手研究者の交流の場の提供を目的として、毎年の夏のセミナー開催などの活動が行われています。当部会の幹事会メンバーはここで出会いました。
夏のセミナーでは当部会との共催企画を何度も開催させていただきました(活動記録を参照)。
・バイオ計測サイエンス研究部会
バイオテクノロジーと分析、計測、データ解析技術開発研究の融合領域に関する活動が行われています。
当部会運営委員からも複数の先生が委員として参加されています。
2019年には講演会を共催しました(リンク)。
・質量分析インフォマティクス研究会
質量分析法研究コミュニティとバイオインフォマティクス研究コミュニティの学際的協力と情報交換の促進を目的として活動が行われています。
当部会運営委員の津川裕司先生が運営に携わっておられます。
・CBI若手の会
情報計算化学生物学会(The Chem-Bio Informatics Society)の若手の会です。
当部会相談窓口の外部アドバイザーを務められておられる江崎剛史先生が運営に携わっておられます。
・macでインフォマティクス
当部会相談窓口の外部アドバイザーを務められておられる上坂一馬先生が運営されています。たいへん参考になります。
・biopapyrus
バイオインフォマティクス、アグリインフォマティクスの記事が豊富に掲載されており、たいへん参考になります。
お問合せ先
産業技術総合研究所 人工知能研究センター
堀之内 貴明 問い合わせ先:(1)E-mail, (2)E-mail
⇒バイオインフォマティクス相談部会Topへ
研究部会(若手会)
Published by 部会:バイオインフォマティクス on 11 9月 2020
バイオインフォマティクス相談部会 活動記録
2023 |
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共催: 第75回日本生物工学会大会 シンポジウム「データ駆動型研究が導く未培養微生物 (微生物ダークマター) の開拓と展望」※未培養微生物(微生物ダークマター)資源工学研究部会との共催(2023/9/5)⇒ 開催報告 |
主催:記念フォーラム ~生物工学会におけるバイオインフォマティクスのこれまでとこれから~ ハイブリッド開催(オンライン/名城大学)(2023/3/20) |
2022 |
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共催: 第74回日本生物工学会大会 シンポジウム「生物工学が拓く未培養微生物 (微生物ダークマター) の未来」※未培養微生物(微生物ダークマター)資源工学研究部会との共催(2022/10/20) |
依頼総説:Uesaka et al,. Bioinformatics in bioscience and bioengineering: Recent advances, applications, and perspectives, J. Biosci. Bioeng., In Press *Society for Biotechnology, Japan 100th Anniversary Special |
編集協力・分担執筆: 実験医学別冊 論文図表を読む作法 第7章 NGSなどを用いた網羅的解析(2022/6/30)
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主催:第五講演会 ~大規模データとインフォマティクスが拓く未培養微生物研究~オンライン開催(2022/3/7) ⇒ 開催報告
※未培養微生物(微生物ダークマター)資源工学研究部会との共催 |
2021 |
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主催:第四講演会 細胞工学分野におけるデータサイエンス 名古屋大学・オンラインハイブリッド開催(2021/3/17) ⇒ 開催報告
※次世代アニマルセルインダストリー研究部会との共催 |
2020 | 企画協力:生物工学Webシンポジウム2020 若手会ミキサー バイオインフォマティクス出前相談窓口(2020/9/3) |
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2019 | 主催: 第三講演会 ~大規模計測技術とインフォマティクスと自動化~ 京都大学(2019/11/20) ⇒ 開催報告
※バイオ計測サイエンス研究部会との共催 |
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共催: 第71回日本生物工学会大会 シンポジウム「ペアで紹介します、WetとDryの融合研究」 岡山大学(2019/9/18) ⇒ 開催報告 |
共催: バイオインフォマティクス出張相談窓口(2019年度若手会夏のセミナー内での開催) 滋賀県高島市 (2019/7/20)⇒ 開催報告 |
寄稿: 特集 生物工学分野におけるバイオインフォマティクス技術の利活用の現状と展望(生物工学, 97(5) , 2019) |
主催: 深層学習ハンズオンセミナー 東京都千代田区 (2019/3/9) ⇒ 開催報告 |
2018 |
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主催: 第二回講演会 東京大学 (2018/12/5)⇒ 開催報告 |
出展: 第70回日本生物工学会大会附設展示会 関西大学 (2018/9/5 – 9/7) ⇒ 開催報告 |
共催: バイオインフォマティクス簡易相談ブース+解析体験デモ(2018年度若手会夏のセミナー内での開催) 北見工業大学 (2018/6/30 – 7/1)⇒ 開催報告 |
寄稿: 2017年度研究部会活動報告(生物工学, 96(5), pp. 304, 2018) |
企画協力: 第5回SBJシンポジウム(2018/5/25) |
2017 | 主催: 第一回講演会 大阪大学(2017/12/26)⇒ 開催報告 |
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共催: 第69回日本生物工学会大会 シンポジウム「集え!バイオインフォマティクスを利活用する生物工学若手研究者」 早稲田大学(2017/9/12) |
主催: 第一回勉強会 名古屋大学(2017/8/10)⇒ 開催報告 |
2016 | 第68回日本生物工学会大会 シンポジウム「生物工学若手研究者の生命情報との向き合い方 ~バイオインフォマティクス入門から応用へ~」 富山国際会議場(2017/9/28)
※このシンポジウムの開催が部会発足のきっかけとなりました。 |
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お問合せ先
産業技術総合研究所 人工知能研究センター
堀之内 貴明 問い合わせ先:(1)E-mail, (2)E-mail
⇒バイオインフォマティクス相談部会Topへ
研究部会(若手会)
Published by 部会:バイオインフォマティクス on 11 9月 2020
バイオインフォマティクス相談部会 部会業績
本部会の活動がきっかけになった共同研究や、相談窓口への投稿が元になった成果などをとりまとめています。情報は随時更新されます。
・蟹江慧, 百瀬賢吾, 加藤竜司,「動物細胞培養の計測と自動化への取り組み、今後の展望(7章第11節)」実験の自動化・自律化によるR&Dの効率化と運用方法, 381-392, (株)技術情報協会 (2023)
・Uchida, S., and Sugino, T. In Silico Identification of Genes Associated with Breast Cancer Progression and Prognosis and Novel Therapeutic Targets. Biomedicines. 10, 2995 (2022)
・Uesaka K., OKa H., Kato R., Kanie K., Kojima T., Tsugawa H., Toda Y., Horinouchi T. Bioinformatics in bioscience and bioengineering: Recent advances, applications, and perspectives, J. Biosci. Bioeng. 134, 363-373 (2022) *Society for Biotechnology, Japan 100th Anniversary Special Issue
・Uchida, S., Kojima, T., and Sugino, T. Frequency and Clinicopathological Characteristics of Patients With KRAS/BRAF Double-Mutant Colorectal Cancer: An In Silico StudyFrequency and Clinicopathological Characteristics of Patients With KRAS/BRAF Double-Mutant Colorectal Cancer: An In Silico Study. Pathol. Oncol. Res. 28, 1610206 (2022)
・Nomura, R., Tsuzuki, S., Kojima, T., Nagasawa, M.,Sato, Y., Uefune, M., Baba, Y. Hayashi, T., Nakano, H., Kato, M., and Shimizu, M. Administration of Aspergillus oryzae suppresses DSS-induced colitis. Food Chem: Mol. Sci. 4, 100063 (2022)
・Ishikawa, M., Kojima, T., and Hori, K. Development of a Biocontained Toluene-Degrading Bacterium for Environmental Protection. Microbiol Spectr. Microbiol Spectr. 9, e0025921 (2021)
・Uchida, S., Kojima, T., and Sugino, T. Clinicopathological Features, Tumor Mutational Burden, and Tumour-Infiltrating Lymphocyte Interplay in ERBB2-Mutated Breast Cancer: In Silico Analysis. Pathol. Oncol. Res. 27, 633243 (2021)
・江崎剛史, 堀之内貴明, 夏目やよい, 野島陽水, 坂根巌, 松井秀俊, 抗菌薬の化学構造と大腸菌の耐性獲得に関する遺伝子発現の相関推定, CBI学会誌, 8(4),37 (2020)
・〇Tsuyoshi Esaki, Takaaki Horinouchi, Yayoi Natsume-Kitatani, Yosui Nojima, Iwao Sakane, Hidetoshi Matsui. Estimation of relationships between chemical substructures and gene expression antibiotic-resistance of bacteria: Adapting canonical correlation analysis for small sample data by gathered features using consensus clustering. CBI学会2020年大会, オンライン開催, 2020年10月30日 (口頭)
・Tsuyoshi Esaki, Takaaki Horinouchi, Yayoi Natsume-Kitatani, Yosui Nojima, Iwao Sakane, Hidetoshi Matsui. Estimation of relationships between chemical substructures and antibiotic resistance-related gene expression in bacteria: Adapting a canonical correlation analysis for small sample data of gathered features using consensus clustering. Chem-Bio Informatics Journal, 20, 58-61 (2020)
・〇堀之内貴明, 兒島孝明, 蟹江慧. “生物工学会バイオインフォマティクス相談部会における取り組み”, 質量分析インフォマティクス研究会・第5回ワークショップ 質量分析とデータ科学で生命に迫る, オンライン開催, 8月7日, 2020年(口頭)
・名古屋大学大学院 生命農学研究科 分子生物工学研究室, 名城大学大学院 農学研究科 応用微生物学研究室, 石川県立大学 生物資源研 環境生物工学研究室:醸造微生物、麹菌のもつ食品機能:腸内細菌叢改善と大腸炎緩和作用. 名古屋大学予防早期医療創成センター第9回ワークショップ, 令和2年1月 名古屋
・蟹江慧、玉田正樹、池田友里圭、佐々木寛人、外川文雄、加藤竜司:細胞培養作業の数量的記述および理解のためのデータ解析. 2019年度生物工学若手研究者の集い(若手会)夏のセミナー, 令和元年7月 高島
・Ohtsuka, H., Kato, T., Sato, T., Shimasaki, T., Kojima, T., and Aiba, H. Leucine depletion extends the lifespans of leucine-auxotrophic fission yeast by inducing Ecl1 family genes via the transcription factor Fil1. Mol. Genet. Genomics. 294, 1499–1509 (2019)
お問合せ先
産業技術総合研究所 人工知能研究センター
堀之内 貴明 問い合わせ先:(1)E-mail, (2)E-mail
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研究部会(若手会)
Published by 部会:非線形バイオシステム on 08 9月 2020
学会行事
Published by 学会事務局 on 07 9月 2020
学会行事
Published by 学会事務局 on 04 9月 2020
生物工学Webシンポジウム2020は、1000名を超えるお申し込みをいただき、盛会のうちに終了いたしました。
ご参加いただきました皆様、ご協力いただきました関係者の皆様に心よりお礼申し上げます。
第73回日本生物工学会大会は、2021年10月27日(水)~29日(金)に沖縄コンベンションセンターにて開催される予定です。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
新着情報
Published by 学会事務局 on 31 8月 2020
この度JSTでは、新型コロナウイルスをはじめとする新興感染症への対応に資する新技術シーズ創出に向け、医療分野に留まらない様々な分野の研究者の力を結集した異分野融合研究を推進するため、戦略的創造研究推進事業においてコロナ対策臨時特別プロジェクト(仮)※を立ち上げることとなりました。
※今年度はCRESTの1研究領域として先行的に実施し、令和3年度の予算化を構想しています。
公募に関する情報は下記webページで随時更新しておりますのでご覧ください。
https://www.jst.go.jp/kisoken/boshuu/teian.html
募集内容
- 研究内容:分野・研究領域を超えたチームでの基礎研究を実施し、新興感染症との共生に資する新技術シーズの創出(※臨床研究や医薬品開発など医療分野に限定するような研究開発は除く)
- 研究費:50百万円(直接経費)/年・課題
- 研究期間:令和2年度~令和5年度(約3年間)
- 研究体制:情報学、環境科学、工学、物理学、有機化学、計算科学、基礎生物学などの研究者を研究代表者とし、必要に応じて社会科学系、医薬臨床系の研究者が参画する異分野融合研究チームを構成
スケジュール(予定)
- 9月下旬~10月下旬 研究課題の公募
- 11月上旬~12月下旬 研究課題の選定
- 2021年2月1日(予定) 研究の開始
【注】以上のスケジュールは現時点での予定であり、予告無く変更することがありますので、予めご了承ください。
問合せ先
国立研究開発法人科学技術振興機構 戦略研究推進部[募集専用]
E-mail:
問合せは、必ず上記メールアドレスにお願い致します。
電話番号:03-3512-3530(受付時間:10:00~12:00/13:00~17:00)
※土曜日、日曜日、祝祭日を除く
[電話でご質問いただいた場合でも、電子メールでの対応をお願いすることがあります]
新着情報
Published by 支部:西日本 on 31 8月 2020
西日本支部大会2020(第5回講演会)では、感染拡大の防止に細心の注意を払って実施致します。ご来場の皆様には、感染防止対策へのご協力をお願い致します。
⇒詳しくはこちら日本生物工学会西日本支部大会2020(第5回講演会)を下記の要領で開催します。岡山理科大学にて開催予定ですが、新型コロナウイルスの感染拡大状況の変化によっては、WEB開催に切り替える可能性があることをお含みおきください。
- 日時:2020年11月14日(土)13:00~17:30
- 場所:岡山理科大学 岡山キャンパス
(〒700-0005 岡山市北区理大町1-1)
⇒講演要旨集(参加者限定)
- プログラム:
⇒プログラム
11:30~12:30 支部役員会・評議員会
13:00~14:30 授賞式と受賞講演
13:00~
第1回西日本支部若手研究者賞 授賞式と受賞講演
……片岡 尚也(山口大学大学院創成科学研究科)
13:30~
第9回生物工学学生優秀賞(飛翔賞)受賞講演
……堀尾 京平(広島大学大学院先端物質科学研究科)
14:00~
第52回生物工学奨励賞(江田賞)受賞講演
……伊藤 一成(岡山県工業技術センター)
14:30~15:00
特別講演「科学と文化・成功と幸福について」
…… 髙木 昌宏(日本生物工学会会長・北陸先端科学技術大学院大学)
15:10~17:30 一般講演(発表9分、質疑応答3分、交代時間2分)
※液晶プロジェクターを用いて行います。PC(Macの方は接続アダプターも含めて)は講演者ご自身でご持参ください。接続はVGA端子(D-Sub 15ピン)です。
18:00~19:30 意見交換会(学生食堂)
- 参加登録締切日:
2020年10月9日(金)⇒ 2020年11月7日(土)延長しました
講演会参加費 一般・学生とも無料(事前参加登録が必要)

- 一般講演申込締切日:
2020年10月2日(金) ⇒ 2020年10月9日(金)延長しました
(締め切りました)
発表者メールアドレス、氏名、所属、演題名をご登録のうえ、お申し込みください。
応募演題が多数の場合、調整させていただく可能性があります。
- 一般講演要旨締切日:2020年10月9日(金)(締め切りました)
講演要旨テンプレートをダウンロードし、注意書きに従って要旨を作成してください。
⇒一般講演 要旨テンプレート
はこちら
⇒受賞講演・特別講演 要旨テンプレート
はこちら
作成後の要旨は、受付メールアドレス宛()に添付ファイルで送信してください。
メールタイトルは「西日本支部大会(第5回講演会)(発信者名)」としてください。
- 支部役員会・評議員会の参加登録締切日:2020年10月9日(金)(締め切りました)
こちらのフォームよりお申し込みください。
- 意見交換会参加申込締切日:
2020年10月9日(金)⇒ 2020年11月7日(土)延長しました
(締め切りました)
意見交換会会費 3,000円(税込み)(今回は一般限定とします。また会費は当日徴収します。)
こちらのフォームよりお申し込みください。
- 問合せ先:
岡山大学大学院環境生命科学研究科
田村 隆(日本生物工学会西日本支部庶務幹事)
TEL. 086-251-8293 E-mail:
►西日本支部Topへ
学会行事
Published by 支部:東日本 on 25 8月 2020
日本生物工学会東日本支部は2016(平成28)年度より、生物工学の基礎、応用、技術の進歩に寄与した、若手の東日本支部所属本会会員に対して、『日本生物工学会東日本支部長賞』を授与しています。 2020年度は、8月24日(月)に開催された「生物工学フォーラム『情報解析が切り拓く創薬・生物工学研究の新展開」」にて受賞候補者の研究講演会が行われ、 以下の1名が選考されました。
2020年度受賞者紹介
高橋 将人 氏
- 所属:筑波大学(博士研究員)
- 受賞課題:振盪フラスコ培養中の気相環境の解析と利用

♦関連記事:
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新着情報
Published by 支部:東日本 on 25 8月 2020
主催行事
第5回 日本生物工学会東日本支部長賞
2020年度は、8月24日(月)に開催された「生物工学フォーラム『情報解析が切り拓く創薬・生物工学研究の新展開」」にて受賞候補者の研究講演会が行われ、 以下の1名が選考されました。 (2020/8/24)
高橋 将人(筑波大学)
受賞課題:振盪フラスコ培養中の気相環境の解析と利用
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これまでの活動
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支部活動
Published by 学会事務局 on 24 8月 2020
►生物工学会誌Top

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生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 22 8月 2020
生物工学会誌 第98巻 第8号
今井 泰彦
「おいしさ」というのは五感で感じる総合的な感覚とされ、さまざまな側面から科学的な研究が行われている。「おいしい」ものを食すると、なぜ幸福を感じるのだろうか。享受できるのは人類だけなのだろうか。日頃、漠然と疑問を感じていたが、先日、人類はどのようにして「おいしさ」を感じる能力を身に付けたか、という大変興味深い番組があったので、ぜひここでご紹介させていただきたい(NHKスペシャル「食の起源」)。
それによると、人類は今まで生き残るために数多くの危機、環境の変化に適合してきたが、食に関しても数々の変化への適合があったらしい。その過程で「おいしさ」に関する3つの特殊能力を手に入れたという。我々の先祖はアフリカで約30万~10万年前に出現した。そして、約6万年前に気候変動により寒冷化が起き、食べ物を求めてアフリカから新天地に移動した。しかし、そこにある食べ物は今までとはまったく種類が異なり、生き残るために色々な物を食べる必要が生じた。その中には苦味を持つ食材もあった。それまでは苦味を持つものは排除すべき食材であったという。それは、植物の葉などに含まれる毒物に苦味を持つものが多かったためで、敏感に苦味を感じとり、これを排除していたらしい。しかし、偶然、苦いが食べても安全な食べものを見つけられ、さらにこれに栄養があったことで、生存のチャンスを高めることができた。そして、苦味のある物を食べるということの積み重ねにより、苦味が次第に積極的に食べたくなる味として認識されるようになり、遂には「おいしい」とまで感じられるようになったという。人類は苦味も「おいしい」と思うことで他の動物にはない独自の味を手に入れ、食べ物の範囲を広げていった。これが第1の特殊能力である。
次に、さらに遡るが、かつて人類の祖先であった哺乳類は夜行性だった。約6600万年前に巨大な隕石が地球に衝突して恐竜が滅んだ後、次第に夜行性から昼間に活動するように生活スタイルを変えていった。その結果、目が発達して顔の骨格が大きく変化、長く突き出ていた鼻が退化して、鼻と口を隔てる骨がなくなり、食べ物の香りが直接鼻に抜けて嗅覚を刺激するようになったという。人間は嗅覚細胞が1000万個もあるが、これに対して味覚細胞は100万個しかなく、食べた際には、舌で感じる味の情報に比べ、桁違いに多くの「におい」の情報が脳に届く。加えて、火による調理を始めたことで、さまざまな香り成分が立ち上るようになり、香りが激しく脳を刺激し、味だけではなく、香りも加えて食べ物の風味を楽しむ能力を手にした。その結果、人類は味をより楽しめるようになり、「おいしさ」に結びつけて記憶するようになった。これが第2の特殊能力。この結果、おいしそうな香りによって過剰な食欲をかき立てられるようになったという。
そして、最後に、味覚も嗅覚も上回る第3の特殊能力を身に付けたことで、異次元の「おいしさ」感覚を得られるようになった。それは「共感・共有」する能力。人類はアフリカから出て旅をする間に、次第に前頭葉(腹内側前頭前野)が発達して、他の人と「共感」するという劇的な能力を身に付けることができた。その結果、今までは自分の経験で食べる価値があるかどうかを判断していたのが、たとえば「仲間が新しい食材を見つけておいしそうに食べている」という姿を見ると、これに「共感」して、自分も食べてみようという好奇心が芽生えるようになったという。仲間が食べているものは自分も食べる価値があるものと判断して「おいしさ」を共有するようになった。この仲間との「共感能力」の結果、人類はさらに生き延びるチャンスを高めることができるようになった。自分の好みだけではなく、自分と違う味覚を持った仲間と食べ物を「共有」していく、味の楽しさ、「おいしさ」を共有するという第3の特殊能力を身に付けたことで、人類は連帯感が深まり、生き抜くことができたと考えられているという。
さて、現在、世界中で感染拡大している新型コロナウイルスは人類史上、最悪のウイルスと言われている。一昔前ならば、発生した国や地域の風土病で済んだかも知れないし、さらにもっと昔だったら、固有の生物の中だけに閉じ込められていたものだったかも知れない。グローバル化が進んだ故に、あっと言う間に世界中に感染が拡大してしまった。まさにパンドラの箱を開けてしまったのである。しかし、いまこそ科学者が正確な情報を提供し、一人ひとりが行動に責任を持って、進んで協力することが必要である。一つの地域、一つの国で回復しても意味はなく、世界中で回復してはじめて終息する。コロナから身を守るのは、人類の持つ共感・共有能力を働かせた「連帯感」である。大切な人のために、三密を避け、外出を自粛して、一体となって危機を乗り越えることが必要である。
人類は今までに幾度となく苦難に出会い克服してきた。我々が身に付けてきた「おいしい記憶」をたどることが、コロナへの特効薬となるはずである。
著者紹介 公益財団法人 野田産業科学研究所(専務理事)
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
新着情報
Published by 学会事務局 on 17 8月 2020
生物工学Webシンポジウム2020の講演要旨PDFを参加者限定ページで公開いたしました。参加申込をされた方はこちらのページで講演要旨PDFをダウンロードしてご利用ください。閲覧用IDとパスワードはメールで順次お知らせしております。8月17日(月)正午までに登録された方で、通知メールをまだ受け取っておられない方は、シンポジウム事務局(sympo@sbj.or.jp)までご連絡ください。⇒詳しくはこちら
新着情報
Published by 若手会 on 12 8月 2020
生物工学Webシンポジウムが2020年9月2日(水)~ 9月3日(木)の日程で開催されます。それに合わせて、若手会総会・交流会(Webミキサー)を下記の通りを行います。
Webミキサーではオンラインで皆様が気軽に話したり、交流できるようなコンテンツを考えておりますので、皆様ぜひ奮ってご参加ください。
【日時】 2020年9月3日(木)18:00~20:00
【場所】 オンライン開催
【参加費】 無料 (事前登録締切:2020年8月28日(金)17時)
【申込方法】こちらの申し込みフォームよりお申し込みください。(事前登録の受付は終了しました。)
- 本ミキサーは生物工学Webシンポジウム2020の一部ですので、まずはそちらへのお申し込みをお願い致します。若手会Webミキサーの申込フォームにて、Webシンポジウムの受付番号をご入力下さい。
- Webミキサーの詳細や当日の参加方法については8月末を目途に追ってご連絡いたします。
►若手会Topページ
学会行事
Published by 若手会 on 11 8月 2020
生物工学若手研究者の集い(若手会)では、2020年8月22日(土)開催予定の第二回オンラインセミナーの演題登録の締切を8月18日(火)23:59まで延長しました 。⇒詳しくはこちら
►若手会Topページ
新着情報
Published by 部会:バイオ計測サイエンス on 11 8月 2020
次世代のバイオ計測、未来のバイオ計測、さらには、やってみたい・出来たら理想的なバイオ計測、についてバイオ計測をリードしている若手研究者にご講演頂き、参加者で今後のバイオ計測の方向性を議論します。バイオ計測にご興味がある皆様の参加をお待ちしています。
日時:2020 年8月24日(月)13:30~17:00
開催形式:オンライン
開催案内はこちら
登録方法:下記URL またはQR コードから登録
https://forms.gle/JZQiicGpvF1caNFr7

プログラム
- 13:00
はじめに……内山 進(大阪大学 大学院工学研究科)
- 13:10
機能的セル・オミックスによる個体レベルの生命現象の理解
……青木 航(京都大学 大学院農学研究科)
- 13:40
未知代謝物の計測と同定
……岡橋伸幸(大阪大学 大学院情報科学研究科)
- 14:10
次世代のメタボローム計測
……和泉 自泰(九州大学 生体防御医学研究所)
- 14:40 休憩
- 15:00
コロニーの指紋認証~バイオイメージインフォマティクスに基づく微生物の菌種判別法の開発と展望~
……前田義昌(東京農工大学 大学院工学研究院)
- 15:30
動物細胞培養の計測と自動化への取り組み~細胞培養を『はかる』~
……蟹江 慧 (名古屋大学 大学院創薬科学研究科)
- 16:00
細胞創製時代のバイオ計測
……河原 正浩(医薬基盤・健康・栄養研究所 ワクチン・アジュバント研究センター)
- 16:30 討議……松田史生(大阪大学 大学院情報科学研究科)
⇒バイオ計測サイエンス研究部Topへ
学会行事
Published by 支部:西日本 on 07 8月 2020
日本生物工学会西日本支部若手研究者賞の第1回受賞者が決定いたしました。
- 第1回日本生物工学会西日本支部若手研究者賞受賞者
片岡 尚也 (山口大学大学院創成科学研究科)
「合成生物学的手法による有用物質の効率的生産に関する研究」
♦関連記事:【西日本支部】若手研究者賞創設のお知らせと応募のお願い
⇒西日本支部Topへ
支部活動,新着情報
Published by 若手会 on 27 7月 2020
2020年7月18日(土)に、生物工学若手研究者の集い(若手会)の有志メンバーが中心となって、初のオンラインセミナーを開催いたしました。今年は新型コロナウイルスの感染拡大のため、石川県で開催予定だった若手会夏のセミナーが延期となり、若手会のメンバーの間でも「学会が軒並み中止や延期になっている状態なので、若手会が主体となって、学生の研究発表や、若手研究者間の交流の場を設けるべきでは?」という声が上がり、オンラインでのセミナーの開催の可能性を検討してきました。
オンラインセミナーの開催日が決定したのが6月末、本番の3週間前という事で、かなりバタバタな準備期間となりましたが、会場の確保などが必要ないオンライン開催だからこそ、今回のセミナーが実現できたのだと思います。
今回は初めての試みという事もあり、参加者を30名程度に限定して、ZOOMを使用したオンラインセミナーを開催することにしました。発表者はセミナーの実行委員から6名、各自発表15分+質疑応答5分という形式で行いました。当日までに、34名の登録があり、内訳は学生8名、アカデミア19名、企業から7名、となりました。発表者と発表タイトルは、以下の通りです。
- 岡 大椰(名大):種々の転写因子解析手法と配列環境情報による転写因子結合メカニズムへの多面的アプローチ
- 杉山 亜矢斗(名大):中皮再生シートの開発のための細胞選択的接着研究
- 蟹江 慧(名大):細胞培養計測・実験自動化の取り組みに関して
- 曽宮 正晴(阪大):ナノ粒子を認識する細胞膜受容体の探索
- 三浦 夏子(阪府大):微生物用低酸素培養系スケールダウンの取り組み
- 堀之内 貴明(理研):コロナによって変わった研究生活のあり方


今回は準備期間の短さもあり、発表者は全てセミナー実行委員からの選出となりましたが、いずれもレベルの高い研究発表で、質疑応答は常に活発でした。今回のセミナーでは、オンライン会議ツールのZOOMと、チャットツールのSlackを併用し、発表中にSlackで参加者からの質問を受け付ける形式としましたが、参加者からは鋭い質問が続々と集まり、非常に活発な議論が交わされました。質疑応答の時間内で全ての質問に回答できなくても、発表後にSlack上で個別に議論が出来たため、非常に便利でした。
セミナー後のアンケートでは、参加者から概ね良好な反応を得ることができました。特に、「普段の学会は仕事や家庭の都合で参加できないが、オンラインだからこそ参加できた」という意見も頂き、オンラインでのセミナー開催の意義や可能性を感じました。
次回、第二回のオンラインセミナーは、8/22に開催される予定です。第二回では、参加者を大幅に増やし、毎年の夏のセミナーに負けないくらい賑やかな会にしようと、鋭意企画中です。急な日程にも関わらずご参集いただきました、参加者の方々に感謝申し上げます。
生物工学若手研究者の集い 第一回オンラインセミナー 実行委員:
青木 航(京大・助教)
油屋 駿介(九大・学振特別研究員)
岡 大椰(名大・D2)
岡橋 伸幸(阪大・准教授)
蟹江 慧(名大・助教)
兒島 孝明(名大・講師)
杉山 亜矢斗(名大・M2)
曽宮 正晴(阪大・助教)
中島 一紀(北大・准教授:若手会会長)
馬場 保徳(石川県立大・講師)
堀之内 貴明(理研・研究員:実行委員長)
三浦 夏子(阪府大・助教)
►Page Top
♦関連記事:【研究部会】生物工学若手研究者の集い 第一回オンラインセミナー ~WEBでの研究発表の重要性を考える~
⇒若手会Topへ
新着情報,研究部会(若手会)
Published by 支部:北日本 on 27 7月 2020
主催行事
北日本支部学生精励賞 2020年度受賞者
- 内山 剛志(東北大学大学院)
「耐塩性植物の創製を目指したNa+輸送体HKT1の機能解析」 - 小林 歩夢(東北大学大学院)
「藍藻のNa+/H+アンチポーターと超硫黄分子による光環境応答機構の解明」 - 佐藤 奏音(東北大学大学院)
「イオンチャネル阻害剤による気孔運動メカニズムの解明
これまでの活動
►北日本支部Topへ
支部活動
Published by 学会事務局 on 27 7月 2020
1 参加手続について
2 双方向通信ついて
1 参加手続について
Q1-1. 生物工学会のWebシンポジウムを研究室の学生(学会には未加入)に聴講してもらおうと思っているのですが、正会員が紹介できる非会員の人数に制限はありますか。
⇒A. Zoom上の収容人数を1会場あたり300名まで設定できますので、今のところ、正会員が紹介できる非会員の人数制限は設定しておりません。実行委員会では、できるだけ多くの皆様に聴講していただければと願っております。
なお、紹介者となられる先生方におかれましては、監督者として参加者のルール遵守の徹底(*1)をご指導いただけますと大変助かります。
*1 実行委員会から参加者の皆様に向けて、発表内容の不正使用禁止に関する次のようなアナウンスをしております(URL例: https://www.sbj.or.jp/event/web-sympo_2020.html)
- シンポジウムの発表に関する著作権は発表者に帰属します。発表の全部または 一部を、保存、改変、再利用、再配布、オンライン翻訳することを固く禁じます。オンラインでの学会活動の健全な発展のために、ルール厳守をお願いします。
- The copyright of the presentations belongs to the presenters. Recording, modification, reuse, and re-distribution of all or part of the presentations are strictly prohibited. For security reasons, do not use the online translation services. We request you to comply with the rules for the sound development of the Society’s online activities.
Q1-2. 弊所において本シンポジウムに多数の職員が自身のPCから一斉に参加すると、人数分のWeb会議対応PCの準備が難しく、また、多量のトラフィックが発生し通信状態が悪化するリスクがあります。そこで、所内会議室(A、B及びC会場分の計3か所)に職員を集めて参加することで解決したいと考えております。シンポジウムは、代表者のみの参加手続で差し支えないでしょうか?
⇒A. 回線の都合等で会議室等において複数の方がご参加される場合は、代表者の方にご登録いただき、おおよその参加人数とその旨備考欄にご記入ください。
Q1-3. 1名の参加者がA、B及びC会場の全てに同時に参加することは可能でしょうか。
⇒A. 1名の参加者がA、B及びC会場の全てに出入りすることは可能です。できるだけ多くの皆様にできるだけ多くのシンポジウムを聴講していただければ幸いです。
Q1-4. 賛助会員の参加人数に制限はあるのでしょうか?
⇒A. 賛助会員番号で登録できるのは一名様に限らせていただいております。ただし、代表者が登録し、1台のPCを接続してそれを会議室で投影して複数の方がご覧いただくことは可能です。
2 双方向通信ついて
Q2-1. シンポジウムでの質疑はどのような方法で行われますでしょうか。
⇒A. 質疑応答は、参加者がZoom機能の「手をあげ」を利用して挙手し、座長が指名し、マイクとビデオを介して質疑応答を行います。
Q2-2. Web懇親会及び若手会Webミキサーにおける双方通信はどのような管理でしょう?
⇒A. 現在、検討中ですが、主催者の挨拶、全員で乾杯の後、いくつかの小部屋に分かれるような形をイメージしております。当学会の若手会に、準備を兼ねて飲み会を行ってもらう予定です。詳細が決まりましたらHP等でご連絡する予定です。
⇒生物工学Webシンポジウム2020開催案内はこちら
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学会行事
Published by 支部:九州 on 27 7月 2020
第27回 九州支部 大分大会の開催中止について
2020年12月5日(土)別府大学において開催を予定しておりました九州支部大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、会場となる別府大学の施設使用許可が得られなくなったため、中止いたします。ご準備いただいた先生方、参加をご予定いただいた皆様には大変申し訳ありませんが、ご理解いただけますと幸いです。
2020年9月16日
公益社団法人日本生物工学会 九州支部長 外山博英
【日時】2020年12月5日(土)9:30~19:30(予定)
【場所】別府大学(大分県別府市北石垣82)⇒アクセス
<演題募集>
- 講演申込み要領:こちらの参加登録フォームよりお申し込みください。九州支部以外の会員からの申し込みも歓迎します。フォームには以下の内容を記入してください。
- 講演題名
- 発表者:氏名(ふりがな)、所属略称(連名の場合は講演者氏名の前に○印)
- 連絡先:郵便番号、住所、所属、氏名、Tel、Fax、E-mailアドレス
- 学生賞審査希望の有無
【学生賞】学生会員の研究奨励のために、九州支部学生賞を設けています。一般講演の申し込みをされる学生会員で学生賞の審査を希望される方は、申し込み時に学生賞の希望(修士の部・博士の部いずれか)と承諾を得た指導教員名を明記してください。
(注)一般講演は一人一題のみで、複数の講演はできません。また、すべての講演は液晶プロジェクターを用いて行う予定です。PC(Macの方は接続アダプターも含めて)は講演者ご自身でご持参下さい。接続はVGA端子(D-Sub 15ピン)です。なお、PCを持参できない場合は、その旨をあらかじめお知らせください。
- 申込み締切日:2020年10月2日(金)
- 申込み先:参加登録フォーム(https://forms.gle/PtMPTFAc2tR1a3R3A)
(担当)陶山 明子 E-mail:
フォームを確認後、確認のメールと講演要旨集執筆要領を併せてお送りします。
- 講演要旨締切日:2020年11月6日(金)必着
- 参加費:一般2,000円、学生1,000円(税込、講演要旨集代を含む)
※当日受付にてお支払いください。
- ミキサー:2020年12月5日(土)17:30~19:30
別府大学 学生食堂「和」(参加費無料)
- 問合せ先:
〒874-8501 大分県別府市北石垣82
別府大学 食物栄養科学部 発酵食品学科
日本生物工学会九州支部 大分大会実行委員長 藤原 秀彦
E-mail:
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学会行事
Published by 学会事務局 on 23 7月 2020
生物工学会誌 第98巻 第7号
片倉 啓雄
Well-beingということばをご存知でしょうか。直訳すれば「よく存在する(生きる)こと」ですが、福利、幸福と訳されることが多いようです。ここでは、もっとも身近に感じられる「幸せ」と訳すことにします。
1998年にアメリカの心理学会の会長に就任したMartin Seligmanは、well-beingを科学として研究するポジティブ心理学を提唱し、その成果は世界に広く浸透しつつあります。それによると、well-beingは測定可能であり、Positive emotion、Engagement、Relationship、Meaning、Achievementの5つの要素からなるといいます。また、高い幸福度を得るにはMeaningが必須であることが科学的に検証できています。学生や社会人に、あなたが「幸せだ」と感じた状況のベストスリーは、と問うと、美味しいものを食べた、楽しい時を過ごした、ぐっすり寝た、などPositive emotion に分類されるものが圧倒的に多くなります(表1)。論文が受理された、ポジションを得た、合格した、優勝した、などの何かを達成する幸せ(Achievement)、パートナー・肉親・友人・知人と良い関係を保てる幸せ(Relationship)、時を忘れるほど趣味や仕事に没頭できる幸せ(Engagement)がそれに続きます。しかし、以下に例示するMeaningに相当するものをあげる人はごくわずかしかいません。人に感謝された、誰かの役に立てた・必要とされたことなどがMeaningであり、学生の場合だと、チームに貢献できた、ボランティアや文化祭の企画に感謝された、塾のアルバイトで「先生!成績が上がったよ」と言われた、などが、社会人の場合だと、自分の仕事が世に出た、自分の仕事・話が人の役に立った、家族に感謝された、部下の成長を見ることができた、などが具体例としてあげられます。つまり、Meaningとは、価値を認めるものに貢献する幸せ、ということができます。
ところで、研究・開発とは、まだ誰も知らないこと/できないことを解明/解決することであり、私たち研究者・技術者はこれを生業にしています。では、私たちにとってのwell-beingにはどのようなものがあるでしょうか。特に、もっとも重要なMeaningにはどんなものがあるでしょうか。「価値を認めるもの」は人さまざまですが、一つの見方を紹介したいと思います。
工学にはさまざまな定義があり、工学における教育プログラムに関する検討委員会は「数学と自然科学を基礎とし、ときには人文社会科学の知見を用いて、公共の安全、健康、福祉のために有用な事物や快適な環境を構築することを目的とする学問」と定義しています。また、筆者は、担当している技術者倫理の講義で、工学を「安全性・経済性・利便性のよりよいバランスを実現する学問」と定義し、「安全性が最優先であるが、ものづくりにおいてはこれらのバランスが重要である」と説いています。これらの定義には何れも「安全」というキーワードが含まれており、安全・安心・健康・福利は、誰もが「価値を認めるもの」と言えるでしょう。
私たち研究者・技術者は、楽しく過ごすPositive emotionはもちろん、研究・開発に没頭するEngagement、同僚・共同研究者・学生・取引先とのRelationship、製品化した・論文が書けた・ポジションを得たなどのAchievementを得ることができます。
これらに加えて、私たち研究者・技術者は一般の人たちに比べてMeaningを得る機会に恵まれていることにお気づきでしょうか。自分の強みを活かして誰もが価値を認める安全・安心・健康・福利に貢献することができるからです。成果を論文化したり製品化したりすることだけで満足せず、自分の経験・知識・スキルで何に貢献できるかを考えてみませんか?そうすれば、皆さんの幸福度は間違いなく高まるはずです。筆者のMeaning?それは本稿によって皆さんの気づきに貢献できることです。
著者紹介 関西大学化学生命工学部(教授)
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
新着情報
Published by 学会事務局 on 23 7月 2020
►生物工学会誌Top

PDFファイルをご利用いただくためにはAdobe Reader(無料)が必要となります。ダウンロードはこちらから。
生物工学会誌
Published by 若手会 on 21 7月 2020
盛況のうちに終了いたしました。多数のご参加ありがとうございました。 ⇒開催報告はこちら
生物工学若手研究者の集い(若手会)では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、2020年7月に開催予定であった若手夏のセミナーを1年延期することにいたしました。現在、若手夏のセミナーや大会だけではなく他学会を含め、全国的に学術集会の中止や延期、Web開催による代替が行われており、今後この傾向は続くと思われます。
若手会では、若手研究者間の交流や、研究発表の場を作っていく必要があると考え、7月18日(土)に小規模のオンラインセミナーを行いました。運営上の心配もありましたが、特に大きな問題もなく、予想以上に盛り上がった会となりました。
これを受けて、8月22日(土)に第2回目のオンラインセミナーを開催することに致しました。
今回は発表者を多く募り、オンラインで口頭発表を行う予定です。
また、セミナー終了後17:30より、オンライン形式の懇親会も企画しております。
開催概要
- 日時:2020年8月22日(土) 14-17時(予定)
- 会場:Zoomによるオンライン方式
※ urlは参加登録後に直接ご連絡致します。 - 発表形式:スライドを使用した口頭発表(発表10分,質疑3分)
- 定員:100名(発表者数・予定)
- 参加費:無料
- 懇親会:17:30〜オンライン形式の懇親会を行う予定です。
- 参加登録方法:下記のリンクから、Googleフォームでお申し込み下さい。
(A) 参加登録フォーム(締切:8月18(火))>>こちら
(B) 演題登録フォーム(締切:8月11日(火)8月18日23:59まで延長しました)>>こちら
※参加のみの方は,(A)参加登録フォームのみご登録下さい。
※発表を行う方は,(A)参加登録フォームと(B)演題登録フォームの両方にご登録下さい。
なお、プログラムや当日の案内は8/20中に皆様にメールでお知らせします。
生物工学若手研究者の集い 第二回オンラインセミナー 実行委員(五十音順)
青木 航(京大・助教)
油屋 駿介(九大・学振特別研究員)
石川 聖人(名大・助教)
岡 大椰(名大・D2)
岡橋 伸幸(阪大・准教授)
蟹江 慧(名大・助教)
兒島 孝明(名大・講師)
杉山 亜矢斗(名大・M2)
曽宮 正晴(阪大・助教)
中島 一紀(北大・准教授:若手会会長)
馬場 保徳(石川県立大・講師)
堀之内 貴明(理研・研究員:実行委員長)
三浦 夏子(阪府大・助教)
実行委員募集中です。実行委員として加わりたい方は下記までご連絡下さい。
- 連絡先:堀之内 貴明(理研・研究員:実行委員長)E-mail
⇒生物工学若手研究者の集い(若手会)Topへ
学会行事
Published by 支部:東日本 on 17 7月 2020
今年度の「生物工学フォーラム」は、第1部では、「情報解析が切り拓く創薬・生物工学研究の新展開」と題し、当該分野のフロントランナーとして活躍されている若手研究者4名にご講演いただきます。
第2部では、日本生物工学会東日本支部で活躍する若手研究者を顕彰する「日本生物工学会東日本支部長賞」の選考会を兼ねた、受賞候補者の研究講演会を行います。
⇒日本生物工学会東日本支部長賞のお知らせ
日時 | 2020年8月24日(月)13:00~ |
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場所 | Online 開催 |
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プログラム | 第1部 「情報解析が切り拓く創薬・生物工学研究の新展開」
- 13:00~13:05
開会の挨拶……大河内 美奈 (東工大)
- 13:05~13:35
「ゲノムビッグデータと多分野共同研究による疾患原因遺伝子の探索」
…中杤 昌弘(名古屋大学 医学部 保健学科)
- 13:35~14:05
「構造計算による抗原結合小型タンパク質デザインと創薬研究」
…門之園 哲哉(東京工業大学 生命理工学院)
- 14:05~14:15 休憩
- 14:15~14:45
「薬のタネを探すインフォマティクス技術」
…大上 雅史(東京工業大学 情報理工学院)
- 14:45~15:15
「1細胞ゲノミクスによるデータ駆動型の生物工学研究」
…細川 正人(bitBiome (株)、早稲田大学)
- 15:15~15:30 休憩
第2部 「日本生物工学会東日本支部長賞候補者講演会」15:30~16:10…講演1
16:15~16:55…講演2
17:00~17:40…講演3
- 17:40~17:45
閉会の挨拶……青柳 秀紀 (筑波大)
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参加費 | 【フォーラム】
会員(含: 所属先が賛助会員の方): 無料
学生: 無料
一般(非会員): 2,000円(税込)
(懇親会は開催致しません) |
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事前登録締切 | 2020年8月19日(水)17:00 ⇒ 8月23日(日)延長しました
※Onlineでの開催ですので、必ず事前登録をお願い致します。 |
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申込方法 | こちらのフォームに必要事項(氏名、所属、会員種別、E-mail、TEL)を明記してお申込みください。
お申し込み頂いた方に、シンポジウムに参加するためのURLをご連絡させていただきます。
一般(非会員)の方は、8月20日(木)までに、下記の口座に参加費(2,000円)をお振込みください。
♦ゆうちょ銀行
記号10120 番号93418411
(他行からは店番018 口座番号9341841)
期日までに入金が確認できない場合は、当日の会議参加をお断りする可能性がございます。 |
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申込・
問合せ先 | 日本生物工学会 東日本支部
支部長: 青柳 秀紀(筑波大)E-mail
担当幹事:
大河内 美奈 (東工大)E-mail
田中 祐圭 (東工大)E-mail |
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►東日本支部Topへ
学会行事
Published by 学会事務局 on 16 7月 2020
生物工学Webシンポジウム2020のプログラムを公開しました。⇒詳しくはこちら
シンポジウムはweb会議システムZoomにより行います。参加はセキュリティの観点から事前登録制とします。
参加を希望される方はこちらのフォームより参加登録を行ってください。
申し込みに関する注意点
- シンポジウムの発表に関する著作権は発表者に帰属します。発表の全部または一部を、保存、改変、再利用、再配布、オンライン翻訳することを固く禁じます。オンラインでの学会活動の健全な発展のために、ルール厳守をお願いします。
- 正会員、学生会員の方は、会員番号を入力して参加登録を行ってください。
- 非会員の方は、正会員の紹介を必要とします。
- 賛助会員番号で正会員でない方1名の参加を受け付けいたします。その他の賛助会員の方は、非会員としてお申し込みください。Dで始まる団体会員番号での申し込みは受け付けておりません。
- 参加費は無料です。
►よくある質問と回答(FAQ)
新着情報
Published by 学会事務局 on 15 7月 2020
学会行事
Published by 学会事務局 on 15 7月 2020
- オーガナイザー:堀 克敏(名大)
- 日時:2020年9月3日(木)15:30~17:30 会場:C
【趣旨】 動物性蛋白質としての魚介類の需要が増加する一方で、乱獲による水産資源の枯渇が問題になる中、養殖に期待が集まっている。しかし、天然資源に頼る飼料や抗生物質投与など、従来型の養殖にも問題がある。本シンポジウムでは、抗生物質に頼らない魚病対策、非天然資源飼料の開発、バイオマスの飼料・エネルギー利用、ゲノム編集による育種、生物学的水質浄化技術など、低環境負荷の持続的な未来型養殖のための生物工学プラットフォームについて発信、議論、展望する。
プログラム*
- 15:30 はじめに …… 堀 克敏(名古屋大学 大学院工学研究科)
座長:堀 克敏
- 15:35 (WS13-C01)
ゲノム編集技術の海水魚養殖への応用と産業化への展開
…… ○家戸 敬太郎(近畿大学 水産研究所)
座長:田丸 浩
- 16:00 (WS13-C02)
シングルセルゲノム解析が変革する海洋微生物研究
…… ○細川 正人1,2 (1bitBiome株式会社,2早稲田大学 規範科学総合研究所)
- 16:20 (WS13-C03)
魚類表皮プロバイオティクス技術の創生
…… ○堀 克敏(名古屋大学 大学院工学研究科)
- 16:40 休憩
座長:堀 克敏
- 16:45 (WS13-C04)
国内サケマス養殖の現状と展望
…… ○小堀 彰彦(全国養鱒振興協会)
- 17:05 (WS13-C05)
未来社会の食料増産を目指したナマズ養殖の取組み
…… ○田丸 浩(三重大学 大学院生物資源学研究科)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
*講演要旨には複数の著者名が記載されているものがありますが、プログラムにはオンラインでの発表者の情報しか掲載していません。また、お一人で複数のご所属をお持ちの方については、そのうちの一つのみを掲載しております。詳細は講演要旨をご覧下さい。
学会行事
Published by 学会事務局 on 14 7月 2020
- オーガナイザー:圍 彰吾(白鶴酒造)・岡野 憲司(阪大)
- 日時:2020年9月3日(木)15:30~17:30 会場:B
【趣旨】 大学や研究機関、企業のいずれの研究開発においても、事業化を通じた研究成果の社会還元が最終目的の一つと言える。しかしながら大学の研究においては、基礎研究の成果を事業へ応用する機会が常にあるとは言えず、逆に企業は事業化へ繋がる基礎研究を見つけ出せないことがある。そこで我々は基礎研究成果の事業化について、産と官学の双方の視点から考えるきっかけを聴講者の方々に提供することで、少しでもミスマッチを解消し、日本の産官学の相互発展を促したいと考えている。以上の目的から、本シンポジウムでは産と官学の演者の方々に、基礎研究が事業化に繋がった実例について講演していただく。特に、連携のきっかけや事業化への経緯、今後の展望に焦点を当ててもらう。また、組織の垣根を越えた知識・情報共有に基づいたオープンイノベーションを起こすための取り組みについて、メーカーとコンサルタント企業を招いて第三者の視点から講演していただく。
プログラム*
- 15:30 はじめに …… 圍 彰吾(白鶴酒造株式会社)
座長:圍 彰吾
- 15:32(WS12-B01)
「腸内細菌の脂肪酸代謝とその産業利用」を学の視点から
…… 岸野 重信(京都大学 大学院農学研究科)
- 15:50(WS12-B02)
「腸内細菌の脂肪酸代謝とその産業利用」を産の視点から
…… 米島 靖記(Noster株式会社)
座長:中澤 昌美
- 16:08(WS12-B03)
皮膚細菌叢を制御する脂肪酸:公設試における基礎研究と企業支援
…… 永尾 寿浩(大阪産業技術研究所)
- 16:26(WS12-B04)
皮膚細菌叢を制御する脂肪酸:新しい化粧品の開発
…… 杉野 哲造(株式会社桃谷順天館)
- 16:44 休憩
座長:岡野 憲司
- 16:49(WS12-B05)
サントリーにおけるオープンイノベーションの変革と活用
…… 福山 勝実(サントリーグローバルイノベーションセンター)
- 17:07(WS12-B06)
バイオ分野におけるオープンイノベーションの動向とパートナーリングの機会
…… 緒方 清仁(ナインシグマ・アジアパシフィック)
- 17:25 おわりに …… 岡野 憲司(大阪大学 生物工学国際交流センター)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
*講演要旨には複数の著者名が記載されているものがありますが、プログラムにはオンラインでの発表者の情報しか掲載していません。また、お一人で複数のご所属をお持ちの方については、そのうちの一つのみを掲載しております。詳細は講演要旨をご覧下さい。
学会行事
Published by 学会事務局 on 14 7月 2020
- オーガナイザー:三浦 夏子(阪府大)・堀之内 貴明(理研)
- 日時:2020年9月3日(木)15:30~17:30 会場:A
【趣旨】 酵母は生物工学研究における代表的な生物種の一つとして、酒類の醸造のみならず生命科学における基礎的知見の蓄積や物質生産への貢献に至るまで、幅広い領域の進展に貢献してきた。本企画では理学・工学分野の若手酵母研究者が集い、講演と聴衆参加型の議論を通じて各々の視点から多彩な酵母の魅力を伝えるとともに、理学・工学分野における酵母研究の接点と今後の展開を探っていく。聴衆参加型の全体討論を通じて生み出される、新たな「面白い」視点を生物工学分野に活かす原動力とし、若手研究者による新たな酵母研究の潮流が創出されることを願う。
また、昨今のコロナ流行は、研究活動の中断や学術集会のオンライン化などの影響を与えるにとどまらず、今後の研究活動のあり方そのものを大きく変える可能性が高い。本シンポジウムでは、特にその影響を受ける若手研究者の観点で議論をする好機ととらえている。そこで生物工学若手会との共催企画として「若手主導で考えるポストコロナ研究の未来」と題した事前録画配信を行い、その内容について本セッション総合討論および本セッションの後に開催される若手会ミキサーにて議論したい。
プログラム*
- <事前録画配信>(WS11-A01)
若手主導で考えるポストコロナ研究の未来
…… 堀之内 貴明(理化学研究所 生命機能科学研究センター)
- 15:30
開会挨拶
…… 三浦 夏子(大阪府立大学 大学院生命環境科学研究科)
座長:三浦 夏子
- 15:33(WS11-A02)
細胞間コミュニケーションを介した酵母の生存戦略
…… 小田 有沙(東京大学 大学院総合文化研究科)
- 15:50(WS11-A03)
野生の分裂酵母におけるフェロモン多様性と種分化
…… 清家 泰介(理化学研究所 生命機能科学研究センター)
- 16:07(WS11-A04)
脂質非対称性の感知機構から見えてきた細胞膜の新たな役割
…… 小原 圭介(名古屋大学 大学院理学研究科)
座長:堀之内 貴明
- 16:24(WS11-A05)
代謝酵素群の局在制御を介した代謝調節機構
…… 三浦 夏子(大阪府立大学 大学院生命環境科学研究科)
- 16:41(WS11-A06)
清酒醸造における酵母の共生
…… 渡辺 大輔(京都大学 大学院農学研究科)
- 16:58(WS11-A07)
多様な酵母の個性を活かす日本酒醸造(ゲノム・染色体から製品開発まで)
…… 根来 宏明(月桂冠総合研究所)
- 17:15 総合討論
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
*講演要旨には複数の著者名が記載されているものがありますが、プログラムにはオンラインでの発表者の情報しか掲載していません。また、お一人で複数のご所属をお持ちの方については、そのうちの一つのみを掲載しております。詳細は講演要旨をご覧下さい。
学会行事
Published by 学会事務局 on 14 7月 2020
- オーガナイザー:田丸 浩(三重大)・梅津 光央(東北大)
- 日時:2020年9月3日(木)13:00~15:00 会場:C
【趣旨】 生物の機能を多階層に解き明かし、複雑で動的な細胞内装置に対する新たな知見によって、非連続的な創薬・医療分野、エネルギー分野へのバイオテクノロジーの発展が期待されています。空間補足による原子・分子レベルの制御と高効率な構造解析をはじめ、細胞の成り立ちやそれらの集団形成、さらにはその出現メカニズムといった多様性・不均一性がおりなす非線形バイオシステム研究の現状と展望についてご講演頂きます。
プログラム*
- 13:00 はじめに …… 田丸 浩(三重大学 大学院生物資源学研究科)
座長:梅津 光央
- 13:05(WS10-C01)
バイオシステムの非線形性について
…… 髙木 昌宏(北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科)
- 13:25(WS10-C02)
光合成と人工光合成のシステムケミストリー
…… 中西 周次(大阪大学 太陽エネルギー化学研究センター)
- 13:45 休憩
座長:田丸 浩
- 13:50(WS10-C03)
タンパク質の空間捕捉と機能制御
…… 藤田 誠(東京大学 大学院工学系研究科 応用化学専攻)
- 14:30(WS10-C04)
細菌集団における細胞不均一性と多様性
…… 野村 暢彦(筑波大学 生命環境系)
- 14:55 おわりに …… 髙木 昌宏(北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
*講演要旨には複数の著者名が記載されているものがありますが、プログラムにはオンラインでの発表者の情報しか掲載していません。また、お一人で複数のご所属をお持ちの方については、そのうちの一つのみを掲載しております。詳細は講演要旨をご覧下さい。
学会行事
Published by 学会事務局 on 14 7月 2020
- オーガナイザー:古賀 雄一(阪大)・金井 保(京大)
- 日時:2020年9月3日(木)13:00~15:00 会場:B
【趣旨】 次世代シーケンスや、IT技術の進展により、微生物資源の価値が見直されつつある。アジア各国で次世代リーダーとして活躍する微生物学分野の研究者を招き、アジア地域の特徴ある微生物資源としてのカルチャーコレクションの動向、国際連携、人材教育についての課題を共有し、生物工学会でできる国際的な活動について考える。
プログラム*
- 13:00
Opening remarks …… Yuichi Koga (Graduate School of Engineering, Osaka University)
座長:Tamotsu Kanai
- 13:03(WS9-B01)
Research and development of archaea/extremophiles in RIKEN-JCM
…… Shingo Kato (RIKEN Japan Collection of Microorganisms (JCM))
- 13:23(WS9-B02)
Vietnam Type Culture Collection (VTCC) and international cooperation on utilization of microbial bioresource (mBRC)
…… Nguyen Hong Minh (Institute of Microbiology and Biotechnology, Vietnam National University, Hanoi)
座長:Yuichi Koga
- 13:43(WS9-B03)
Surveillance and genotyping of extended-spectrum β-lactamases (ESBL) among members of the family Enterobacteriaceae from different hospitals and environmental samples in the Philippines
…… Joel C. Cornista (Department of Biology, College of Arts and Sciences, University of the Philippines Manila)
- 14:03(WS9-B04)
International trends in microbiome research and the role of Biological Resource Center (NBRC)—Development of microbial cocktail—
…… Takamasa Miura (NITE Biological Resource Center (NBRC))
- 14:23 Break
座長:Kazuhito Fujiyama
- 14:28(WS9-B05)
Systematically investigate the binding behavior of CRISPR-Cas9 system with high-throughput profiling method
…… Chong Zhang* (Tsinghua University, China) ⇒プロフィール
*第17回 Young Asian Biotechnologist Prize(2020)受賞者
- 14:43(WS9-B06)
River water pollution monitoring and assessment using bacterial indicator
…… Norhayati Ramli* (Universiti Putra Malaysia, Malaysia) ⇒プロフィール
*第9回 DaSilva Award(2020)受賞者
- 14:58
Closing remarks …… Tamotsu Kanai (Graduate School of Engineering, Kyoto University)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
*講演要旨には複数の著者名が記載されているものがありますが、プログラムにはオンラインでの発表者の情報しか掲載していません。また、お一人で複数のご所属をお持ちの方については、そのうちの一つのみを掲載しております。詳細は講演要旨をご覧下さい。
学会行事
Published by 学会事務局 on 14 7月 2020
- オーガナイザー: 長森 英二(大阪工大)・井藤 彰(名大)・清水 一憲(名大)
- 日時:2020年9月3日(木)13:00~15:00 会場:A
【趣旨】 骨格筋は近年、生体における動力源としてだけでなく、生体内代謝の主を担う重要臓器として認識されるようになり、健康長寿社会の実現に向けた予防医療/創薬の魅力的なターゲットとして注目を集める。当学会でも骨格筋細胞を組織化/培養するに留まらず、機能的に評価するシステムが急激に整備され、創薬や機能性食品評価に活用され始めている。培養食肉やバイオアクチュエータなどSDGsに向けた展開も期待される。骨格筋研究の最新の潮流、技術的動向を紹介したい。
プログラム*
- 13:00 はじめに …… 長森 英二(大阪工業大学 大学院工学研究科 生命工学科)
座長:清水 一憲
- 13:05(WS8-A01)
骨格筋と健康長寿社会
…… 金村 尚彦(埼玉県立大学)
- 13:30(WS8-A02)
iPS細胞由来臓器細胞やorgan-on-a-chipを用いた医薬品安全性評価技術の社会実装へむけた取り組み
~骨格筋評価系への期待~
…… 石田 誠一(崇城大学 生物生命学部)
- 13:55 休憩
座長:井藤 彰
- 14:05(WS8-A03)
収縮する骨格筋細胞を駆使することで明らかとなった新規運動効果
…… 根建 拓(東洋大学 生命科学部)
- 14:30(WS8-A04)
骨格筋のin vitro評価系の潮流~2Dから3Dへ、マウス由来からヒト由来へ~
…… 清水 一憲(名古屋大学 大学院工学研究科 生命分子工学専攻 )
- 14:55 おわりに …… 井藤 彰(名古屋大学 大学院工学研究科 化学システム工学専攻)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
*講演要旨には複数の著者名が記載されているものがありますが、プログラムにはオンラインでの発表者の情報しか掲載していません。また、お一人で複数のご所属をお持ちの方については、そのうちの一つのみを掲載しております。詳細は講演要旨をご覧下さい。
学会行事
Published by 学会事務局 on 14 7月 2020
- オーガナイザー:蟹江 慧(名大)・岩井 良輔(岡山理大)・堀江 正信(京大)
- 日時:2020年9月3日(木)10:00~12:00 会場:B
【趣旨】 本シンポジウムでは動物細胞培養と材料科学領域の融合研究に取り組まれている研究者に講演頂き、材料科学の観点から動物細胞挙動の制御をいかにして行うかを議論する。
プログラム*
- 10:00 はじめに …… 蟹江 慧(名古屋大学 大学院創薬科学研究科 )
座長:蟹江 慧
- 10:05(WS6-B01)
スマートポリマーを用いた細胞操作
…… 宇都 甲一郎(物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点)
- 10:27(WS6-B02)
「細胞と外場」の力学特性と器官原基の自己組織化
…… 松﨑 賢寿(埼玉大学 大学院理工学研究科 戦略的研究部門)
座長:佐藤 康史
- 10:49(WS6-B03)
荷電高分子で細胞の接着力を制御し凝集化させる
~接着細胞の自己凝集化誘導技術の開発と組織工学への応用展開~
…… 岩井 良輔 (岡山理科大学 フロンティア理工学研究所)
座長:堀江 正信
- 11:11(WS6-B04)
細胞核の応力増幅培養による間葉系幹細胞の活性化
…… 木戸秋 悟(九州大学 先導物質化学研究所)
座長:蟹江 慧
- 11:33(WS6-B05)
リコンビナント素材を使った細胞凝集体“セルザイク”
~MSC細胞移植における効果検証~
…… 中村 健太郎(富士フイルム株式会社 )
- 11:55 おわりに …… 堀江 正信(京都大学 放射性同位元素総合センター)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
*講演要旨には複数の著者名が記載されているものがありますが、プログラムにはオンラインでの発表者の情報しか掲載していません。また、お一人で複数のご所属をお持ちの方については、そのうちの一つのみを掲載しております。詳細は講演要旨をご覧下さい。
学会行事
Published by 学会事務局 on 14 7月 2020
- オーガナイザー:田代 陽介(静岡大)・尾島 由紘(阪市大)
- 日時:2020年9月3日(木)10:00~12:00 会場:A
【趣旨】 多くの細菌は膜小胞(ベシクル)を形成しており、ワクチン等への応用が期待されている。しかし、生物由来の夾雑物を含んだ微粒子であるがゆえにその形成機構や機能について未知な部分が多く、その応用も発展途上である。一方、生体膜を模倣し合成したリポソームの研究例はこれまでに多く、ドラッグデリバリーシステム・酵素の媒体としての応用や人工細胞の創成に向け研究されてきた。本シンポジウムでは、細菌ベシクル研究者と合成リポソーム研究者が一同に会して最新の研究成果を紹介し、膜小胞の新たな応用の可能性を含めて今後の展望を議論する。
プログラム*
- 10:00 はじめに …… 田代 陽介(静岡大学 学術院工学領域)
座長:尾島 由紘
- 10:02(WS5-A01)
細菌ベシクルの複雑性と多機能性:リポソームとは何が違うのか?
…… 田代 陽介(静岡大学 学術院工学領域)
- 10:15(WS5-A02)
リポソーム膜におけるミクロ~メゾスケール相分離挙動の評価
…… 菅 恵嗣(東北大学 大学院工学研究科)
- 10:35(WS5-A03)
リポソームを用いた人工細胞リアクターの構築と応用
…… 松浦 友亮(大阪大学 大学院工学研究科)
座長: 田代 陽介
- 10:55(WS5-A04)
大腸菌の外膜小胞高生産株の生産促進機構
…… 尾島 由紘(大阪市立大学 大学院工学研究科)
- 11:15(WS5-A05)
グリシンによる細菌メンブレンベシクル産生の誘導とその特性
…… 平山 悟(新潟大学大学院 医歯学総合研究科)
- 11:35(WS5-A06)
プロバイオティクスの膜小胞を介した腸内環境制御の可能性
…… 山崎 思乃(関西大学 化学生命工学部)
- 11:55 おわりに …… 尾島 由紘(大阪市立大学 大学院工学研究科)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
*講演要旨には複数の著者名が記載されているものがありますが、プログラムにはオンラインでの発表者の情報しか掲載していません。また、お一人で複数のご所属をお持ちの方については、そのうちの一つのみを掲載しております。詳細は講演要旨をご覧下さい。
学会行事
Published by 学会事務局 on 14 7月 2020
- オーガナイザー:上田 宏(東工大)・座古 保(愛媛大)・神谷 典穂(九大)
- 日時:2020年9月2日(水)15:30~17:30 会場:C
【趣旨】 昨今の生物工学分野においては,あらゆる生物情報の定量的理解を目指す分析的アプローチが著しい進歩を示す一方,得られた情報を単純化し,生物プロセスの本質に迫る合成生物学的アプローチの発展も目覚ましい。本シンポジウムにおいては,このような二つのアプローチの融合から新分野の創出を目指したお仕事をされている演者の方々にお話し頂く。
プログラム*
- 15:30 はじめに …… 上田 宏(東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所)
座長:神谷 典穂
- 15:33(WS4-C01)
合成生物学で必要とされるバイオ分析
…… 花井 泰三(九州大学大学院 農学研究院)
座長:上田 宏
- 15:57(WS4-C02)
高機能化ナノ粒子を用いたバイオ分析
…… 座古 保(愛媛大学大学院 理工学研究科 環境機能科学専攻)
- 16:17(WS4-C03)
油中マイクロ水滴でのその場実験操作とタンパク分析法
…… ○火原 彰秀・福山 真央(東北大学 多元物質科学研究所)
座長:座古 保
- 16:41(WS4-C04)
ゲルマイクロドロップレット(GMD)技術を活用したハイスループット高生産性細胞スクリーニング手法の開発
…… 津田 宗一郎(株式会社オンチップ・バイオテクノロジーズ)
- 17:05(WS4-C05)
人工細胞系を用いたデジタル免疫測定への挑戦
…… ○上田 宏・蘇 九龍(東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所)
- 17:25 おわりに …… 座古 保(愛媛大学大学院 理工学研究科 環境機能科学専攻)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
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学会行事
Published by 学会事務局 on 14 7月 2020
- オーガナイザー: 岡澤 敦司(阪府大)・村中 俊哉(阪大)・田口 悟朗(信州大)
- 日時:2020年9月2日(水)15:30~17:30 会場:B
【趣旨】 COP25が開催され、低炭素社会構築の必要性がこれまで以上に認知されるところとなった。太陽エネルギーを利用し二酸化炭素を固定する植物によるバイオ生産は、低炭素社会における産業基盤となり得る。本シンポジウムでは、ゲノム情報およびゲノム編集技術の加速的な発展によって、スマートセルインダストリーにおける植物の利用に大きな期待がかけられている状況や、植物バイオの実用化事例を紹介し、SDGsの達成に向けた展望を議論する。
プログラム*
- 15:30 はじめに …… 村中 俊哉(大阪大学 大学院工学研究科)
座長:岡澤 敦司
- 15:35(WS3-B01)
植物スマートセルインダストリーを実現するゲノム編集技術
…… 刑部 敬史(徳島大学 大学院社会産業理工学研究部)
座長:田口 悟朗
- 16:05(WS3-B02)
ストリゴラクトン生合成と作物生産への応用
…… 若林 孝俊(神戸大学 大学院農学研究科)
座長:村中 俊哉
- 16:25(WS3-B03)
安全・安心の医用タンパク質を迅速・安価に患者様へ:
タバコ一過性発現系による再生医療等製品原料の開発・製造
…… 結城 雅之(株式会社 UniBio)
座長:岡澤 敦司
- 16:55 総合討論
- (WS3-B04)<要旨・資料のみ>
園芸作物リンドウにおけるゲノム編集技術の適用と展望
…… 西原 昌宏(岩手生物工学研究センター)
- (WS3-B05)<要旨・資料のみ>
産業応用から見た植物細胞培養技術によるファイトケミカル生産
…… 多葉田 誉(北海道三井化学株式会社・ライフサイエンスセンター)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
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学会行事
Published by 学会事務局 on 14 7月 2020
- オーガナイザー:本田 孝祐(阪大)・石川 聖人(名大)
- 日時:2020年9月2日(水) 15:30~17:30 会場:A
【趣旨】 種々の生体分子を組みあわせ、生物機能の一部(究極的にはそのすべて)の再構築を目指すボトムアップ生物学は、生物を「つくって調べる」ユニークな学問分野として広く認知されている。一方、近年では、生体分子群の自由な組みあわせにより、天然には存在しない生物機能を創り出し、これらを物質生産や環境モニタリング等に応用しようという試みも活発化している。本シンポジウムでは、こうした新たな学術・技術体系(ボトムアップ生物工学)の開拓に挑む若手研究者を講師に招き、その最新の成果を紹介いただく。
プログラム*
- 15:30 はじめに …… 石川 聖人(名古屋大学 大学院工学研究科 生命分子工学専攻)
座長:石川 聖人
- 15:35(WS2-A01)
ボトムアップ配列設計ペプチドによるナノポアの構築
…… 川野 竜司(東京農工大学 大学院工学研究院 生命機能科学部門)
- 15:57(WS2-A02)
セルフリーシステムにおける人工リボスイッチの構築
…… 横林 洋平(沖縄科学技術大学院大学)
- 16:19(WS2-A03)
光応答性局在分子システムによる細胞操作
…… 吉井 達之・築地 真也(名古屋工業大学 大学院工学研究科 生命・応用化学専攻)
座長:本田 孝祐
- 16:41(WS2-A04)
光駆動タンパク質ロドプシンの分子機能エンジニアリング
…… 井上 圭一(東京大学 物性研究所)
- 17:03(WS2-A05)
再構成システムの質的・量的最適化にむけた数理モデル構築
…… 油谷 幸代(産総研 創薬基盤研究部門 )
- 17:25 おわりに …… 本田 孝祐(大阪大学 生物工学国際交流センター)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
*講演要旨には複数の著者名が記載されているものがありますが、プログラムにはオンラインでの発表者の情報しか掲載していません。また、お一人で複数のご所属をお持ちの方については、そのうちの一つのみを掲載しております。詳細は講演要旨をご覧下さい。
学会行事
Published by 学会事務局 on 14 7月 2020
- オーガナイザー:安原 貴臣(アサヒビール)・髙木 忍(合同酒精)
岡 賀根雄(サントリーホールディングス)・今井 泰彦(野田産研)
- 日時:2020年9月2日(水) 13:00~15:00 会場:A
【趣旨】 生物と社会を結びつける役割の生物工学は、社会的課題の解決において大いに活躍することが期待されている。社会的課題の解決というプロセスは多くの技術開発が生まれる機会であり、これからの産学官連携が力を発揮できる領域のひとつと考えられる。シンポジウムでは我が国が2030年に向けて進めているバイオ戦略を中心に、課題、社会実装、ロードマップなどについて専門家にご講演頂き、課題の認識、そして行動に移すための情報提供を目的とする。
プログラム
- 13:00 はじめに …… 今井 泰彦(野田産業科学研究所)
座長:今井 泰彦
- 13:02(WS1-A01)
バイオ戦略の挑戦(バイオ戦略2020)と学会への期待
…… 服部 正(元・内閣府 政策統括官(科学技術・イノベーション担当)
参事官付 (バイオ戦略担当)参事官補佐)
(現・文部科学省高等教育局専門教育課企画官)
座長:髙木 忍
- 13:31(WS1-A02)
バイオエコノミー社会の実現に向けて
…… 保田 友晶(経済産業省商務・サービスグループ 生物化学産業課課長補佐)
座長:岡 賀根雄
- 14:00(WS1-A03)
産業界による市場領域ロードマップの策定について
…… 坂元 雄二(JABEX事務局次長)
座長:安原 貴臣
- 14:29(WS1-A04)
社会を豊かにするためのバイオ事業
…… 藤田 朋宏(ちとせ研究所代表取締役最高経営責任者)
- 14:58 おわりに …… 安原 貴臣(アサヒビール株式会社)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
学会行事
Published by 学会事務局 on 13 7月 2020
- オーガナイザー: 金井 宗良(酒類総研)・水沼 正樹(広島大)・渡辺 大輔(京大)
- 日時:2020年9月3日(木)10:00~12:00 会場:C
【趣旨】 本シンポジウムでは、酵母における液胞が有する多機能性や機能性成分高蓄積機構に関する最新の研究成果を紹介し、産業への応用を含む今後の展望を議論したい。
プログラム*
- 10:00 はじめに …… 金井 宗良(酒類総合研究所)
座長:水沼 正樹
- 10:02 (WS7-C01)
液胞内タンパク質・脂質・リン酸代謝とオートファジー
…… 堀江(川俣)朋子(東京工業大学 科学技術創成研究院 細胞制御工学研究センター)
- 10:26 (WS7-C02)
液胞膜を介したアミノ酸輸送の分子装置
…… 関藤 孝之(愛媛大学 大学院農学研究科 生命機能学専攻)
- 10:50 (WS7-C03)
酵母の環境ストレス耐性における液胞型ATPaseの重要性
…… 島 純(龍谷大学 農学部)
座長:渡辺 大輔
- 11:14 (WS7-C04)
清酒酵母の液胞における機能性成分高蓄積機構と醸造特性との関係性
…… 金井 宗良(酒類総合研究所)
- 11:36 (WS7-C05)
液胞ATPaseの機能に着目したアルコール高発酵性酵母の育種
…… 中瀬 舞(白鶴酒造株式会社)
⇒生物工学Webシンポジウム – 日程表・プログラム
*講演要旨には複数の著者名が記載されているものがありますが、プログラムにはオンラインでの発表者の情報しか掲載していません。また、お一人で複数のご所属をお持ちの方については、そのうちの一つのみを掲載しております。詳細は講演要旨をご覧下さい。
学会行事
Published by 若手会 on 06 7月 2020
盛況のうちに終了いたしました。多数のご参加ありがとうございました。 ⇒開催報告はこちら
生物工学若手研究者の集い(若手会)では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、2020年7月に開催予定であった若手夏のセミナーを1年延期することにいたしました。
現在、若手夏のセミナーや大会だけではなく他学会を含め、全国的に学術集会の中止や延期、Web開催による代替が行われており、今後この傾向は続くと思われます。
そこで我々は新たな試みとして、若手研究者を主体とするオンラインセミナーを開催することにいたしました。
開催概要
- 日時:2020年7月18日(土) 17:00–19:10
- 会場:Zoomによるオンライン方式
※ urlは参加登録後に直接ご連絡致します。 - 参加登録:こちら
- 定員:30名(状況により増枠を検討します)
♦第一回は実行委員(学生含む)のメンバーによる講演を行います。演題は研究紹介にとどまらず、コロナ下での研究生活のあり方など広い議題を含む予定です。第二回以降は講演者を参加者から広く募集する予定です。
♦今回は実験的な試みの側面があります。参加者に楽しんでいただけるよう実行委員一同努力しますが、万が一運営の不手際がございましたらご容赦いただけますと幸いです。
♦運営に加わりたい方を募集しております。是非一緒に面白いことをやりましょう!
プログラム
各演題、発表15分質疑5分となります。
17:00–17:05 開会挨拶・諸注意
17:05–17:25 岡 大椰(名大):種々の転写因子解析手法と配列環境情報による転写因子結合メカニズムへの多面的アプローチ
17:25–17:45 杉山 亜矢斗(名大):中皮再生シートの開発のための細胞選択的接着研究
17:45–18:05 蟹江 慧(名大):細胞培養計測・実験自動化の取り組みに関して
18:05–18:25 曽宮 正晴(阪大):ナノ粒子を認識する細胞膜受容体の探索
18:25–18:45 三浦 夏子(阪府大):微生物用低酸素培養系スケールダウンの取り組み
18:45–19:05 堀之内 貴明(理研):コロナによって変わった研究生活のあり方
19:05–19:10 閉会挨拶
生物工学若手研究者の集い 第一回オンラインセミナー 実行委員(五十音順)
青木 航(京大・助教)
油屋 駿介(九大・学振特別研究員)
岡 大椰(名大・D2)
岡橋 伸幸(阪大・准教授)
蟹江 慧(名大・助教)
兒島 孝明(名大・講師)
杉山 亜矢斗(名大・M2)
曽宮 正晴(阪大・助教)
中島 一紀(北大・准教授:若手会会長)
馬場 保徳(石川県立大・講師)
堀之内 貴明(理研・研究員:実行委員長)
三浦 夏子(阪府大・助教)
実行委員募集中です。実行委員として加わりたい方は下記までご連絡下さい。
学会行事
Published by 支部:九州 on 01 7月 2020
日本生物工学会北日本支部では、2020年度シンポジウム「情報科学を駆使して生命分子を見る・知る・使う」の動画配信を開始しました。本シンポジウムでは、生物工学と情報科学の融合分野で研究を推進する若手研究者の方々に、研究の最前線をご紹介いただきます。参加を希望される方はこちらのページからお申し込みください。
⇒北日本支部Topへ
新着情報
Published by 学会事務局 on 30 6月 2020
Journal of Bioscience and Bioengineering (JBB) の2019年のImpact Factorは、2.366で過去最高となりました。英文誌編集委員会では日々迅速かつ厳正な審査を続けております。今後とも、JBBへの投稿、査読および引用などご協力をよろしくお願いいたします。

2019 Journal Impact Factor, Journal Citation Reports (Clarivate Analytics, 2020)
新着情報
Published by 学会事務局 on 25 6月 2020
盛況のうちに終了いたしました。多数のご参加ありがとうございました。⇒開催報告はこちら
2020年度の学会授賞式と受賞講演、およびシンポジウムを下記要領で開催します。これらはWebによるオンライン開催となります。日本生物工学会としても初めての試みとなりますが、本年度の受賞講演と、第72回日本生物工学会大会(2020)で企画されていましたシンポジウムのうち13のシンポジウムをWebにて開催します。Web懇親会も予定されています。最新の生物工学の進展をともに共有するまたとない機会と存じます。新しい時代の学会の在り方を占うシンポジウムともなると考えています。
会員の皆様におかれましては奮ってご参加ください。
会期
2020年(令和2年)9月2日(水)・3日(木)
Webによる開催
プログラム

全体スケジュール
⇒シンポジウム日程表・プログラム詳細はこちら
| 9月2日(水) | 9月3日(木) |
---|
午前 | 授賞式(9:15~9:55) | |
---|
受賞講演(生物工学奨励賞 (江田賞、斎藤賞、照井賞))(9:30~9:50) |
受賞講演(生物工学賞、生物工学功績賞、生物工学技術賞)(10:00~11:25) | Webシンポジウム(10:00~12:00) |
|
昼 | 休憩(理事会) | 休憩 |
---|
午後 | Webシンポジウム(13:00~15:00/15:30~17:30) | Webシンポジウム(13:00~15:00/15:30~17:30) |
---|
夜 | Web懇親会(18:00~) | 若手会Webミキサー |
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授賞式典
【日時】2020年9月2日(水)9:15~9:55
9:15~9:20 会長挨拶
9:20~9:55 各賞授賞式
受賞講演
《生物工学賞》
日時:2020年9月2日(水)10:00~10:35
「有用微生物酵素の探索とバイオプロセス開発への応用研究」
…木野 邦器(早稲田大学理工学術院)
《生物工学功績賞》
日時:2020年9月2日(水)10:35~11:05
「生物化学工学分野における動物細胞工学に関する研究」
…大政 健史(大阪大学大学院工学研究科)
《生物工学技術賞》
日時:2020年9月2日(水)11:05~11:25
「無細胞タンパク質合成系を利用した迅速抗体スクリーニング技術開発とその実用化」
…加藤 晃代1, 中野 秀雄2, 兒島 孝明2, 永井 里美1(1iBody株式会社, 2名古屋大学)
《生物工学奨励賞(江田賞)》
日時:2020年9月3日(木)9:30~9:50
「有機酸高生産清酒酵母の遺伝子解析とその応用」
…根來 宏明(月桂冠株式会社)
《生物工学奨励賞(斎藤賞)》
日時:2020年9月3日(木)9:30~9:50
「機能性バイオ素材の普及・拡大に資する応用微生物学的な基盤研究」
…森田 友岳(産業技術総合研究所)
《生物工学奨励賞(照井賞)》
日時:2020年9月3日(木)9:30~9:50
「微細加工デバイスを用いた培養骨格筋細胞の機能発現と評価に関する研究」
…清水 一憲(名古屋大学 大学院工学研究科)
Webシンポジウム – 課題とオーガナイザー一覧
- 日本のバイオ戦略2020に生物工学はどのように関われるか【本部企画】
安原 貴臣(アサヒビール)・髙木 忍(合同酒精)
岡 賀根雄(サントリーホールディングス)・今井 泰彦(野田産研)
- ボトムアップ生物工学
本田 孝祐(阪大)・石川 聖人(名大)
- 植物によるバイオ生産フロンティア
岡澤 敦司(阪府大)・ 村中 俊哉(阪大)・田口 悟朗(信州大)
- バイオ分析と合成生物学の接点を求めて
上田 宏(東工大)・座古 保(愛媛大)・神谷 典穂(九大)
- 高分子材料と動物細胞培養の融合研究~Material Scienceによる細胞挙動制御~
蟹江 慧(名大)・岩井 良輔(岡山理大)・堀江 正信(京大)
- 健康長寿社会実現のkey臓器・骨格筋を取り巻く研究潮流と培養・評価技術の寄与
長森 英二(大阪工大)・井藤 彰(名大)・清水 一憲(名大)
- 酵母細胞内における最大の貯蔵庫「液胞」が果たす機能の多様性とその応用展開について
金井 宗良(酒類総研)・水沼 正樹(広島大)・渡辺 大輔(京大)
- 細菌ベシクルと合成リポソームが紡ぐ膜小胞研究のフロンティア
田代 陽介(静岡大)・尾島 由紘(阪市大)
- アジア若手リーダーによる微生物学の国際展開《国際シンポジウム》
古賀 雄一(阪大)・金井 保(京大)
- 非線形バイオシステム研究の現状と展望
田丸 浩(三重大)・梅津 光央(東北大)
- 理学・工学分野から若手主導で考える酵母研究の未来
三浦 夏子(阪府大)・ 堀之内 貴明(理研)
- あなたの研究、世に出しませんか~基礎研究⇔事業化を互いの視点から考える~
圍 彰吾(白鶴酒造)・岡野 憲司(阪大)
- 未来型養殖のためのバイオテクノロジープラットフォームの構築
堀 克敏(名大)
懇親会
- Web懇親会:2020年9月2日(水)18:00~(お食事や飲み物など、各自、御準備ください。)
18:00~18:10 高木 昌宏 会長挨拶
18:10~ 自由懇親会
簡単な御挨拶のあとは、参加者の皆様で自由に、例えば下に示したようなお好みのグループで懇親を深めていただくことにさせて頂きます。つきましては、参加者の皆様お誘い合わせの上、懇親のグループを自由につくって頂き、あらかじめZoomサイトを立ち上げていただき、自由に懇親を深めて頂きたいと思います。
♦ シンポジウム単位でのZoom懇親会
♦ ○○大学○○研究室同窓会
♦ 研究部会単位でのZoom懇親会
♦ ・・・
なお、懇親会Zoomリンクでは、会長挨拶のあと、引き続き、参加者有志によるWebシンポジウムに関する意見交換会(反省会)が行われる予定です。興味がある方はそちらもご参加下さい。
申し込み方法
シンポジウムはweb会議システムZoomにより行います。参加はセキュリティの観点から事前登録制とします。参加ご希望の方は事前に参加登録をお願いします(講演者、座長、およびオーガナイザーも全員参加登録が必要です。詳しくは、こちらのファイルをご参照ください)。
- 正会員、学生会員の方は、会員番号を入力して参加登録を行ってください。非会員の方は、正会員の紹介を必要とします。
- 賛助会員番号で正会員でない方1名の参加を受け付けいたします。その他の賛助会員の方は、非会員としてお申し込みください。注)Dで始まる団体会員番号ではお申込みを受け付けておりません。
- 参加費は無料です。
シンポジウムの発表に関する著作権は発表者に帰属します。発表の全部または一部を、保存、改変、再利用、再配布、オンライン翻訳することを固く禁じます。オンラインでの学会活動の健全な発展のために、ルール厳守をお願いします。

【事前登録締切:2020年8月25日(火)17時 ⇒8月28日(金)17時 延長しました】
事前登録の受付は終了いたしました。
問合せ先
お問合せの前によくある質問と回答(FAQ)をお読みください。
日本生物工学会生物工学Webシンポジウム事務局
東北大学大学院工学研究科バイオ工学専攻
中山 亨
E-mail:
学会行事
Published by 学会事務局 on 25 6月 2020
学会行事
Published by 支部:東日本 on 25 6月 2020
2020(令和2)年6月25日
日本生物工学会 東日本支部長
青柳 秀紀
日本生物工学会東日本支部長賞のお知らせ
日本生物工学会東日本支部は、生物工学の基礎、応用、技術の進歩に寄与した、若手の東日本支部所属本会会員に対して、『日本生物工学会東日本支部長賞』を授与いたします。
本年は、2020年8月12日(水)を応募締切とし、書類選考による一次選考通過者を対象として、8月24日(月)に第二次選考を兼ねた発表会を行います。なお、同発表会は、日本生物工学会会員に対して公開いたします。
多くの会員の皆さまのご応募をお待ちしています。
日程 |
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- 応募締切:2020年8月12日(水)中。電子メール受信をもって受付としますが、必ず原本も送付してください。
- 第二次選考会:2020年8月24日(月)オンラインにて行います。
- 受賞者発表:2020年8月24日(月)第二次選考会終了後、受賞選考委員会にて決定、発表いたします。
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応募について |
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〒305-8572 茨城県つくば市天王台1-1-1
筑波大学 生命環境系 生物機能科学専攻
細胞機能開発工学研究室 教授 青柳 秀紀
Tel: 029-853-7212 Fax: 029-853-4605
電子メール宛先:
※メールのタイトルは「日本生物工学会東日本支部長賞推薦」としてください。 |
日本生物工学会東日本支部長賞 授賞規程 |
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日本生物工学会東日本支部長賞受賞対象者について | 日本生物工学会東日本支部長賞は、以下5点全てに該当する者を対象とする - 主たる業績を、本学会大会で発表しているか、JBB誌、若しくは、生物工学会誌に発表している者
- 生物工学の基礎、応用、技術の進歩に寄与した者
- 受賞年の12月31日において、年齢が満40歳以下の者
- 第二次選考会までに日本生物工学会会員となっている者
- 日本生物工学会東日本支部所属の会員である者
| 日本生物工学会東日本支部長賞選考方法について | - 日本生物工学会東日本支部長賞選考委員は、日本生物工学会東日本支部委員が務める
- 日本生物工学会東日本支部長賞選考委員は、日本生物工学会東日本支部長賞選考委員会を構成する
- 日本生物工学会東日本支部長賞選考委員会委員長は、日本生物工学会東日本支部長が務める
- 日本生物工学会東日本支部長賞選考委員会は、日本生物工学会東日本支部長賞を選考する
- 日本生物工学会東日本支部長賞選考委員会は、応募者からの書類を審議して、一次選考を行う
- 日本生物工学会東日本支部長賞選考委員会は、一次選考通過者に対して、口頭発表形式の二次選考を行う
- 日本生物工学会東日本支部長賞選考委員会は、一次、二次の選考結果を総合し、日本生物工学会東日本支部長賞対象者を決定できるものとする
| 日本生物工学会東日本支部長賞受賞者に対して | - 賞状を授与する
- 副賞を授与できることとする
| 日本生物工学会東日本支部長賞授賞規程の変更について | - 本授賞規程の変更は、日本生物工学会東日本支部長賞選考委員の発議に基づき、日本生物工学会東日本支部長賞選考委員会で審議の上、行われるものとする
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支部活動,新着情報
Published by 学会事務局 on 24 6月 2020
生物工学会誌 第98巻 第6号
後藤 奈美
輸出の現状 日本産酒類の輸出は、ここ8年増加を続けています。もっとも輸出額が高いものは清酒で約230億円、以下、ウイスキー、ビールと続き、酒類の合計は660億円(令和元年)を超えました。とはいえ、フランスワインの輸出額は約1兆円と桁違いで、日本が輸入するワインの約1,800億円と比較してもまだまだ低いことが分かります。一部のテレビ番組では、ニューヨークやパリで清酒がブームになっていると紹介されていますが、それはまだ一部での現象で、逆に言えば、大きな伸び代があると言えるでしょう。
楽しみ方の情報発信 海外で清酒や単式蒸留焼酎のような日本のお酒を楽しんでもらうためには、まず知ってもらうことが大切と思われます。話題を清酒に絞らせていただくと、インターネットなどでの情報発信とともに、海外の展示商談会などで試飲をしてもらったり、清酒の歴史や製造方法を紹介したりすることに加え、清酒と食事のペアリングを紹介することも有効かと感じます。当研究所の味覚センサーを用いた実験では、チーズ(実際は抽出液)の後に清酒をセンサーに浸すと、チーズの後にワインを浸した場合よりもうま味の値が高くなることが示されました。つまり、チーズに清酒を合わせるとチーズのうま味がより引き立ち、一方、チーズにワインを合わせると口中がリフレッシュされて食べ飽きないことを示すと言えます。また、和風の魚料理とワインを合わせると生臭さを感じることがありますが、これは魚に含まれる不飽和脂肪酸にワインに含まれる鉄や亜硫酸が作用して生臭さの成分であるアルデヒドを生じる(この反応は口の中で起こることになります)からと報告されています。一方、清酒と和風の魚料理の相性は抜群で、清酒には鉄分が少なく、亜硫酸もほとんど含まれていないことがその理由と考えられます。
品質の確保と評価と 清酒を輸出する場合、国内よりも流通に長期間を要し、高温に晒される場合も想定されます。このような条件では、清酒に老香[ひねか、タクワンのような香りのジメチルトリスルフィド(DMTS)が主成分]と呼ばれる一般にあまり好まれない匂いが出てしまうことが知られています。当研究所では老香の発生を抑制する研究にも取り組んでおり、酒造メーカーとの共同研究で開発されたDMTSの前駆体をほとんど作らない清酒酵母の試験販売が始まりました。国内向けはもちろん、輸出される清酒への活用が期待されます。現在のところ、清酒は海外の和食レストランを中心に消費されているようですが、今後その販路を広げていくには、ワインの流通やサービスの力を活用していくことが有効と考えられています。その際に気になるのは、ワインの目線や価値観による紹介や評価になっていくことです。地域によって異なる消費者の嗜好を尊重することは大切ですが、一方でオーセンティックな評価方法も情報発信していきたいと感じます。
今後に向けて 海外での清酒の消費が増えてくると、クラフトサケと呼ばれるような海外の人による現地生産も増えてくると考えられます。日本の技術を流出させないように、という考え方もありますが、個人的には日本で清酒醸造を学びたいという人に門戸を閉ざさない国でありたい、と感じます。海外の清酒ファンが増えれば、それだけ本場の日本酒(注:日本酒は国内産の米を原料に国内で製造された清酒を指す地理的表示)を楽しみたい、と思う消費者が増えるのではないでしょうか。日本も海外からビールやワイン、ウイスキーの技術を学び、今では海外からも高い評価を得るまでになっています。とはいえ、やはりフランスワインなどは一目置かれる存在です。さらに、清酒醸造を研究しよう、という海外の研究者も出てくるでしょう。海外のクラフトサケのお手本であり続けられるよう、研究開発や技術革新にも努めたいものです。現在、COVID-19の影響で酒類業界は苦境に立たされていますが、この困難を乗り越えた日には、国内はもちろん、世界中の人々に日本のおいしいお酒を楽しんでもらえるよう、当研究所も力を尽くしたいと思います。
著者紹介 独立行政法人酒類総合研究所(理事長)
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
新着情報
Published by 学会事務局 on 24 6月 2020
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生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 11 6月 2020

Physically-crosslinked chitosan cryogel was prepared by freeze-thawing of a chitosan-gluconic acid conjugate aqueous solution and sterilized by autoclaving. The autoclaved cryogel retained favorable biological properties of the pre-autoclaved cryogel. The photograph shows hematoxylin and eosin -stained cross-sections of the cryogel (red) implanted into mice and the surrounding tissues.
For more information regarding this work, read the article: Takayuki Takei, So
Danjo, Shogo Sakoguchi, Sadao Tanaka, Takuma Yoshinaga, Hiroto Nishimata, and Masahiro Yoshida, “Autoclavable physically-crosslinked chitosan cryogel as a wound dressing“, J. Biosci. Bioeng., volume 125, issue 4, pages 490–495 (2018) (Copyright@2020 The Society for Biotechnology, Japan).
⇒JBBアーカイブ:Vol.107 (2009) ~最新号
⇒JBBアーカイブ:Vol. 93(2002)~Vol. 106(2008)
Journal of Bioscience and Bioengineering
Published by 部会:培養技術 on 10 6月 2020
研究部会(若手会)
Published by 部会:非線形バイオシステム on 10 6月 2020
非線形バイオシステム研究部会代表
東北大学グリーンクロステック研究センター
田丸 浩
⇒研究概要図
本研究部会では、環境(条件)から何らかのシグナルに反応して状態を変える細胞情報を「非線形的」に解析する方法論を議論するとともに、これまで予測不可能であった環境的シグナルに反応する細胞情報をデータベース化することで、将来的な「非平衡パラメーター」として活用することを目指します。さまざまな生命現象の複雑な振る舞いに興味のあるウェット側の研究者から数理モデルなど理論に興味のあるドライ側の研究者まで、生物機能の再構築モデルのための「知識データベース」を共有したいと考える幅広い分野の方々からの積極的な参加を期待しております。

⇒研究概要図
会員
田丸 浩
(東北大・グリーン) | 髙木 昌宏
(北陸先端大・マテリアル) | 堀 克敏
(名大・工) |
神谷 典穂
(九大・工) | 中村 史
(産総研) | 藤田 聡史
(産総研) |
梅津 光央
(東北大・工) | 座古 保
(愛媛大・理工) | 三宅 淳
(阪大・基礎工) |
中西 周次
(阪大・太陽エネセ) | 山口 哲志
(阪大・産研) | 黒田 章夫
(広島大・先端物質) |
吉野 知子
(東京農工大) | 秦 洋二
(月桂冠) | 大河内 美奈
(東工大・物質理工) |
田中 祐圭
(東工大・物質理工) | 黒田 浩一
(京工繊大・工芸科学) | 岡﨑 文美
(三重大・生物資源) |
青木 航
(阪大・工) | 川口 秀夫
(日揮) | |
これまでの活動
お問合せ先
東北大学グリーンクロステック研究センター
田丸 浩
E-mail:
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| 自然共生に学ぶ生物工学研究部会 | 代謝工学研究部会 | スローフード共生発酵工学研究部会 | メタボロミクス研究部会 | ナノバイオテクノロジー研究部会 | 次世代植物バイオ研究部会 | 未培養微生物(微生物ダークマター)資源工学研究部会 | 生物資源を活用した地域創生研究部会 | バイオインフォマティクス相談部会 | 次世代アニマルセルインダストリー研究部会 | バイオ計測サイエンス研究部会 | 脂質駆動学術産業創生研究部会 | 非線形バイオシステム研究部会 | 培養技術研究部会 | 生物工学若手研究者の集い(若手会)|
研究部会(若手会)
Published by 部会:バイオインフォマティクス on 05 6月 2020
新型コロナウイルス流行に伴う緊急事態宣言の発令および自粛要請により、各大学、公的機関、企業等において、出勤や登校を伴う実験系研究の実施や継続に多大な影響が生じたことかと存じます。
バイオインフォマティクスは、勿論その内容にも依存しますが自宅でも作業が可能であることから、自粛要請を機に始められた方も多いかと存じます。研究者自身の勤務や自己研鑽だけでなく、自宅待機する学生さんの学習教材として、また新たなテーマの方向性として検討された方もおられるかと存じます。幸い最近では、無料で使用できる言語やツールとともに、その使い方についての教材がweb上で多く入手可能となってきております。
そこで、自粛期間中に皆様が取り組んだバイオインフォマティクスに関する学習等の内容、および使用したweb教材等をアンケートという形で取りまとめて共有することにいたしました。興味はあるけど手が出せなかったという方の参考になりますし、今後コロナウイルス感染の第二派到来が起こった際にも活用できるかと存じます。
本部会は日本生物工学会の公募型研究部会として活動しておりますが、このアンケートおよびその結果は学会内外にかかわらず広く共有することで、その価値をさらに高めることができると考えております。
是非近隣の皆様にもご回覧いただき、アンケートにお答えいただけますと大変幸いです。
【アンケートへのご回答はこちら】
【現在までのアンケート回答結果はこちら】
⇒バイオインフォマティクス相談部会ページへ
新着情報,研究部会(若手会)
Published by 学会事務局 on 03 6月 2020
会員の皆様からご推薦いただきました候補者から受賞候補者選考委員会にて選考を行い、2020年5月21日(木)の理事会にて本年度の学会賞受賞者が決定しました。
授賞式および受賞講演は生物工学Webシンポジウム期間中にオンラインで開催いたします。
第39回生物工学賞
木野 邦器(早稲田大学理工学術院)
「有用微生物酵素の探索とバイオプロセス開発への応用研究」
第14回生物工学功績賞
大政 健史(大阪大学大学院工学研究科)
「生物化学工学分野における動物細胞工学に関する研究」
第14回生物工学功労賞
該当者なし
第53回生物工学奨励賞(江田賞)
根來 宏明(月桂冠株式会社)
「有機酸高生産清酒酵母の遺伝子解析とその応用」
第56回生物工学奨励賞(斎藤賞)
森田 友岳(産業技術総合研究所)
「機能性バイオ素材の普及・拡大に資する応用微生物学的な基盤研究」
第43回生物工学奨励賞(照井賞)
清水 一憲(名古屋大学 大学院工学研究科)
「微細加工デバイスを用いた培養骨格筋細胞の機能発現と評価に関する研究」
第29回生物工学技術賞
加藤 晃代1*・中野 秀雄1,2・兒島 孝明2・永井 里美1**
(1iBody株式会社,2 名古屋大学,*現,名古屋大学,日本マイクロバイオファーマ株式会社,**元 iBody株式会社)
「無細胞タンパク質合成系を利用した迅速抗体スクリーニング技術開発とその実用化」
第17回生物工学アジア若手賞
Chong Zhang (Tsinghua University, China)
“High-throughput genotype-phenotype association study to accelerate understanding of microbes and designing of MCFs”
第9回生物工学アジア若手研究奨励賞(DaSilva賞)
Norhayati Ramli (Universiti Putra Malaysia, Malaysia)
“Development of value-added products process from palm oil waste and monitoring of bacterial indicators for environmental assessment towards sustainable palm oil industry”
第28回生物工学論文賞
- Alaaeldin M. Saad1*・Ahmed M. Soliman1・川崎 健1・藤江 誠1・成谷 宏文1・島本 整1・山田 隆1,2
(1 広島大学,2 放送大学広島学習センター,*現,Zagazig University, Egypt)
Systemic method to isolate large bacteriophages for use in biocontrol of a wide-range of pathogenic bacteria
(JBB Volume 127, Issue 1, January 2019, Pages 73-78)
- 中野 洋介1*・谷口 百優1・福崎 英一郎1
(1 大阪大学,*現,アサヒクオリティーアンドイノベーションズ株式会社)
High-sensitive liquid chromatography-tandem mass spectrometry-based chiral metabolic profiling focusing on amino acids and related metabolites
(JBB Volume 127, Issue 4, April 2019, Pages 520-527)
- 羽城 周平1・三橋 麻由1・安枝 寿1*
(1 味の素株式会社,*現,神戸大学)
High copy number mutants derived from Corynebacterium glutamicum cryptic plasmid pAM330 and copy number control
(JBB Volume 127, Issue 5, May 2019, Pages 529-538)
- Bruna de Souza Moraes1・Graciete Mary dos Santos1・Tiago Palladino Delforno1・Lucas Tadeu Fuess2・Ariovaldo José da Silva1
(1University of Campinas, Brazil,2University of São Paulo, Brazil)
Enriched microbial consortia for dark fermentation of sugarcane vinasse towards value-added short-chain organic acids and alcohol production
(JBB Volume 127, Issue 5, May 2019, Pages 594-601)
- 栗本 昌樹1・清水 一憲2・越智 浩1・阿部 文明1・本多 裕之2
(1 森永乳業株式会社,2 名古屋大学)
Pep-MS assay: Protease hydrolysis assay system using photo-cleavable peptide array and mass spectrometer
(JBB Volume 128, Issue 2, August 2019, Pages 156-161)
- 大城 麦人1,2・百田 理恵2・田中 優2・善藤 威史2・中山 二郎2
(1 山崎製パン株式会社,2 九州大学)
Dense tracking of the dynamics of the microbial community and chemicals constituents in spontaneous wheat sourdough during two months of backslopping
(JBB Volume 128, Issue 2, August 2019, Pages 170-176)
- 大東 功承1・山下 伸雄1*・津田 修吾2・増田 駿2・山内 隆寛1・窪寺 隆文1・吉矢 拓2・明石 貴裕1
(1 白鶴酒造株式会社,2 株式会社ペプチド研究所)
麹菌Aspergillus oryzae由来酸性プロテアーゼの新規測定方法の開発
(生物工学会誌 第97巻第4号, Pages 168-172)
第9回生物工学学生優秀賞(飛翔賞)
- 1)伊藤 健太郎(東北大学 大学院環境科学研究科)
「生体物質検出に向けた電気化学センサの高機能化」
- 2)山﨑 美輝(早稲田大学 大学院先進理工学研究科)
「生体組織の空間的な遺伝子発現解析に向けた微量RNA抽出法の開発」
- 3)野場 考策(名古屋大学 大学院工学研究科)
「グラム陰性細菌の膜蛋白質挿入機構を模倣した人工細胞の創出」
- 4)一瀬 涼(関西大学 大学院理工学研究科)
「乳酸菌の高密度培養のための好気的流加培養による乳酸生産の抑制」
- 5)堀尾 京平(広島大学 大学院先端物質科学研究科, 現, 広島大学 大学院統合生命科学研究科)
「難培養マイクロバイオームからの生理活性物質生合成遺伝子の分離及び物質生産系の構築」
- 6)福永 嵩大(九州大学 大学院生物資源環境科学府)
「ピルビン酸含有酸性糖鎖の生物界における分布と生理的役割の解明」
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新着情報
Published by 学会事務局 on 03 6月 2020
*はCorresponding authorを示す。所属は論文掲載時のもの
- Systemic method to isolate large bacteriophages for use in biocontrol of a wide-range of pathogenic bacteria: JBB Volume 127, Issue 1, January 2019, Pages 73-78
Alaaeldin M. Saad1*・Ahmed M. Soliman1・川崎 健1・藤江 誠1・成谷 宏文1・島本 整1・山田 隆1,2(1 広島大学,2 放送大学広島学習センター)
論文賞紹介(生物工学会誌99巻2号掲載)
- High-sensitive liquid chromatography-tandem mass spectrometry-based chiral metabolic profiling focusing on amino acids and related metabolites: JBB Volume 127, Issue 4, April 2019, Pages 520-527
中野 洋介1*・谷口 百優1・福崎 英一郎1(1 大阪大学)
論文賞紹介(生物工学会誌99巻2号掲載)
- High copy number mutants derived from Corynebacterium glutamicum cryptic plasmid pAM330 and copy number control: JBB Volume 127, Issue 5, May 2019, Pages 529-538
羽城 周平・三橋 麻由・安枝 寿*(味の素株式会社)
論文賞紹介(生物工学会誌99巻2号掲載)
- Enriched microbial consortia for dark fermentation of sugarcane vinasse towards value-added short-chain organic acids and alcohol production: JBB Volume 127, Issue 5, May 2019, Pages 594-601
Bruna de Souza Moraes1・Graciete Mary dos Santos1・Tiago Palladino Delforno1・Lucas Tadeu Fuess2・Ariovaldo José da Silva1(1University of Campinas, Brazil,2University of São Paulo, Brazil)
- Pep-MS assay: Protease hydrolysis assay system using photo-cleavable peptide array and mass spectrometer: JBB Volume 128, Issue 2, August 2019, Pages 156-161
栗本 昌樹1・清水 一憲2・越智 浩1・阿部 文明1・本多 裕之2(1 森永乳業株式会社,2 名古屋大学)
論文賞紹介(生物工学会誌99巻2号掲載)
- Dense tracking of the dynamics of the microbial community and chemicals constituents in spontaneous wheat sourdough during two months of backslopping: JBB Volume 128, Issue 2, August 2019, Pages 170-176
大城 麦人1,2・百田 理恵2・田中 優2・善藤 威史2・中山 二郎2(1 山崎製パン株式会社,2 九州大学)
論文賞紹介(生物工学会誌99巻2号掲載)
麹菌Aspergillus oryzae由来酸性プロテアーゼの新規測定方法の開発: 生物工学会誌 第97巻第4号, Pages 168-172
大東 功承1・山下 伸雄1*・津田 修吾2・増田 駿2・山内 隆寛1・窪寺 隆文1・吉矢 拓2・明石 貴裕1(1 白鶴酒造株式会社,2 株式会社ペプチド研究所)
論文賞紹介(生物工学会誌99巻2号掲載)
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学会賞
Published by 支部:関西 on 03 6月 2020
2020年7月3日(金)に大阪工業大学にて開催予定の第117回醗酵学懇話会につきまして、この度延期することを決定いたしました。
毎年夏と冬に開催してきた恒例行事ですので、何とか開催できないかこれまで関西支部企画委員を中心に検討してまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止という観点から延期を決定いたしました。開催時期については、 国内の状況等を鑑みながら決定したいと思いますが、新型コロナウイルス感染症が終息し、皆様が安心して参加できる時期に改めて開催したいと思います。
参加をご検討して下さった皆様には誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解・ご協力を下さいますようお願い申し上げます。
関西支部企画委員一同
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新着情報
Published by 支部:北日本 on 27 5月 2020
質疑応答
Q.ブタジエンの構造が65個というのは、コンフォメーションが65通りという意味ですか?もしそうだとすると、コンフォメーション変化を反応経路と呼ぶのはなぜですか?
Ans. 本発表では,異性化だけでなく結合の組み替えを伴う構造変化を反応と定義しています. また,異なる構造間を結ぶ経路を反応経路としています.スライドの6ページ目には,C4H6の組成に関する反応経路地図を示しています.その中には,もはや“ブタジエン”ではなくC2 + C2H6などの構造も含まれております.従って,異性化だけでなく結合の組み替え(乖離なども含む)も考慮しているため反応経路と呼んでいます.
Q.複数の周囲構造を考慮し、係数ωで重みづけするとのことですが、ωの値はどうやって決められるのでしょうか?
Ans.ωは,N個それぞれの周囲構造のエネルギーを算出し,スライド20ページの(3)式によって求められるます.ここで,N個の周囲構造は反応経路に沿って各点において構造最適化しωを算出しています.従って,反応経路のどの点で最適な周囲構造が変化したかを解析することが可能になります.
Q.LDHの反応エネルギー解析のところで、閉じた状態では可逆反応になると説明されていたかと思います。閉状態の中で生成物が不安定だったとしても、酵素からリリースされたところで安定化し、その段階が不可逆になるので、トータルでは不可逆になるのではないでしょうか?反応の自由エネルギーの差は基質と生成物だけで決まり、触媒は平衡に達する時間は変化させますが、平衡自体は変えられないのではないでしょうか?
Ans. 本発表における我々の解析は,生成物の酵素からのリリースまでは検討しておりません. スライド26ページの,閉状態の生成物(cEQ4)からどの程度の反応障壁を伴ってリリースされるかを検討する必要があると思います.一方で,本検討では生成物の安定性は閉状態と開状態で大きく異なっており,この二つの周囲状態が平衡を制御していると考えています.
►【北日本支部】2020年度オンラインシンポジウム「情報科学を駆使して生命分子を見る・知る・使う」
フォーム
Published by 支部:北日本 on 27 5月 2020
支部シンポジウムのオンライン開催について
新型コロナウィルスの発生により被害を受けられている方々、対応に苦労されている皆様に心よりお見舞い申し上げます。札幌も厳しい状況が続いており、学会・シンポジウム等が開催できない状態です。このような状況の中、皆様の安全を確保しつつ、研究活動を継続するため、本シンポジウムをオンライン開催とすることにいたしました。実施を支援いただいた関係者の皆様、また本企画に賛同いただいた演者の皆様に御礼申し上げます。オンライン開催では、全国の皆様により容易に参加いただけるというメリットがあります。その反面、演者から参加者の存在が見えにくいです。是非積極的に質問・コメントをお寄せいただきますよう、お願い申し上げます。力を合わせてこの難局を乗り切りましょう!
支部シンポジウム:情報科学を駆使して生命分子を見る・知る・使う
生物工学分野で幅広く行われている物質生産系や生理活性物質などの研究では、様々な酵素、ペプチドなどの生体分子が登場します。これらの生体分子の構造や機能は、構造生物学、遺伝学、生化学などの手法により解析されますが、「実際のところ、細胞の中で何が起こっているのか」を直接知るのは困難で、間接的な情報を組み合わせて推定されているケースが多いと思います。また、近年オミクスなどのビッグデータの取得が盛んになり、我々の利用できる情報量は格段に増えました。一方で、膨大なデータの中から意味・価値のある情報を抽出することの難しさも認識されています。情報科学分野の技術は、これらの課題に対して強力なツールとなることから、近年非常に注目されています。データベースから有用な情報を抽出する手法、生体分子の構造・機能予測など、重要な技術が種々開発されています。しかし、これらの技術について、十分に知らない・関心はあるがしっかり聴いたことがないという研究者も多いのではないかと思います。そこで本シンポジウムでは、生物工学と情報科学の融合分野で研究を推進する若手研究者の方々に、研究の最前線をご紹介いただきます。本企画がドライ・ウェットの融合研究をお考えの皆さんの一助となれば幸いです。
開催日時
講演の動画ファイル・質問に対する答えの掲載期間、コメント・質疑応答の受付期間は以下の通りです。
2020年 7月1日(水)~ 7月17日(金)
質問受付期間:7月1日(水)~ 7月15日(水)
申し込み方法
以下のリンクから、申込みフォームに必要事項を入力してお申し込みください。参加は無料です。本シンポジウムは、生物工学会の会員でなくても、どなたでもご参加いただけます。
申し込み受け付けは終了しました。たくさんのお申込み、ありがとうございました。
Eラーニング教材としてご利用の場合
本シンポジウムを担当の講義の履修生に視聴させる場合、事前に北日本支部シンポジウム担当(松本:)までご相談ください。多くの履修生が一斉にアクセスすると、使用しているサーバーのデータ転送容量を超える可能性があるためです。場合によって、アクセスを分散させる対応をお願いする可能性があります。
シンポジウムの視聴
公開終了しました。たくさんのご視聴ありがとうございました。
動画の保存・転用は禁止です!ご理解・ご協力をお願いいたします。
アクセスが集中するとつながりにくい場合がございます。ご不便をおかけいたしますが、時間を改めてお試し下さい。
プログラム
開会の挨拶 松本 謙一郎 生物工学会北日本支部副支部長 北海道大学工学研究院 教授
演題
1.「配列データマイニングを用いた新規L-アミノ酸酸化酵素群の取得と構造機能解析」
中野 祥吾 静岡県立大学 食品栄養科学部食品生命科学科 助教
現在、データベースに登録されているタンパク質配列数は1億 (RefSeq Accession growthより) を超えており、その数はなおも指数関数的に増加し続けている。拡大を続ける配列データ内には、ファインケミカル合成や特定基質の濃度定量を可能とする、産業応用に適した数多くの新規酵素群が未同定のまま登録されている。これらデータベースに埋もれている新規酵素を合理的に選抜できる、配列データマイニング法の開発により、酵素の産業応用を更に加速できると期待される。
本研究では、スクリーニングにより同定されたL-アルギニン酸化酵素 (AROD) の配列を鋳型とし、独自手法により同定したモチーフ様配列を利用した配列データマイニング法、およびARODホモログ配列を用いたパラログ配列探索を組み合わせることで同定した、新規L-アミノ酸酸化酵素群の取得と構造機能解析について発表する。
2.「分子動力学シミュレーションと機械学習を用いたテトラペプチドの自己組織化能の予測」
来見田 遥一 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 産総研特別研究員
ペプチドの自己組織化能を知ることはタンパク質の物性の理解に重要な役割を果たしている。分子動力学シミュレーション(MD)は分子の物性予測に役立つ方法の一つであり、すべての2残基・3残基のアミノ酸からなるペプチドについて自己組織化能がMDによって評価されている。しかし、より長い4残基からなるペプチド(テトラペプチド)は204=16万通りと、とりうる配列が多くすべての予測を行うことは難しい。そこで機械学習を組み合わせることで少数のMDデータで網羅的な予測ができる系を開発した。現在、我々はMDにより予測された数百種類のテトラペプチドの物性を学習データとして、自己組織化能を予測できる機械学習モデルを作成し、16万通りの全てのテトラペプチドの凝集性の評価を行なっている。また、特に自己組織化能の高いペプチドに関しては実験によりその構造や物性について測定し、この MDと機械学習を組み合わせた予測系の有用性を確認した。我々のMDと機械学習を組み合わせた予測法は他の物性評価にも使用可能であり、今後応用が期待される。
3.「転移学習を用いたタンパク質の機能アノテーション予測」
中村 司 東北大学 大学院情報科学研究科 日本学術振興会特別研究員(PD)
タンパク質の機能は多種多様であることが知られている。近年のハイスループットシーケンシング技術の普及を背景として、既知となったタンパク質配列の本数は加速度的に増加している一方で、機能アノテーションが付加されたタンパク質の数はそれから大きく引き離されている。タンパク質の機能を実験的に決定する時間、コスト、人手には限りがあり、加えてその結果を論文からキュレーションし、Gene Ontologyの用語を用いてデータベースに登録する過程にもまた同様に限界がある。こうした背景のもと、タンパク質配列情報のみから機能を推測する手法の開発が行われているものの道半ばである。
昨年、タンパク質ドメインファミリーをタンパク質の配列のみから深層学習を用いて予測する手法が発表され、従来の類似配列検索手法と比較してより正確かつ高速にファミリー予測が可能なことが示された。我々は、先行研究のファミリーについての学習済みモデルを用いて転移学習を行い、機能アノテーション予測を行った。
4. 「多構造マイクロ反復法の開発と酵素反応への応用」
鈴木 机倫 北海道大学 化学反応創成拠点 特任准教授
酵素反応は、人工的に合成された触媒に比べて温和な条件下で選択的に効率的に進行することが知られている。このような酵素が引き起こす現象を原子・分子レベルで解析するために、QM/MM法などの理論的な手法が広く用いられている。しかしながら、対象とする酵素反応によってはタンパク質の大きな構造(周囲構造)変化を伴いながら化学反応が進行する系があり解析に注意が必要である。不十分な周囲構造を用いた反応経路解析は、反応障壁を過大評価や重要な反応経路を見落とす可能性がある。
最近、我々は大規模分子系における低コストで簡便に反応経路解析が可能な多構造マイクロ反復法を提案している。反応経路計算中に複数の周囲構造を考慮することにより大規模な周囲構造遷移の記述が可能である。本発表では、手法の詳細と応用例について説明し、今後の展望も紹介する予定である。
閉会の挨拶 魚住 信之 生物工学会北日本支部支部長 東北大学大学院工学研究科バイオ工学専攻 教授
問合せ先
2020年度日本生物工学会北日本支部 副支部長
北海道大学工学研究院応用化学部門 松本 謙一郎
E-mail:
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学会行事
Published by 支部:北日本 on 27 5月 2020
質疑応答
Q.タンパク質の4次構造予測では、予測が概ね一致していますが、少しずれがあります。計算では、エネルギーが最小化する構造が出力されるのではないかと思いますが、これは、実際の構造がエネルギー最小ではない構造をとっているということなのでしょうか?
Ans. ここでは計算物理学的なシミュレーションでイメージされるようなエネルギー関数を用いているのではなく,何らかの経験的なエネルギー関数や構造評価関数のようなものを用いています.実際の構造が,(評価関数の設計の問題などで)評価関数が最小となるような構造をとっていないという場合も多々あります.予測構造を起点に,計算物理学的なシミュレーションを行うことで,より実際の構造に近くなるかもしれません.
Q.テンプレートを使って3量体の構造をうまく予測できたとのことですが、そのテンプレートを使うとうまくいくということは、どのようにしてわかるのでしょうか?
Ans.配列検索の結果に基づいています.特にここでは,既知構造の中のどの構造をテンプレート構造として使うかは,既知構造の配列あるいは構造から作られるプロファイルと,予測しようとしている配列のプロファイルとを用いた,プロファイルプロファイルアラインメントを行っています.この結果,アラインメントが有意に良い既知構造は,テンプレートとして有用な可能性があると考え,そのアラインメントと既知構造に基づいて構造予測を行っています.
Q.ディープラーニングによる判断では、プログラムが出してきた結果が、なぜその結果が出てきたのか、理由を知ることができないと聞きますが、今回の例でもそれは同じでしょうか?素人感覚では、なぜそのようにアノテーションされたのかが分からないと、やや気持ちが悪い感じがするのですが、それは仕方ないのでしょうか?
Ans. 学習したモデルが,ある入力配列のどこを重視してどのように重みを付けたことによって結果のアノテーションが出力されたかは,結果を解析することである程度は分かると考えています.一方で,なぜそのような重みが付くようなモデルが,学習データから学習されたかについての理由を知ることは非常に難しいと考えています.
Q.UniProtのTrEMBLのグラフにあるピークはなんですか?
Ans. ピークが表れている2015年4月から,冗長性の除き方に関して新たな考え方が導入されました.具体的には,プロテオーム間での冗長性を定義しており,これに基づいて,細菌,古細菌,真菌では同じ種の異なる株に由来しており,かつ冗長だと考えらえる配列は除く方針になりました.詳しくはUniProtのこちらのページをご覧ください.
https://www.uniprot.org/help/proteome_redundancy
Q.隠れマルコフモデルというものが出てきますが、「隠れ」の意味は何ですか?
Ans. マルコフ連鎖ではある状態と出力が1対1対応しているのですが,隠れマルコフモデルでは隠れ状態と呼ばれる状態と出力が必ずしも1対1対応してはいません.出力だけを見たときにどの状態から出力されたのか分からないため,隠れ状態と呼ばれます.今回紹介したような配列アラインメントにおける隠れマルコフモデルでは,一般的には,配列のアラインメントされたカラムごとに,一致状態,挿入状態,欠失状態といった隠れ状態が想定され,それらから出力確率に従って確率的に配列/アラインメントが出力されるものとしてアラインメントされた配列をモデル化しています.
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フォーム
Published by 支部:北日本 on 27 5月 2020
質疑応答
Q.アミノ酸を8次元で表現をされていらっしゃいましたが、もう少し多かったり少なかったりも可能かと思います。そのあたりは今後ご検討されるのでしょうか。
Ans. 今回の発表では触れませんでしたが、全てのペプチドに対して予測を行う前にいくつかの表現方法を検討しております。次元数は最も少ないもので3次元、多いものでは10次元です。検討方法は表現方法ごとにMDデータ319種類の一部で学習を行い、残りのデータの中の最も自己組織能の高い配列をどの方法が最も良く予測できるか確認しました。
Q.予測ができたものを最後、配列レベルで考察をされていらっしゃいましたが、ご使用された指標から、何か言えることはあったのでしょうか。
Ans. 今回の指標として例えばAPスコアはシミュレーション前後の表面積の比をベースとして計算しています。この指標では自己組織化・凝集すると表面積が小さくなるような配列群は探索できますが、大きく隙間が空いた状態で自己組織化するような配列は探してこれません。 そのため今回高い自己組織化能と予測された配列は今回の指標に適合するもののみで、他にも別の指標を用いることで見つかる高い自己組織化能を持つ配列もあるかと考えております。
Q.今回の計算で発見された配列は天然では利用されているのでしょうか?
Ans. 今回の計算で発見された配列は天然での利用は報告されていないようです。 6残基以上の長さになってくると報告例が増えてきますが、6残基を網羅的に探索するには配列の種類が20の6乗=64,000,000通りとなり今回の400倍であるため、また新たな工夫が必要となってきます。
Q.今回は10nsの計算で凝集するものが見つかっていますが、講演の中でも触れらているように、タンパク質が一晩かけて凝集するなどのゆっくりした凝集現象も起こります。このように、凝集速度に非常に大きな差があるのはなぜなのでしょうか?
Ans.凝集速度の違いはペプチド・タンパク質を構成しているアミノ酸の物性や凝集後の構造の安定性などの複数の要素が関わってきます。 また、温度やペプチド・タンパク質の濃度も影響してきます。 今回の計算は短時間のシミュレーションで凝集をみるために、低温(280K)かつ高濃度(200 mM)でシミュレーションを行なっております。
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Published by 支部:北日本 on 27 5月 2020
質疑応答
Q.ARODの祖先型設計の事例を示していただいておりますが、共通祖先の配列を探っていくことで、高い選択性と耐熱性を有する酵素にいきつくのはなぜでしょうか?
進化系統樹上で、進化するほど選択性が下がり、耐熱性が下がるといったことが逆に生じるという理解になるのでしょうか?
Ans. これは回答が極めて難しいものの一つで、今でも議論が進められているものになります。一説として共通祖先の生物は、現存する生物よりもより少ない遺伝子数で代謝を回さないといけないため、祖先の酵素・タンパク質は単体で多様な機能 (例えば広選択性) を発揮する必要があったのではと考えられています (Jensen RA, Annu Rev Microbiol 1974, 30:409-425、Khersonsky, O. et al., Curr Opin Chem Biol, 2006, 10, 498-508をご参照ください)。耐熱性について、太古の昔の環境は現在に比べてかなり高温だったことが提唱されています。これは祖先型酵素・タンパク質を復元し、その時間と耐熱性を調べた研究からも示唆されています (Gaucher, E. A. et al., Nature, 2008, 451, 704-7のFig. 3が分かりやすいかと思います)。このことから、祖先型設計を実行し、高温環境時の時間軸にのるような祖先型酵素・タンパク質配列を復元できれば、耐熱性を獲得させることが可能だと考えられています。一方で耐熱性獲得がコンセンサス効果によってもたらされる、いわゆるアーティファクトではないか、という報告もあります (Trudeau, D. L et al., Mol. Evol. Biol., 2016, 33, 2633-41)。
2つめのご質問に関してですが、ターゲットとなるタンパク質によっては祖先型配列にすると耐熱性が下がることも起こります (設計に用いたタンパク質配列が適切でないなどの理由もありますが)。選択性を高くするよう進化してきた酵素・タンパク質も現存するはずです。ですので進化系統樹上での選択性・耐熱性の変化は酵素・タンパク質の種類に強く依存するのでは、と考えております。例えばすべての生物の生存に必須な酵素・タンパク質は上記仮説に従うような耐熱性・選択性の変化を生じる (祖先型配列に近づくほど耐熱性と選択性が向上する) と思いますが、その他の酵素・タンパク質は例外的な機能変化を起こす可能性もあるのでは、と考えております。
Q.ここで用いられている計算は、どのような計算機を使用し、どのくらいの計算 時間がかかるのでしょうか?
Ans. 計算機については通常の市販されているSpecのもの (10-15万円程度のデス クトップPC) を使っています。計算時間は機械的に配列分類するのであれば、1 週間程度で可能です (配列ライブラリが大きくなると計算時間が必要になります) 。
Q.示されていた例では、解析対象にしたタンパク質の中に一つのモチーフがあ るように見えましたが、複数のモチーフが見つかることもありえると思います。 モチーフごとに異なる分類になる場合はどのように処理するのでしょうか?
Ans.モチーフの候補残基には、それがどのくらいモチーフとして妥当か評価す るスコアが計算されます。そのスコアが高いものから順に選抜していくことにな ります。一方でご指摘の問題点があることも判明しています。これを解決するため、異なるモチーフで分類したデータを最終的に統合するツールを開発中です。
Q.各特徴を持ったサブファミリーを集めてきてモチーフを探すのではなく、ランダムな配列集団から4-8個程度のアミノ酸モチーフを持つクラスターに分類する手法で、それぞれのクラスターが何らかの特徴を持っているはずだ、という理解でよろしいでしょうか?
また、iAngler法はINTMSAlignをより短い領域で行っているというイメージでしょうか?INSTMSAlign, iAngler法共に、公開の予定がありましたら教えていただけますでしょうか。
Ans. ご質問内容の解釈で間違いありません。iAngler法は、ランダムな配列集団からアミノ酸モチーフを基に各クラスターに分類する手法です。各クラスターは何等かの特徴 (機能) を有していると推察していますが、それを合理的に予測することはできておりません。
iAngler法はINTMSAlignを細かく繰り返し行うことで、各アミノ酸残基における出現頻度のperturbationを解析・モチーフを同定することを行っています。ですのでINTMSAlignを短い領域で行うのではなく、細かく沢山行うというイメージです。INTMSAlginおよびiAngler法は現在、Web版含めて開発中です。開発を完了させ、公開につなげたいと考えております。
Q.PpLAAOがLAAOだろうと推定するのは何か指標があるのでしょうか?
まず、パラログと推定するには配列類似性から予想するのでしょうか?それともUniprotあるいはCATHなどのモチーフから機能を予想して選抜するのでしょうか?それとも先生が開発した4アミノ酸を持つパラログを選抜?
Ans. 先に設計した祖先型L-Arginine Oxidase (AncAROD) の基質選択性が拡がったことから、AncARODとパラログの関係にある配列はLAAO活性を有すると予測しました。ただPpLAAOの基質選択性の広さまで配列から予測することはできておりません。なお配列類似性からPpLAAOがパラログであると予測しております (BlastpのE値が1.0E-25以下の配列を探索したところ、PpLAAOがヒットしました)。
Q.AncLAAOの配列設計
可溶性発現させるためにPpLAAO配列に基づき祖先型を設計していると思いますが、その際にHisol法なども適用しながら設計するのでしょうか?発現量、kcat/Kmを満足するものが取れる保証はあるのでしょうか?あるいは、それも狙ってAncLAAOの配列設計をするのでしょうか?(サブファミリー概念の適用を導入?)
Ans. 可溶性発現させる際にHiSol法は適用していません。発現量、酵素学的パラメータが良好なものがとれることは保証されておらず、設計してみないと分からないです。ただサブファミリー配列分類後に祖先型設計で作成したタンパク質は可溶化・高機能化するものが多い印象を受けています。今後も本手法を異なるタンパク質群に適用、解析を進めることで、設計した配列が有用な酵素機能を持つか否か判別できるスコアを作れるのではと考えております。
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Published by 学会事務局 on 25 5月 2020
生物工学会誌 第98巻 第5号
田口 精一
スポーツ最大の祭典であるオリンピック・パラリンピックは、より速く、高く、遠くを目指し、人類は進化し続ける。ノーベル賞も、人類の叡智の象徴であり、その輝かしい業績は人類史として刻まれている。筆者が現職に着任早々、入学した学生相手に、ノーベル生理学医学賞・化学賞の受賞者を一人選んで深堀してください、という課題を出したことがある。最初は鈍かったが、彫刻を掘るように徐々に業績の理解が進み、同時に科学者本人の人物像が浮かび上がっていった。筆者はこれまで、数人のノーベル賞受賞者と出会い、そこに香る研究観に接し考えさせられた。ここでは、受賞以前の出会いとして年代順に紹介させていただく。
埼玉の県立高校時代、筆者は弓道部に所属し、日々の地味ながら厳しい活動に怠け気味だった。2年上に梶田隆章先輩が居られた。黙々と練習に励み、穏やかな口調で語る静かな方との印象が強かった。弓道は物理学の粋ともいえるが、何故か物理系に強い集団だったような気がする。ニュートリノ振動の観測は、大規模スケールでありながら粘り強い研究活動で、いかにも理論派で堅実な梶田さんらしい研究テーマのように思う。実用には遥か遠い基礎科学の大きな果実であった。今年、顧問をしている協会で講演をしていただく計画を立てている。久しぶりにいろいろとお話しできることを楽しみにしている。
国際会議出席に伴い、Frances H. Arnold博士に会うためにCaltechを訪問したことがある。ラボツアー後、アインシュタインの彫像が鎮座するカフェテリアで、彼女と話をした。酵素の触媒活性を100、1000倍に上げるとあっさり言いのける延長線上に、「K点越え」が出るのか。進化分子工学を駆使して生命システムの創成を目指すうえで、彼女の跳躍力や陣頭指揮ぶりはPI(独立した研究者)を目指していた筆者にとってとても眩しかった。生物進化の原理を、実践的な形で生体化学反応に応用した成果は圧巻である。日本からは、多くの企業研究者が彼女を慕って留学し、帰国後もFrancesファミリーとして仲良く交流していることは有名である。
助手の時代に、仏国のルイ・パスツール大学で研究をする機会を得た。自然免疫研究を微生物の観点から学びたいと思い飛び込んだJules A. Hoffmann研は、分子細胞生物学、分子遺伝学、生化学が効果的に統合されていた。Hoffmann博士の優れたマネージメント能力にも圧倒されたが、書き物の英文表現がとにかく美しい。あれほど精緻なロジックの上に上品が添えられた文体を観たことがない。科学と芸術が共結晶化している。仏国だから?
北大時代に、クロスカップリング反応で知られる宮浦憲夫先生と同じ部門に所属していた。伝統的に有機化学分野のレベルは高い。北大は、地域性から周囲の雑音が入りにくく、独創的な研究が生まれる風土があるように思う。ある日、宮浦先生にノーベル賞(恩師:鈴木章名誉教授)を受賞する予感はありましたか?と学食で質問したことがある。「まあね.でも、研究発表後は撤退することを考え始めたよ.原理がわかれば、優秀なポスドクを擁する研究室には敵わないからね。」正直、カッコイイと思った。新分野の開拓と発展、スタイルの違いである。
乳酸ポリマーの微生物合成は、筆者の悲願だった。機密情報を含んでいたので、大村智先生に内容を理解していただいたうえで、PNASのcontribution投稿をお願いしたことがある。興味を持っていただけたが、結果的にはタイミングが合わず自由応募になった。折角なので、北里研究所内を案内していただいたところ、抗寄生虫薬はじめ、多くの人類を救った功績の証が散見し、すくった土の中の微生物代謝物がこれほど大きな価値を生み出すのか!といたく感動した。ちなみに、審査中に親切に対応いただいた編集長Randy W. Schekman博士は、受賞後NやSのつく商業誌には論文を投稿しないと看破された。講演で来日されお会いした時、髭を蓄えた博士の笑顔はとても印象的だった。
真理を探究する科学研究は、人間味溢れる活動である。スポーツや芸術活動と一緒で、人間そのものがドラマチックに前面に出てくるようだ(原稿掲載時には、新型コロナウイルス問題が少しでも改善していることを願っている。命・生活あっての研究活動であることが身に染みている)。
著者紹介 東京農業大学生命科学部(教授)、北海道大学名誉教授
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新着情報
Published by 学会事務局 on 25 5月 2020
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生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 12 5月 2020
2020年5月12日
公益社団法人日本生物工学会 会長 髙木 昌宏
大会実行委員長 中山 亨
第72回日本生物工学会大会(2020)は、2020年9月2日(水)~9月4日(金)東北大学川内北キャンパスにおいて開催の予定で準備を進めてまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きく、この時期に参加者の多いイベントを開催することは難しいと考えられます。また、4月に全国に発せられました緊急事態宣言を受け、日本中の教育・研究機関や企業などの活動が大きな制限を受けております。
このような状況に鑑み、開催について実行委員会、理事会で真剣に議論した結果、本年度の現地での大会の開催は難しいと判断しました。また、Webツールによる開催の可能性も検討しましたが、本年度は見送ることとしました。準備を進めてまいりました大会実行委員会としては誠に残念ではありますが、様々な状況を分析した結果、この結論に至りました。
発表や参加を予定されていた皆様には、誠に申し訳なく存じますが、このような状況をご理解の上、ご了承いただきますようお願いいたします。これに伴い、予定していた一般講演、ランチョンセミナー、企画展示の申込みに関するWebサイトを閉じさせていただきます。
なお、本年度大会は不開催といたしますが、学会各賞の受賞講演および企画されているシンポジウムについては、大会とは異なる形でWeb開催を検討しております。また、大会が学生の研究発表の機会でもあることから、支部や研究部会において大会とは異なる形での発表会の開催を検討していただければと考えております。
今後、各種イベントの開催については、学会のホームページを通じてお知らせいたしますので、引き続きご確認いただきますようお願いいたします。
以上
♦ 関連記事:
新着情報
Published by 学会事務局 on 09 5月 2020
生物工学会誌で好評連載中の「生物工学基礎講座-バイオよもやま話-」を学生実験の補助教材として利用しやすいように整理して掲載しました。⇒『生物工学基礎講座-バイオよもやま話-』学生実験補助教材編はこちら
新着情報
Published by 学会事務局 on 08 5月 2020
「生物工学基礎講座―バイオよもやま話―」は、生物工学会誌の名物企画として好評をいただいています。実験の原理を知りたい若手研究者や学生に向けて、多くの執筆者の先生方に、発酵・醸造・プロセスエンジニアリング技術など、バイオテクノロジーの次代継承に役立つ知識を詳細に解説していただいています。内容は多岐にわたりますが、本ページでは、特に学生実験の補助教材として利用することを前提にトピックを整理してみました。
若手研究者や学生の皆様が、最新の技術だけでなく生物工学の基礎についても理解・習熟する一助として、研究・教育の場でご活用いただければ幸いです。内容は随時更新いたしますので、お気づきの点やご意見などがあれば事務局()にお知らせください。(和文誌編集委員会)
1. 実験基礎編
2. 遺伝子クローニング編
3. 培養編
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生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 27 4月 2020
2020年5月21日(木)東京農工大学 新1号館グリーンホールにおいて開催を予定しておりました2020年度日本生物工学会総会は、新型コロナウイルス感染拡大の防止、皆様の安全を最優先する観点から物理的なご出席は要請しないこととしインターネットによる議決権の行使により実施することにしました。
<2020年度日本生物工学会総会>
日時:2020年5月21日(木)13:00~
場所:日本生物工学会 事務局(大阪府吹田市山田丘2-1大阪大学工学部内)
関連行事として予定しておりました第25回生物工学懇話会、懇親会、また5月22日(金)のSBJシンポジウムは開催を中止いたします。参加をご予定いただいた皆様には大変申し訳ありませんが、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
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新着情報
Published by 学会事務局 on 23 4月 2020
生物工学会誌 第98巻 第4号
横田 篤
先般、岡山大学で開催された本会第71回大会において、本部企画シンポジウム「持続可能な開発目標(SDGs)を生物工学にどう活用するか」に出席した。時宜を得た企画であった。6人の演者からの話題提供とパネルディスカッションがあり、筆者はバイオエコノミーに関わる後半を聴講した。巻頭言執筆を依頼されて久しく色々と理由をつけて逃げ回っていたが、これを題材として責を果たしたい。
話題の元となった「バイオ戦略2019」は、2019年6月に統合イノベーション戦略推進会議において策定された国の方針である。ただし、バイオの技術面ではなく、バイオを活用して国内外の人材や投資を呼び込んでビジネスを創出し、持続可能で健康に暮らせる社会を作るための戦略である.類似の方針策定が欧州連合や米国、ASEAN諸国で先行する中、我が国は後塵を拝する形になっている.国の持続可能な社会の形成に対する取組みが十分でなかったからであろう。
シンポジウムを聴講して、筆者は本戦略に上滑り感を禁じ得ず、絵に描いた餅になるのでは、との懸念を抱いた。この戦略の立案やシンポジウムに関わられた方々が大学の現状を十分ご存知ないと思ったからである。そこで、戦略の実施を担うべき大学の立場から、シンポジウム終了間際に次のような意見を申し上げた:
「法人化後15年を経た国立大学は弊疲し、大学の教育研究の持続性が大きく損なわれている。戦略の実現にはこうした状況の改善が必要なのに、これに関する言及はどなたからもなく残念だった。それぞれのお立場で正しいことを述べられたとは思うが、大学としては遠い話に聞こえる。」
大学の教育研究機能の健全化は「バイオ戦略2019」の大前提である。このことに関連して、戦略を読んで気になった点を3点あげる。
- 我が国の強みであった基礎研究力が低下したのは、従来型の研究スタイル(個別ラボの分散型・縦割り)が原因であるとし、将来の理想的な研究スタイルをデータ駆動型のビッグサイエンスに求めている。あまりにも短絡的である。私の研究室の腸内細菌叢解析では、次世代シーケンスは共同研究者にお願いし、そのデータ解析、動物の飼育、各種の分析は自前で行っている。泥臭い従来型研究を土台として学生が育つのである。その上に新たに必要となる教育研究を積み上げるのが筋であろう。
- 我が国の強みの一つとして、バイオ医薬等の生産基盤をなす微生物発酵技術をあげている。ちなみに私は学生時代から40年以上発酵生産の研究を続けてきたが、私の定年退職後は、法人化による定員削減のため、この分野の後継者を採用できなくなる見通しだ。このような現状でどうして戦略が実行できよう。
- 大学側の企業との連携意欲がいまだに低調であることを問題視しているが、私は企業側の責任も大きいと思っている。すなわち、バイオ・食品系の企業が博士課程修了者の採用に消極的であることが発端となり、学生が博士進学を嫌い、研究者人材の育成や学術・開発研究が停滞、産から学への投資が進まず、互いの信頼関係が深まらない、総じて連携の機運が盛り上がらない、と言う悪循環である。ここが欧米と大きく異なる。今こそ博士の採用を民間に一定割合義務付ける国の指導が必要と考える。
日本生物工学会にはこの戦略にどう向き合うかが問われている。学会は戦略を鵜呑みにすることなく、その実現を阻む要因を明確にして、打開のために関係方面に提言や働きかけを行う役割を担う必要があるだろう。この度のシンポジウムがその契機となることを願っている。
著者紹介 北海道大学大学院農学研究院(教授)、日本生物工学会監事
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
新着情報
Published by 学会事務局 on 23 4月 2020
- 巻頭言“随縁随意”
- 特集 真核微生物におけるシグナル伝達と代謝の接点を探る
―発酵調節の根源的な理解に向けて― - バイオミディア
- バイオ系のキャリアデザイン
- バイオ系のキャリアデザイン(就職支援OG・OBインタビュー編)
…
岡橋 伸幸・張 斯来…( 200 )
- プロジェクト・バイオ
- 続・間違いから学ぶ実践統計解析【第7回】
偽反復…松田 史生・川瀬 雅也…( 206 )
- Branch Spirit
- SBJ100カウントダウン
- 支部だより…( 216 )
- 今月のJournal of Bioscience and Bioengineering
…( 222 )
- バイオインフォメーション…( 223 )
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生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 22 4月 2020
生物工学会誌
Published by 支部:関西 on 20 4月 2020
第117回醗酵学懇話会開催延期のお知らせ
2020年7月3日(金)に大阪工業大学にて開催予定の第117回醗酵学懇話会につきまして、この度延期することを決定いたしました。
毎年夏と冬に開催してきた恒例行事ですので、何とか開催できないかこれまで関西支部企画委員を中心に検討してまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止という観点から延期を決定いたしました。開催時期については、 国内の状況等を鑑みながら決定したいと思いますが、新型コロナウイルス感染症が終息し、皆様が安心して参加できる時期に改めて開催したいと思います。
参加をご検討して下さった皆様には誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解・ご協力を下さいますようお願い申し上げます。
関西支部企画委員一同
人生100年時代を迎えた今、私たちの食や健康、運動への意識は益々高まりつつあります。標記例会では、生物工学に加え、食品・醸造科学や健康科学など、様々な分野をまたぐ研究者の方にユニークな研究をご紹介いただき、生物工学が私たちのQOL向上に果たす役割を議論します。多数のご参加をお待ちしています。
- 日時:2020年7月3日(金)14:00~19:00
- 場所:大阪工業大学 梅田キャンパス →アクセス
OIT梅田タワー 203セミナー室
(大阪府大阪市北区茶屋町1番45号)
- プログラム:
13:30~ 受付
14:00~14:05 開会の辞 藤山 和仁(関西支部支部長・大阪大学生物工学国際交流センター)
14:05~14:35
「酵素合成技術を利用した新規糖質素材の開発とスポーツ栄養素材としての特徴」
………渡邊 浩史(江崎グリコ株式会社 健康科学研究所)
江崎グリコでは、自社開発の酵素を用いて、特徴的な性質を持つ糖質素材を開発してきた。近年われわれは、消化速度が緩やかで、かつ難消化性成分が少ない(ほぼ完全に消化される)という特徴を持つ新しいデキストリン、遅消化性環状デキストリン『クラスター デキストリン®-SE』を開発した。クラスター デキストリン-SEは、健康を害するリスクが示唆されている急激な血糖値上昇(血糖スパイク)や過剰なインスリン分泌(インスリンスパイク)を起こしにくく、健康影響の少ない糖質栄養として期待される。本講演では、この新しい糖質素材の酵素合成反応や機能性、用途について紹介する。特に、スポーツ栄養素材用途として、クラスター デキストリン-SEを運動中に摂取した時、脂肪代謝抑制を起こしにくく、脂肪と糖の両方をエネルギーとして利用可能であることが呼気ガス分析より示唆されており、この結果についても紹介する。
14:35~15:05
「卵麹と熟成卵黄の開発」………中川 拓郎(株式会社樋口松之助商店)
卵は様々な調理法が存在する一方でその栄養成分はそのまま利用しており、微生物を利用した伝統的な食品は無い。そこで、麹菌を用いて卵の麹化を試みた。様々な卵素材と麹菌を組み合わせ、原料処理を工夫する事で卵と麹菌のみを用いる卵麹の製造方法を開発したので紹介する。
米麹や酵素剤を用いて卵黄液を消化した場合には卵黄本来のおいしさを損なう呈味成分が発生し、卵黄のおいしさが喪失した。一方で、卵麹を用いた『熟成卵黄』の風味は、卵黄らしさを残したままコクやうまみが増強され特有のおいしさが付与されていた。遊離アミノ酸量は未処理の卵黄の5倍増加しており、熟成香や甘い香りの揮発成分の生成が認められた。
15:05~15:35
「産学連携による新たな醸造製品の開発」………山本 佳宏(京都市産業技術研究所)
産学連携がクローズアップされ、地域産業の活性化においても、さまざまな取組みが行われている.今回、京都市の事例として、地域産業の主体となっている醸造産業への成果事例として、佐々木酒造とともに行った麹を活用した商品開発事例と大手となる黄桜株式会社とともに行った工程改善の取組みについて紹介する.佐々木酒造との連係では京都府立大学の研究成果を統合し、新たな生産システムを作り上げ、醸造飲料をはじめとする各種製品開発を行った.また黄桜との事業では製品評価技術基盤機構、産総研、京都大学、大阪市立大学の研究成果を反映し、製品製造プロセスの高度化につなげている.産学連携は先端バイオ技術を中小企業へローリスク、短時間で導入できる有効な手段となっているが、より有効な活用について議論をお願いしたい。
15:35~15:50 休憩
15:50~16:20
「奈良県で分離・育種したユニークな酵母及びそれらを用いた純米酒の醸造について」
………大橋 正孝(奈良県産業振興総合センター)
昭和50年代をピークとして、清酒の消費量は現在約1/3まで減少している。この状況を打破するために、当センターでは、これまでに、野生酵母から酒造に適した酵母の分離や、特徴のある清酒酵母の育種を行ってきた。今回、奈良県の県花である奈良八重桜の花から分離した「ナラノヤエザクラ酵母」、酒造の神様として多くの信仰を集めている大神(おおみわ)神社の境内に自生していたササユリの花から分離した「山乃かみ酵母」、そして、育種により取得した、細胞内にオルニチンを高生産する「オルニチン蓄積酵母」、これら3種類のユニークな酵母について紹介する。さらに、これら酵母を用いた純米酒の特徴についても、あわせて紹介したい。
16:20~16:50
「元気な骨格筋細胞培養と活性張力評価技術、応用」………長森 英二(大阪工業大学大学院工学研究科)
試験管環境で培養可能なマウス骨格筋細胞を、周期的なパルス電気刺激を加えた環境で長期間培養すると、活発に収縮運動する状態が得られる。この培養骨格筋細胞の収縮力を定量する技術を開発したところ、より生体に近い機能を評価可能なin vitro実験系として製薬メーカー等に好評を得た(Biotechnology and Bioengineering, 106(3), 482-489. (2010))。以来10年、ヒト細胞への適用が課題であったが、解決の糸口が見えつつある。この間、骨格筋は健康長寿を担うキー臓器として認識されるようになり、世の中の注目が高まった。幅広い分野に分散した骨格筋研究者を横糸でつなぐコンソーシアム活動等についても紹介したい。
16:50~17:20
「“腸活”における運動のポテンシャルについて」………横山 久代(大阪市立大学)
腸内細菌の特性は、炎症性腸疾患ならびに肥満や2型糖尿病といった代謝性疾患の発症と関連するだけでなく、気分や意欲などの精神面にも影響を及ぼし、ヒトの健康状態に寄与することが知られている。個人の腸内細菌叢は固定したものではなく、食事などの環境要因によって変化する。実際に臨床の現場でも、腸内環境を整えるために一般に水分や食物線維の摂取とならび、適度な運動が勧められるが、運動そのものがヒトの腸内環境に及ぼす影響については不明な点が多い。
運動はヒトの腸内細菌叢を変化させるのか、そうであれば、どのような運動方法が腸内環境の改善に有効なのかを明らかにするために、今回、健常な高齢女性の腸内細菌叢に対する運動介入効果を運動種目別に検討したため、これまでの知見も交えて紹介する。
17:30~19:00 懇親会(204セミナー室にて)
- 定員:130名
- 参加費:一般:1,000円(税込)、学生:無料(当日会場受付にてお支払いください)
- 懇親会会費:一般:2,000円(税込)、学生:1,000円(税込)(当日会場受付にてお支払いください)
- 申込み方法:こちらのWEBフォームよりお申し込み下さい。
- 申込み締切:2020年6月19日(金)正午(定員に達し次第締め切らせて頂きます)
- 問合せ先:
〒565-0871大阪府吹田市山田丘2-1
国立大学法人大阪大学 生物工学国際交流センター
日本生物工学会 関西支部庶務幹事 三﨑 亮
TEL:06-6879-7238 E-mail
会場へのアクセス
JR「大阪」駅から徒歩5分、地下鉄御堂筋線「梅田」駅から徒歩5分、地下鉄谷町線「東梅田」駅から徒歩5分、阪急「大阪梅田」駅から徒歩3分、阪神「大阪梅田」駅から徒歩7分
⇒関西支部Topへ
学会行事
Published by 学会事務局 on 14 4月 2020
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止策のため、日本生物工学会事務局では、4月14日(火)より原則在宅勤務を実施いたします。
平日は、職員若干名が職場勤務しますが、基本的には電話での対応が難しくなりますので、各種お問い合わせについては、なるべく電子メール(info@sbj.or.jp)をご利用くださいますよう、お願いいたします。
ご不便をおかけすると存じますが、何卒ご理解の程よろしくお願いいたします。通常業務再開の折には、改めてお知らせいたします。
新着情報
Published by 学会事務局 on 08 4月 2020
2020年4月8日
公益社団法人日本生物工学会 会長 髙木 昌宏
2020年5月21日(木)東京農工大学 新1号館グリーンホールにおいて開催を予定しておりました2020年度日本生物工学会総会につきまして、新型コロナウイルス感染拡大の影響、政府による緊急事態宣言の発出を受けまして、開催の場所、方法を変更させていただきます。総会は大阪千里ライフセンターにおいて、書面・電磁的方法による議決権の行使により開催することを検討し、早期に代議員にお知らせします。
また、関連行事として予定しておりました第25回生物工学懇話会、懇親会は中止いたします。登壇をご予定いただいた講師の先生、ご準備いただいた先生方、参加をご予定いただいた皆様には大変申し訳ありませんが、ご理解いただけますと幸いです。
⇒日本生物工学会総会の開催方法の変更および関連行事の中止について
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新着情報
Published by 学会事務局 on 06 4月 2020
公益社団法人日本生物工学会 会長 髙木 昌宏
大会実行委員長 中山 亨
第72回日本生物工学会大会(2020)は2020年9月2日(水)~9月4日(金)東北大学川内北キャンパスにおいて開催の予定です。しかしながら、ご承知の通り新型コロナウイルス感染拡大の影響は日に日に厳しくなっております。このような状況を鑑みまして、講演の申し込み期間を5月13日(水)~6月11日(木)に変更いたしました。4月の申し込みに向けてご準備いただいていた方には申し訳ありませんが、今しばらくお待ちいただきますようお願いします。
この講演申し込み期間変更に伴って、本大会の要旨集が通常の年の製本の形式とは異なりpdfファイルでの配布になる可能性があることをご承知おきください。
なお、コロナウイルスの感染拡大については、現状、見通しが立たない状況であることから、引き続き、開催の有無、方法について検討し、お知らせ致しますので、大会ホームページ等をご覧いただきますよう、お願いいたします。
以上
♦ 関連記事(重要なお知らせ):
新着情報
Published by 学会事務局 on 02 4月 2020
内容 | 開催日 |
---|
【協賛行事】日本学術会議公開シンポジウム「植物科学分野における若手キャリアパスの現状と将来」〈大阪〉[開催中止] | 2020.03.21 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術” 勉強会「非破壊・非侵襲技術の社会実装」〈東京〉[開催延期] | 2020.03.17 |
【協賛行事】熱測定スプリングスクール2020(第84回熱測定講習会)~基礎から応用まで!充実した個別相談であなたの質問へ回答します~〈東京〉[開催中止] | 2020.03.12-2020.03.13 |
【協賛行事】第15回理研「バイオものづくり」シンポジウム〈和光市〉[開催延期] | 2020.03.06 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術” 勉強会「未病マーカー」〈東京〉[開催延期] | 2020.03.06 |
【協賛行事】第1回世界エンジニアリングデイ記念シンポジウム〈東京〉[開催中止] | 2020.03.05 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術”勉強会「最新ネコねこバイオロジー」〈東京〉[開催延期] | 2020.02.28 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術”勉強会「バイオの匠~未来へつなぐ技術伝承」〈東京〉 | 2020.02.21 |
【協賛行事】第93回日本細菌学会総会〈名古屋〉 | 2020.02.19-2020.02.21 |
【協賛行事】化学工学会東日本支部 第11回ホットな話題の講演会「気液固分散のオペレーションとデザインの現在と未来」〈埼玉〉 | 2020.02.17 |
【協賛行事】令和元年度 産総研 材料・化学シンポジウム
『21世紀の化学反応とプロセス ~「橋渡し」の次のSTEPへ:企業連携の拡充に向けて~』〈つくば市〉 | 2020.02.14 |
【協賛行事】GMPセミナー「医薬品製造に関わるGMPの最新動向:講演会&見学会」~連続製造技術と装置設計における品質保証~〈大阪〉 | 2020.02.06-2020.02.07 |
【協賛行事】バイオエンジニアリング研究会 公開講演会「AI型バイオエンジニアリング ~AIの関わる社会進化論~ 日本が世界で生き残るためのキーテクノロジーを考える」〈東京〉 | 2020.01.31 |
【協賛行事】第25回高専シンポジウムin Kurume〈久留米〉 | 2020.01.25 |
【協賛行事】JBA“未来へのバイオ技術”勉強会「もっと光を!!次世代の光が魅せる新しい未来」〈東京〉 | 2020.01.21 |
【協賛行事】JBA“未来へのバイオ技術”勉強会「地震減災と微生物~津波減災、液状化対策、地震波軽減」〈東京〉 | 2020.01.10 |
【協賛行事】第32回バイオエンジニアリング講演会〈金沢〉 | 2019.12.20-2019.12.21 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術” 勉強会「NITE-NBRCの輝く金塊(菌塊)を掘り起こす!」〈東京〉 | 2019.12.16 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術”勉強会「睡眠改革~眠れればいいの?いや、リズムでしょ!」〈東京〉 | 2019.12.11 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術”勉強会”「食品のリスクコミュニケーションにおけるメッセージはどのようにあるべきか」〈東京〉 | 2019.12.09 |
【協賛行事】第39回水素エネルギー協会大会〈東京〉 | 2019.12.02-2019.12.03 |
【後援行事】第7回国際フードファクター会議(ICoFF2019) / 第9回ポリフェノールと健康国際会議(ICPH2019)/ 第12回国際機能性食品学会(ISNFF2019)〈神戸〉 | 2019.11.28-2019.12.05 |
【協賛行事】第46回炭素材料学会年会〈岡山〉 | 2019.11.28-2019.11.30 |
【協賛行事】INCHEM TOKYO 2019〈千葉市〉 | 2019.11.20-2019.11.22 |
【協賛行事】第33回日本吸着学会研究発表会〈名古屋〉 | 2019.11.14-2019.11.15 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術”勉強会「先制医療と革新的検査技術 ~エクソソーム、血中マイクロRNA 、尿中ポルフィリンに着目して~」〈東京〉 | 2019.11.08 |
【協賛行事】コロイドおよび界面化学討論会 第70回記念国際会議(Okinawa Colloids 2019) | 2019.11.03-2019.11.08 |
【関連行事】第12回 北陸合同バイオシンポジウム〈福井〉《中部支部共催》 | 2019.10.25-2019.10.26 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術” 勉強会「遺伝性腫瘍の遺伝子診断と遺伝カウンセリング」〈東京〉 | 2019.10.25 |
【協賛行事】第55回熱測定討論会〈大阪〉 | 2019.10.24-2019.10.26 |
【後援行事】第88回日本醤油研究発表会〈和歌山〉 | 2019.10.24-2019.10.25 |
【協賛行事】第34回日本イオン交換研究発表会〈山梨〉 | 2019.10.24-2019.10.25 |
【後援行事】第23回国際バイオハイドロメタラジーシンポジウム〈福岡〉 | 2019.10.20-2019.10.23 |
【協賛行事】第36回ニューメンブレンテクノロジーシンポジウム2019〈東京〉 | 2019.10.16-2019.10.18 |
【協賛行事】19-2 エコマテリアル研究会「機能性バイオベースポリマーの新展開」〈大阪〉 | 2019.10.04 |
【協賛行事】第17回高付加価値食品開発のためのフォーラム「食の未来のあり方と持続可能なタンパク質資源について」〈静岡〉 | 2019.09.27-2019.09.28 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術”勉強会 イブニング懇話会「海外バイオとエコビジネス・勝利の方程式」〈東京〉 | 2019.09.25 |
【協賛行事】日本化学会関東支部講演会「プラスチック問題 -資源循環社会に向けての化学からの新たな取り組み」〈東京〉 | 2019.09.13 |
【協賛行事】第21回日本感性工学会大会「感性を科学する知性」〈東京〉 | 2019.09.12-2019.09.14 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術” 勉強会「バイオ素材百花繚乱14:彩飾賢微の医療・ヘルスケア材料」〈東京〉 | 2019.09.11 |
【協賛行事】Marine Biotechnology Conference 2019〈静岡〉 | 2019.09.09-2019.09.13 |
【後援行事】JASIS2019〈千葉〉 | 2019.09.04-2019.09.06 |
【後援行事】第15回国際好熱菌学会(Thermophiles 2019)〈福岡〉 | 2019.09.02-2019.09.06 |
【共催行事】第21回生体触媒化学シンポジウム〈石川県野々市〉 | 2019.08.29-2019.08.30 |
【共催行事】第33回日本キチン・キトサン学会大会〈神奈川〉 | 2019.08.28-2019.08.29 |
【協賛行事】第32回におい・かおり環境学会〈草津市〉 | 2019.08.27-2019.08.28 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術” 勉強会「ゲノム編集技術による植物育種と食品開発のゆくえ」〈東京〉 | 2019.08.22 |
【協賛行事】熱測定サマースクール2019(第83回熱測定講習会)~基礎から応用まで!材料・食品・バイオ分野の熱測定ユーザー向け基礎講義&実習~〈東大阪市〉 | 2019.08.20-2019.08.21 |
【共催行事】第38回日本糖質学会年会(日本糖質学会創設40周年記念大会)〈名古屋〉 | 2019.08.19-2019.08.21 |
【協賛行事】極限環境生物学会 第20回シンポジウム〈東京〉 | 2019.08.03 |
【協賛行事】JBA “未来へのバイオ技術” 勉強会「深淵なる地球生命圏を紐解く~22世紀のエネルギー革命を目指して」〈東京〉 | 2019.07.30 |
【関連行事】JPrOS/JES 合同大会シンポジウム『第3回 日本生物工学会 バイオ計測サイエンス研究部会 シンポジウム~1細胞解析技術の新展開~』《宮崎》《バイオ計測サイエンス研究部会共催》 | 2019.07.26 |
【協賛行事】JBA “未来へのバイオ技術” 勉強会「機知機略のドラッグデザインin京都大学~独自AI・機械学習、独自標的探索から新規可視化技術まで~」〈東京〉 | 2019.07.23 |
【協賛行事】微生物ウィーク2019〈東京〉 | 2019.07.22-2019.7.27 |
【協賛行事】第2回天然ゴム研究会シンポジウム「天然ゴムから考えるバイオマテリアルエンジニアリングのこれから」 〈横浜〉 | 2019.07.19 |
【後援行事】学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2019〈仙台〉 | 2019.07.14 |
【協賛行事】大阪工研協会 バイオ実習セミナー
―微生物・細胞取扱いと検査・試験の基本操作―〈大阪〉 | 2019.07.05, 2019.07.08 |
【協賛行事】第32回イオン交換セミナー「挑戦するイオン交換 V」〈東京〉 | 2019.07.05 |
【後援行事】早稲田地球再生塾シンポジウム2019「脳科学と感性科学の融合」〈東京〉 | 2019.07.03 |
【協賛行事】JBA “未来へのバイオ技術” 勉強会「東京五輪への課題シリーズ4:SDGsと感染症サーベイランス」〈東京〉 | 2019.07.03 |
【協賛行事】バイオプロセス講演・見学会「急速に進歩する体外診断薬、その最前線」〈新潟〉 | 2019.06.27-2019.06.28 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術” 勉強会「牛馬のゲノム科学・遺伝学研究」〈東京〉 | 2019.06.20 |
【協賛行事】バイオエンジニアリング研究会講演会「バイオ医薬品の連続生産の現状と課題」〈東京〉 | 2019.06.19 |
【協賛行事】未来を拓く高圧力科学技術セミナーシリーズ(44)「生活を豊かにする高圧技術と応用展開」 〈横浜〉 | 2019.06.14 |
【協賛行事】19-2ポリマーフロンティア21「これからの地球環境課題にプラスチックはどう向い合?」〈東京〉 | 2019.06.11 |
【協賛行事】世界水素技術会議(WHTC)2019〈東京〉 | 2019.06.02-2019.06.07 |
【協賛行事】第64回低温生物工学会大会 (セミナー及び年会)〈つくば〉 | 2019.06.01-2019.06.02 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術” 勉強会「未来の食のアドベンチャー~培養肉、昆虫食、熟成肉」〈東京〉 | 2019.05.29 |
【協賛行事】界面コロイドラーニング-第35回現代コロイド・界面化学基礎講座(東京・大阪)〈東京:5月23・24日/大阪:6月13・14日〉 | 2019.05.23-2019.05.24
2019.06.13-2019.06.14 |
【協賛行事】JBA”未来へのバイオ技術” 勉強会「東京五輪への課題シリーズ3:アンチ・ドーピング」〈東京〉 | 2019.04.25 |
関連団体行事
Published by 学会事務局 on 31 3月 2020
2020年3月31日
公益社団法人日本生物工学会 会長 髙木 昌宏
大会実行委員長 中山 亨
第72回日本生物工学会大会(2020)は2020年9月2日(水)~9月4日(金)東北大学川内北キャンパスにおいて開催の予定です。新型コロナウイルス感染拡大の影響を注意深く見守りながら通常通りの開催に向けて実行委員会を中心に準備を整えております。今のところ例年と同じく、通常開催をする方向で準備を進めております。4月8日には一般講演の申し込みが開始されますので5月13日(水)正午の締め切りまでに多数の応募をお願い申し上げます。また、懇親会は開催の可否も含めまして、6月中旬以降に別途メール等でお知らせ致します。
なお、コロナウイルスの感染については予断を許さない状況もあることから状況に応じて開催の方法について変更が生じる可能性があることをご承知おきください。
以上
新着情報
Published by 学会事務局 on 27 3月 2020
2020年7月4日(土)~5(日)の日程で石川県にて開催予定の2020年度若手会夏のセミナーについて、この度延期することを決定いたしました。新たな開催時期については未定ですが、1年程度延期し、2021年夏ごろの開催を予定しております。
毎年開催してきた伝統のある夏のセミナーですので、何とか開催できないかこれまで実行委員を中心に検討してまいりましたが、夏のセミナーの内容や趣旨、および参加する皆様への影響を勘案しまして、新型コロナウイルス感染症の拡大防止という観点から上記のように延期を決定いたしました。2021年の開催時期については、国内の状況等を鑑みながら決定したいと思いますが、新型コロナウイルス感染症が終息し、皆様が安心して参加できる時期に改めて石川県で開催したいと思います。
参加をご検討して下さった皆様には誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解・ご協力を下さいますようお願い申し上げます。
馬場 保徳(夏のセミナー実行委員長、石川県立大学)
中島 一紀(若手会会長、北海道大学)
⇒若手会Topへ
新着情報
Published by 学会事務局 on 25 3月 2020
支部活動
Published by 学会事務局 on 24 3月 2020
生物工学会誌 第98巻 第3号
三宅 淳
人工知能といえば、医療画像の自動判定や自動運転技術として注目の的である。医学領域では、その本質である「診断」が定性的・概念的方法であって人工知能の機能と相応することから、応用研究が急速に広がりつつある。生物工学の分野では、厳密な数値を求める工学の立場が強いだけに応用はまだ限定的である。しかし生物は単純なモデルでの解析が困難であり、個と全体が簡単に結びつかない複雑系である。人工知能が大いに役立つ分野である故に、早晩応用が進むであろう。
留意したいのは、ルネサンス以降発展してきた自然科学が可能とした定量性と、人工知能が提示する概念性という対極にある2つの方法が初めて揃ったことである。ギリシャに始まった科学哲学は我々の自然認識や方法の基礎ではあるが、自然科学がその唯一の子孫とは言えない。自然科学の特徴は物理学によく見ることができる。すなわち、長さ、重さ、時間という3つの要素を「人為的に」選択し、その関係を定式化するものである。問題は3つの要素だけでは森羅万象を記述しきれないことである。自然科学の体系は産業革命を経て形成され、発展を続けてきた社会・技術と相互作用しながら特定の方向へ形成されてきこともあり、もともと応用学との相関が深い。また、自然科学は体系性が特徴である。計測された事実を含むすべての空間における共通した構造を知ろうとする。現象は一旦体系に昇華され、そこから数的・精密な検証が可能となる。
自然科学だけを習ってきた我々は、専門性を研ぎ澄まし、範囲を狭めてキリのように深めていく細密さが自然を理解するための唯一の合理的方法と信じてきた。しかし、細密な領域での深堀りを続けると、我々の理解は、無限に小さな領域の、相関性の乏しい集合になってしまう可能性がある。エネルギーと物質の再帰を含む循環型社会のような複雑な対象になるとうまく扱いきれない。複雑系を扱う難しさは生命系・感性においてさらに顕著である。自然科学によって人間の感情・情動・アーティスティックな価値の扱いは困難であった。脳の中の構造や機能を分子のレベルから解明できればヒトの知性は再現できるという漠然とした期待があったが未だブレークスルーに至っていない。
これに対して人工知能は帰納的な方法である。ヒトの「考え方」の模倣であって、提示された現象から、自ずからなるカテゴリーを見いだし、個々の現象をそこへ分類する。がん組織や細胞をX線写真から見いだすのも典型的なカテゴリー分類である。写真に映った対象物をカテゴリーにわけて、がんが分類されたカテゴリーに属しているかどうかを判定する。ヒトよりも解析が詳細であるから診断はより正確になる。
経済、地球環境、疾患と原因などの多すぎる相関をどのように結びつけるか、環境負荷のない経済発展はあるのだろうか。人工知能はこのような超多量要素からなる問題を解くうえで役立つだろう。さまざまな要素の組合せを行ってカテゴリーを創出し、最良の現象につながるものを選び出すことができる。自然科学とは方法も対象も異なっていて、要素を限定せず、全体の特性=概念あるいはカテゴリーを抽出したり定義したりする。細部へではなく、上へ上へと階層を昇って行き、俯瞰する方法である。定量的な「法則」が存在しないので、精密性がないと誤解されるが、概念を扱う方法であって分担範囲は異なる。
生命体を構成する分子は、物質・エネルギー・情報を内包する三位一体の存在である。すでに生物工学は生命体の機能そのものとなる膨大な情報と制御に関わる多くの事象を扱っている;たとえば、細胞内の分子反応の連関、情報ネットワーク、遺伝的制御、細胞集合体の機能などである。しかし、情報は物質の特性に付随するものだと思われているところもある。情報によって形成される概念が「もの」の価値を超える可能性も遠い未来ではないかもしれない。我々は、システム全体を俯瞰した概念の形成とその利用を行う人工知能という、自然科学に基づいた厳密な工学と相補い合うものを見いだしつつある。それらをただつなぎ合わせるのではなく、より高次の理解と応用の方法を創造的に編みだすことができるなら、工学は感性やアートの世界も内包し、生命・複雑系をフィールドとする、これまでにない体系を持つことになるに違いない。
著者紹介 大阪大学国際医工情報センターおよび大阪大学工学系研究科Hitz協働研究所(特任教授)
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
新着情報
Published by 学会事務局 on 24 3月 2020
►生物工学会誌Top

PDFファイルをご利用いただくためにはAdobe Reader(無料)が必要となります。ダウンロードはこちらから。
生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 16 3月 2020
2020 Sakura-Bio Meeting は、webを用いて開催します。ただし、要旨の公開と、発表者有志による一般講演のビデオ発表とPDFポスター発表のみになり、招待講演は行われません。
3月30日からpdf閲覧とビデオ閲覧が可能になる予定です。また3月31日10時よりZoomを用いて、ビデオ講演と質疑応答を行います。
参加希望者は、下記申し込みサイトよりお申し込みください。参加費は無料です。なお参加者は100名までとさせていただきます。参加登録者にはアクセス情報をメールにてお知らせします。
The 2020 Sakura-Bio Meeting will be held on the Internet with free of charge.
However, no invited lectures are available. Instead, only video talks and pdf posters are provided by some voluntary presenters in addition to the abstract.
Pdf and video viewing will be open from March 30. Zoom meeting for video streaming and Q & A sessions will start from 10:00 on March 31st.
All the participants are requested to apply from the registration site below.
The maximum number of participants is limited to 100. Approved participants will receive an e-mail about the access information.

♦関連記事:
⇒中部支部Topへ
新着情報
Published by 学会事務局 on 06 3月 2020
「第7回SBJシンポジウム―バイオ医薬品開発の最先端と生物工学への期待―」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による緊急事態宣言のために開催中止となりましたが、予定された講演者の一部の先生方から要旨をいただきましたので、生物工学会誌の誌上を借りて討論の場とすることにしました。
⇒生物工学会誌第98巻第7号SBJシンポジウムは、日本生物工学会がカバーする広い科学技術・教育分野について、産官学の連携を深め、さらにはアジアをはじめとした諸外国の情報や動向について討議することを目的として、創立100周年に向けて新たにスタートしたものです。
抗体医薬の発展により21世紀の創薬は革命と言える変化が起きました。今後、遺伝子治療、CAR-T細胞医療や再生医療など、バイオ医薬品による革命は続くと考えられています。化学合成による安定な生産が可能な低分子医薬品と異なり、バイオ医薬品の生産は、細胞の状態や製造条件により品質や生産量が大きく影響を受けます。また、製造コストが高いという問題もあります。フレミングが発見したペニシリンが医薬品として利用されるには、フローリーとチェインによる生産技術の開発が不可欠であったように、今後のバイオ医薬品による革命には生産技術の発展が必要となっています。このため、これまで以上に生物工学の貢献が大きく期待されています。本シンポジウムでは、バイオ医薬品の開発から生産までの技術について最新の研究成果および技術・戦略動向を紹介し、それらの課題から生物工学の役割と期待を議論するシンポジウムにしたいと思います。
多数の皆様のご参加をお待ちしております。
- 日時:2020年5月22日(金)9:50~16:40
- 場所:東京農工大学 新1号館グリーンホール⇒キャンパスマップ
(〒184-8588 東京都小金井市中町2-24-16)
⇒アクセスマップ
- 参加費:
会員(ご所属先が本会賛助・団体会員の方を含む):1,000円(税込)
協賛・後援学会会員:1,000円(税込)
学生:無料
非会員:3,000円(税込)
※参加費(要旨集代を含む)は当日受付にてお支払いください。
- 申込方法:こちらのフォームよりお申込みください。
【主催】公益社団法人 日本生物工学会
【協賛】公益社団法人 化学工学会、一般財団法人 バイオインダストリー協会
一般社団法人 日本蛋白質科学会
【後援】公益社団法人 日本農芸化学会
プログラム
- 9:50~10:00 開会の辞……髙木 昌宏(北陸先端科学技術大学院大学)
- 10:00~10:50
「バイオ医薬品開発を指向した蛋白質工学:現状と課題」
………… 津本 浩平(東京大学)
- 10:50~11:40
「動物細胞を用いたバイオ医薬生産ー行きつく先はどこなのか」
…………大政 健史(大阪大学)
- 11:40~13:00 昼休み
- 13:00~14:00
“The human protein atlas and engineered affibody molecules”
…………Stefan Ståhl(Sweden王立工科大学)
- 14:00~14:45
「治療・創薬を指向した機能性細胞創製技術の現状」
…………河原 正浩(医薬基盤・健康・栄養研究所)
- 14:45~15:00 休憩
- 15:00~15:45
「細胞治療・再生医療における製造の課題、解決に向けて」
…………仲 崇宏(テルモBCT株式会社)
- 15:45~16:30
「バイオ医薬品製造方法および施設の概略/課題について」
…………加納 健二郎(協和キリン株式会社)
- 16:30~16:40 閉会の辞……上平 正道(九州大学)
問い合わせ先
公益社団法人 日本生物工学会事務局 (吹田市山田丘2-1 大阪大学工学部内)
TEL: 06-6876-2731 FAX: 06-6879-2034
E-mail: (SBJシンポジウム担当)
学会行事
Published by 学会事務局 on 03 3月 2020
第72回日本生物工学会大会(2020)のホームページを公開しました。 大会サイトでは、2020年9月2日(水)から4日(金)に、東北大学川内北キャンパスで開催される年次大会に関する情報を発信していきます。
講演要旨登録と大会参加申込のウェブ受付は、2020年4月8日(水)より開始いたします。
本大会への皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。
公益社団法人日本生物工学会
第72回年次大会(2020)ホームページアドレス
https://www.sbj.or.jp/2020/
新着情報
Published by 支部:西日本 on 02 3月 2020
日本生物工学会 西日本支部長
稲垣 賢二
日本生物工学会西日本支部では、この度「西日本支部若手研究者賞」を創設致しました。この賞は、生物工学の基礎、応用、技術の進歩に寄与した優れた若手研究者の研究を奨励し、さらにステップアップしていただくことを目的とするものです。若手研究者の皆さん、どうぞ積極的な応募をお願い致します。
- 目的
西日本支部若手研究者賞は、生物工学の基礎、応用、技術の進歩に寄与した優れた若手研究者を顕彰することを目的とする。
- 受賞者の選考
受賞者の選考は隔年で行う。選考委員会において2名以内を選考し、支部役員会で決定する。
- 賞の内容
受賞者を西日本支部講演会で表彰し、賞状と表彰楯を授与する。受賞者は対象となった研究成果(またはその一部)について、支部講演会で講演を行う。
- 資格
以下の要件をすべて満たしている事
1)生物工学分野において優れた成果をあげている日本生物工学会正会員、もしくは受賞時に正会員である者。
2)受賞年の4月1日での年齢が35歳以下であること、または博士の学位取得後8年以内であること。
3)西日本支部内(中国・四国9県内)の大学、公的研究機関もしくは民間企業等に在籍していること。
4)過去3年間に下記のいずれかの実績を有すること。
・日本生物工学会年次大会での口頭またはポスター発表
・日本生物工学会西日本支部講演会での口頭発表
・日本生物工学会英文誌J. Biosci. Bioeng. での論文発表
・日本生物工学会誌での論文発表または解説記事等の掲載
- 応募方法
1)自己推薦のみとする。
2)応募用紙
に必要事項を記載して、支部事務局宛に電子メールで送付する。
3)応募締切日:2020年5月31日(日) ⇒2020年7月31日(金)17:00 <延長しました>
- 提出・賞類送付先
公益社団法人 日本生物工学会西日本支部事務局
庶務幹事 田村 隆
E-mail:
Tel. 086-251-8293 Fax: 086-289-3246
⇒西日本支部Topへ
支部活動,新着情報
Published by 学会事務局 on 27 2月 2020
第25回生物工学懇話会は新型コロナウイルス感染拡大の影響、政府による緊急事態宣言の発出を受けまして中止いたします。登壇をご予定いただいた講師の先生、ご準備いただいた先生方、参加をご予定いただいた皆様には大変申し訳ありませんが、ご理解いただけますと幸いです。
⇒日本生物工学会総会の開催方法の変更および関連行事の中止について
日時 | 2020年5月21日(木)14:40~17:00 |
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場所 | 東京農工大学 新1号館グリーンホール
〒184-8588 東京都小金井市中町2-24-16 |
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参加費 | 無料(事前申込み不要) |
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プログラム
(司会:上平 正道)
- 14:40~14:45 開会の挨拶………………髙木 昌宏
- 14:45~15:45 講演1「食シグナルと栄養認識受容体」
……木村 郁夫(東京農工大学)
古くから“医食同源”の概念として知られるように、食生活は生体内の恒常性を調節し、その調節機構の破綻は生活習慣病につながる。近年の食科学の進歩に伴い、食と健康の関係が単なる現象論だけではなく、その分子作用機序の解明という科学的根拠に基づいた証明がなされ始めた。特に、細胞膜上脂肪酸受容体群の同定により、食由来脂肪酸が単なるエネルギー源であるだけではなく、シグナル分子として重要であることが明らかとなり、肥満・糖尿病等の代謝性疾患の標的分子として、これら脂肪酸受容体群は注目されている。
(座長:養王田 正文)
- 15:45~15:55 休憩
- 15:55~16:55 講演2「研究開発におけるAI/ディープラーニング技術活用とデータマネージメント」
…………堂田 丈明(名古屋大学)
技術革新の加速が求められる今日、研究開発の効率化は国内外で大きな課題となっています。そして、AI・人工知能技術の活用も、現在の第三次AI・人工知能技術ブームを経て年々競争が激化しています。このような背景を踏まえ、当会では、(i)AI・ディープラーニング技術が、研究開発にどのように活用されているのか、(ii)AI・ディープラーニング技術を活用する際に実験データや成果物はどのように管理・運用されているのかについて、国内外の事例を踏まえてご紹介したいと思います。
(座長:上平 正道)
- 16:55~17:00 閉会の挨拶………………上平 正道
♦ 関連記事:【事務局より】2020年度総会および関連行事のお知らせ
学会行事
Published by 学会事務局 on 27 2月 2020
2020年度日本生物工学会総会は、新型コロナウイルス感染拡大の防止、皆様の安全を最優先する観点から物理的なご出席は要請しないこととしインターネットによる議決権の行使により実施することにしました。⇒詳しくはこちら
日本生物工学会の2020年度総会およびその後の諸行事を下記のとおり開催いたします。
会員のみなさまにおかれましては,多数ご出席くださいますようご案内申し上げます。
2020年度総会
日時:2020年5月21日(木)13:00~14:20
場所:東京農工大学 新1号館グリーンホール(〒184-8588 東京都小金井市中町2-24-16)
⇒大阪千里ライフセンター
⇒(変更しました)日本生物工学会 事務局(大阪府吹田市山田丘2-1大阪大学工学部内)
次第:
- 会長挨拶
- 2019年度事業報告
- 2019年度決算報告・2019年度監査報告
- 名誉会員等の推戴
- 2020年度事業計画
- 2020年度予算案
第25回生物工学懇話会(開催中止)
日時:2020年5月21日(木)14:40~17:00
場所:東京農工大学 新1号館グリーンホール
参加費:無料(事前申込み不要)
プログラム: ⇒講演要旨はこちら
- 14:40~14:45
開会の挨拶………髙木 昌宏
- 14:45~15:45
講演1「食シグナルと栄養認識受容体」
……木村 郁夫(東京農工大学)
- 15:45~15:55 休憩
- 15:55~16:55
講演2「研究開発におけるAI/ディープラーニング技術活用とデータマネージメント」
……堂田 丈明(名古屋大学)
- 16:55~17:00
閉会の挨拶………上平 正道
懇親会(開催中止)
日時:2020年5月21日(木)17:00~19:00
場所:東京農工大学 140周年記念会館(〒184-8588 東京都小金井市中町2-24-16)
参加費:5,000円(税込)(懇親会費は当日受付にてお支払いください。)
申込方法:懇親会参加者希望者は、原則としてあらかじめ参加申込してください。
- 日本生物工学会代議員の方には事務局から個別に案内メールをお送りします。メールの案内に従って申込みフォームよりお申し込みください。
- 代議委員以外で懇親会への参加を希望される方は1) 氏名、2) 住所、3) 所属、4) 連絡先TEL/FAX/E-mail、5) 会員種別を明記して、下記の申込先までE-mailまたはFAXをお送り下さい。
申込締切日:2020年5月8日(金)
申込先:日本生物工学会事務局
TEL: 06-6876-2731 FAX: 06-6879-2034 E-mail:
学会行事
Published by 学会事務局 on 26 2月 2020
2020(令和2)年2月26日
日本生物工学会会員の皆様
公益社団法人 日本生物工学会
会長 髙木 昌宏
2020(令和2)年2月20日(木)、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、厚生労働省よりイベントの開催に関するメッセージが発出されました。
日本生物工学会といたしましては、このような状況に鑑み、日本生物工学会が関係する集会や会合の開催について、支部、研究部会、会員の皆様にご協力のお願いをいたします。感染の広がり、会場の状況などを踏まえ、開催の必要性をご検討いただきたいと思います。
開催に当たっては、以下のご協力をお願いします。
- 参加者への手洗い、マスク着用の推奨
- アルコール消毒薬の設置
- 風邪のような症状のある場合には参加をしないよう周知徹底
- TV会議による代替開催
また、海外からの招へい者がいらっしゃる場合には、出入国に当たっての状況等、当該国の対応にも留意をお願いいたします。
以上は、現時点での対応となりますが、状況は日々変わりつつありますので、会員の皆様には迅速な情報提供、ご案内を行うべく努めてまいります。
皆々様には、どうぞご自愛頂きますよう、よろしくお願いいたします。
⇒新型コロナウイルス感染拡大防止に関するお知らせ(第1版)
♦参考資料:
新着情報
Published by 学会事務局 on 25 2月 2020
Journal of Bioscience and Bioengineering (JBB) では、2020年2月19日(水)よりEditorial Manager®で論文を受け付けています。⇒ JBBへの投稿・査読(Editorial Manager®)はこちらから
※ご利用にあたっては、初回ログイン時にパスワードの設定をする必要があります。
Editorial Managerのユーザー名とパスワードは、Elsevier Profileとは連動しませんので、ScienceDirect等他のElsevierのサービスで設定されたユーザー名とパスワードに変更はありません。
新着情報
Published by 学会事務局 on 21 2月 2020
生物工学会誌 第98巻 第2号
柏木 豊
近年、夏の猛暑、豪雨、強力な台風などの気象災害が多発しています。おりしも国連気候行動サミットが開催され、わが国からは環境大臣が出席され演説をされました。地球温暖化は、人類の化石燃料利用から排出されるCO2などの温室効果ガスが原因であることは定説となっています。
今から40~50年ほど前、化石燃料資源の枯渇が叫ばれ、未利用バイオマス資源を燃料へと変換する研究開発に注目が集まったことがあります。これに呼応して、バイオマス変換技術への微生物・酵素の活用研究が強力に推し進められました。この時期に大学を卒業し、農林水産省の研究機関に採用された私は、バイオマス変換計画のなかで研究生活を送ることになりました。この当時、大気CO2濃度の上昇は観測されていたものの、地球温暖化や気候変動はまだ顕在化していなかったように思われます。むしろ、排気ガスによる大気汚染が大きく問題視されていました。同時に、微生物を利用した化石燃料代替技術の研究開発が進められ、多くの成果が得られましたが、実用技術としての普及はなかなか進まないのが実情であったと思います。しかし、この数年の気象災害の多発を見ると、CO2排出削減が目前の課題として突きつけられ、いよいよこれまでの技術発の結果と、さらなる研究に期待される時期が到来しているのではないでしょうか。
当時、取り組んだ研究課題は植物由来の未利用糖質の資源化というものであり、木質セルロースを食糧や燃料へ変換することを目的としたものでした。配属された研究室では、公設試験研究機関、企業(食品産業に限らず)からの研究員が多数在籍し、精力的に研究が進められていました。その中に混じって微生物探索から研究をスタートしましたが、新規のセルラーゼ生産糸状菌を分離することができ、酵素の特性の解明と酵素遺伝子の単離を行うことができました。もう一つは、非結晶性セルロースからセロビオースを特異的に生成する細菌におけるセロビオース生成要因の解明というものでした。すでにセロビオヒドロラーゼ(CBH)が結晶性セルロースからセロビオースを生成することは研究されていましたが、非結晶性セルロースに作用するCBHは未発見であり、新発見の可能性が期待されました。結局、該当の酵素はβ-グルコシダーゼの一種であるがセロビオースへの作用が低いために培地にセロビオースを蓄積することがわかり、新発見には到りませんでした。当時は、開発されたばかりのゲル板式の蛍光DNAシーケンサーやPCR装置が研究所に導入され始め、遺伝子の配列解析にようやく活用される時期でした。現在の研究環境からすると隔世の感があります。
その後、本省の研究行政部署に移動になり、続いて地方公設試験場に転勤になり、バイオマス変換の研究から離れてしまいました。1997年に研究所に戻った時には、発酵食品を所掌する応用微生物部の糸状菌研究室に室長ポストとして配置されました。このころに、麹菌Aspergillus oryzae EST解析・ゲノム解析研究コンソーシアムに参画し、企業、国研、大学の皆様と自由闊達に大変に楽しく研究させていただきました。麹菌ゲノム解析コンソーシアムに参加したNITEのDNAシーケンスセンターの解析能力に後押しされて、当初の予想よりも短期間の3年ほどでドラフト配列が判明し、2005年に全塩基配列の解読に成功しました。同時に、アメリカ、EUにてA. fumigatus、A. nidulansのゲノムが解明され、海外勢力に遅れることなく、Aspergillus属3菌種ゲノムのそろい踏みが叶いました。
麹菌や発酵食品の研究のつながりで、縁あって、伝統ある東京農業大学醸造科学科にお世話になっています。研究機関から大学への転職となり、一番に気がついたのは、学生の人数と多様性の多さです。多いときには200人近くの学生に講義をしています。授業で受講生がどれだけ満足してもらえたのか、未だに判然としないままですが、醤油醸造学などの講義をしています。現在は、新原理のNGS(次世代シーケンス)が次々と開発されてゲノム解析研究が身近になり、また測定機器が発展し、分析技術が充実しています。若い研究者の方々は、このような研究環境を活かして、これまでの研究から大幅に前進した研究成果を得られていることと思います。社会からの注目度により研究が促進されることよくあることですが、冒頭の話題のように、地球環境の観点からも発酵や生物工学の研究の進展が大いに期待されていると思います。
著者紹介 東京農業大学 醸造科学科(教授)
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
新着情報
Published by 学会事務局 on 21 2月 2020
►生物工学会誌Top

PDFファイルをご利用いただくためにはAdobe Reader(無料)が必要となります。ダウンロードはこちらから。
生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 19 2月 2020
Journal of Bioscience and Bioengineering (JBB) では、予定より早く、2020年2月19日(水)にEditorial Manager®への移行作業が完了しました。
新しい投稿サイトのアドレスは次の通りです。ブックマークをお願いします。
初回ログイン時にパスワードの設定をする必要があります。
Editorial Managerのユーザー名とパスワードは、Elsevier Profileとは連動しません。
ScienceDirect等他のElsevierのサービスで設定されたユーザー名とパスワードに変更はありません。
⇒ JBBへの投稿・査読(Editorial Manager)はこちらから
新着情報
Published by 学会事務局 on 17 2月 2020
本イベントは開催延期になりました。⇒詳しくはこちら
生物工学若手研究者の集い(若手会)では2020年度の夏のセミナーを以下の日程で石川県にて開催します。
- 開催日:2020年7月4日(土)~5(日)
- 開催場所:すゞや今日楼および山中座(石川県加賀市山中温泉)
内容・参加方法等の詳細は決まり次第、当サイトにてお知らせいたします。
⇒若手会のページへ
学会行事
Published by 学会事務局 on 10 2月 2020
Journal of Biosicence and Bioengineering (JBB)では、論文投稿・査読受付システムをEVISEからEditorial Managerに移行する予定です。つきましては、データ移行作業のため、以下の期間システムの利用ができなくなります。
- 投稿・査読システム停止期間: 2020年2月19日(水)12:30 ~ 20日(木)16:30
現システム(EVISE)で受付をした論文およびユーザーのアカウント情報はすべて新システムに移行されます。
EIVISEのユーザーには、移行が完了した時点で、新しい投稿サイトおよびシステムへのログイン方法をメールでお知らせいたします。移行後は、新しいサイトで作業を進めていただくことができます。
ご不便をおかけしますが、ご理解の程よろしくお願いいたします。
新着情報
Published by 学会事務局 on 09 2月 2020
新型コロナウイルス拡大汚染防止および汚染の懸念から 2019年度サスティナブル工学研究会講演会を中止とさせていただきました。
サスティナブル工学研究部会では、下記の通り、サスティナブル工学特別講演会を開催いたします。
講師である木田建次先生(熊本大学名誉教授)は、メタン発酵およびエタノール発酵などの発酵プロセスによる廃棄物系バイオマスの循環利用・資源化の基盤技術研究を精力的に進められています。木田先生は、本会で長年ご活躍され、2010年度第29回生物工学賞「バイオマスのバイオガス化・バイオエタノール化のための基盤技術開発とその応用」を受賞されています。さらに、研究活動だけではなく、得られた研究成果を自治体の資源循環型まちづくりの構築に活用されるなど、社会貢献も精力的に行っておられています。熊本大学を定年退職後、中国四川大学に移られて、サスティナブル工学に関する教育、研究および社会貢献に従事されて、中国の現状に大変精通されています。本講演会では、中国での活動・経験を中心としてご講演いただきます。
サスティナブル工学、資源循環利用などをキーワードとする研究に興味のある方はもちろん、中国で国際共同研究などの活動を予定されている方のご来聴を心より歓迎いたします。(非研究部会員の方も奮ってご参加ください。)
- 日時:2020年3月3日(火) 15:00~16:00
- 場所:九州大学伊都キャンパス⇒アクセス
農学部ウエスト5号館228講義室⇒キャンパスマップ
(マップ中の番号28が農学部ウエスト5号館で、228講義室は2階です。
バス停から228講義室までの経路は添付ファイル
をご参照ください。)
- 講師: 木田 建次(熊本大学名誉教授)
- 演題:中国四川省での研究活動および中国のバイオマスからのエネルギー開発目標と廃棄物系バイオマスの現状と対策
- 申し込み・問合せ先:九州大学大学院農学研究院 田代幸寛( )
【主催】日本生物工学会サスティナブル工学研究部会
【共催】九州大学大学院農学研究院土壌環境微生物学研究室
►サスティナブル工学研究部会Topへ
研究部会(若手会)
Published by 部会:バイオインフォマティクス on 07 2月 2020
バイオインフォマティクス相談部会 資料アーカイブ
本部会活動においてこれまで作成・運用されたコンテンツをご覧になることができます。
情報は随時更新されます。
アンケート投稿フォーム
アンケート結果
当日使用したセミナー資料を株式会社Preferred Networks様よりご提供いただきました。
資料1 メディカルAI専門コース オンライン講義資料 (深層学習の理論とChainer関数群の解析用)
資料2 microscopy_data_with_chainer (今回の実習のプログラム実行内容)
資料1 Rを用いたRNA-Seqデータのクラスタリング

(リンクかサムネイル画像をクリックすると動画の再生が始まります)
資料2 Rを用いたRNA-Seqデータのクラスタリング (入力用スクリプト)
講演会の開催趣旨説明用のスライドです。講演会、ならびに本部会の運営理念についての理解の一助にしていたけますと幸いです。ファイルは読取専用です。pptx版は説明原稿付きとなっております。
第三回講演会 開催趣旨スライドpptx版(説明原稿付き)・pdf版
第二回講演会 開催趣旨スライドpptx版(説明原稿付き)・pdf版
お問合せ先
産業技術総合研究所 人工知能研究センター
堀之内 貴明 問い合わせ先:(1)E-mail, (2)E-mail
⇒バイオインフォマティクス相談部会Topへ
研究部会(若手会)
Published by 学会事務局 on 27 1月 2020
生物工学会誌 第97巻 第6号
和文誌編集委員長 岡澤 敦司
この度、生物工学会誌編集委員長を拝命いたしました大阪府立大学大学院生命環境科学研究科の岡澤敦司です。就任にあたり、会員の皆様にご挨拶申し上げます。
期せずして、新元号への切り替わりという歴史の節目に、伝統ある生物工学会誌(以降、和文誌と記します)の編集委員長を任せられることになり、大変名誉に思うとともに、一層の重責を感じております。任を与えていただいた前執行部役員の先生方に、まずは心よりお礼申し上げます。
私は、園元謙二先生が編集委員長を務められていた時に和文誌編集委員に加えていただき、幸運にも木野邦器先生、藤原伸介先生という3名の編集委員長の先生方と和文誌の編集に携わることができました。園元先生は、学会誌として、「学問情報の伝達」「学会活動の伝達」および「会員の相互交流」を使命に掲げられ、木野先生は、さらに「産学連携の強化や民間研究の発信」にご尽力され、前任の藤原先生は、それまでの方針を継承しつつ、「会員が欲する情報の発信」という視点での編集に努められました。その甲斐もあり、「特集」「バイオミディア」ならびに「生物工学基礎講座―バイオよもやま話―(現在は続編として継続中)」といった、和文誌の基幹といえる記事のダウンロード件数は、依然右肩上がりとなっています。また、「プロジェクト・バイオ」「生物材料インデックス」「バイオ系のキャリアデザイン」ならびに期間限定連載のバイオインフォマティクスや統計解析に関する講座なども、他に類を見ない、あるいは、他に先駆けて取り組んだユニークな記事として、大変好評を得ております。これもひとえに、編集委員、バイオミディア委員、ならびに、支部編集委員の皆様と執筆者の先生方、事務局の連携の賜物であり、ひいては、学会誌に期待を寄せていただいている学会員のご支援によるものと感謝しております。新体制においても、これまでの編集委員会の基本方針を踏まえ、より魅力的な誌面作りを進める所存です。
平成は、科学技術という側面では大変な飛躍を遂げた時代であり、特にバイオ関連の技術革新には目を見張るものがありました。和文誌においても、時流に乗った先端のバイオ技術を「特集」や「バイオミディア」で積極的に発信することができました。一方、社会に目を向けると、度重なる自然災害や、宗教あるいは政治的な対立が激化し、あらゆる分断が生じた時代でもあり、科学技術の進展が世界平和につながると信じる楽観主義者にとっては、試練の時であったかもしれません。令和への切り替わりを一つの機会として、和文誌から発信する科学技術について、あるいは、科学者や科学そのものについて、社会との関係を改めて根本的に考えてみる必要があると感じています。醸造、醗酵から連綿と続くバイオテクノロジーを、どのように社会に受容また活用してもらえるかについて、特には哲学的にも考えなくてはいけない時代になりつつあると思っています。生物工学会は、数ある学術団体の中でもずば抜けて自由闊達な雰囲気をもち、若手からシニアまですべての年代層の活力に満ちている学会だと思います。和文誌が、学会員の皆様の多様なご意見を頂戴し、広く発信することで、学会内外での対話を促し、学会活動を社会に還元するための一端を担うことができないか模索したいと思います。
新体制では、長森英二先生(大阪工業大学工学部)に編集副委員長を務めていただきます。前期より継続していただく9名の委員に加え、4名の企業の方を含む8名の新任の委員の皆様、10名(内4名が新任)のバイオミディア委員の皆様、各支部編集委員の皆様、事務局の皆様とともに和文誌の編集を進めて参ります。ご存知のように、和文誌のほとんどの記事は、学会内外の執筆者からのご寄稿によっています。執行部、各支部、ならびに、若手の会を含む各研究部会とも連携を取りながら、充実した誌面作りを目指して参りますので、引き続き会員の皆様のご支援とご協力を賜わりますようお願い申し上げます。
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 27 1月 2020
生物工学会誌 第97巻 第6号
英文誌編集委員長 神谷 典穂
この度、英文誌編集委員長を拝命しました九州大学未来化学創造センターバイオテクノロジー部門兼工学研究院応用化学部門の神谷典穂です。就任にあたり、自己紹介方々、会員の皆様にご挨拶申し上げます。
私と本会の出会いは、20年以上前に遡ります。1995年に第47回大会が九州大学工学部で開催された修士2年の秋、私にとってはバイオの専門家が集う学会での初めての発表に、たいへん緊張したことを覚えています。これがきっかけで、当時の指導教官である後藤雅宏先生より投稿を勧められ、本誌への初投稿論文はJournal of Fermentation and Bioengineering(JFB)に受理されました。工学部の片隅でバイオに関する研究を始めたばかりの学生にとって、掲載可否もさることながら、生物工学の専門家からどういった評価が下されるのか、期待と不安を抱きながらの投稿作業でした。結果として受理に至りましたが、率直で建設的な査読意見を頂戴し、その後の学位論文の執筆に大いに役立ちました。学術誌への投稿に際し、自身の研究を客観視し、誠実なreviewに伴う厳しさと温かさ、次の展開に繋がるヒントを求める気持ちは、当時と今であまり変わりはありません。
改めて英文誌の歴史を紐解くと、前身の醗酵工學雑誌には1973年から1976年までは奇数月が日本語、偶数月は英語の論文が掲載され、1977年に和文誌「醗酵工学会誌」と英文誌‘Journal of Fermentation Technology’が誕生します。その後、1989年にJFBへ、1999年にJournal of Bioscience and Bioengineering(JBB)へと変遷を遂げ、現在に至ります。JBBへの名称変更により、本誌のスコープがより幅広い分野の研究者に対して浸透し、新たな研究発表の場として本誌を選択するモチベーションを高める契機となったのではないかと拝察します。
さて、直近4年間の英文誌編集作業は、加藤純一編集委員長と20名の編集委員、7名の海外編集委員、英文誌を担当する編集事務局の方々の献身的なご尽力に支えられてきました。国内編集委員の任期は4年、2年ごとにその半数が入れ替わり、次の担い手に襷が渡されます。私自身は、大竹久夫編集委員長に編集委員としての責務を、髙木昌宏編集委員長に学術誌の編集作業に関わる意味をご指導頂きながら、編集委員を4年間務めました。その後、化学工学会英文誌(JCEJ)、Biochemical Engineering Journal(Elsevier)の編集に携わってきましたが、アジア各国からの投稿の増加に比べ、日本からの論文投稿数の減少を実感・危惧しています。Elsevier社による直近数年間の分析結果によると、本誌への投稿数、掲載論文ダウンロード数の何れも中国が日本を上回っている状況にあります。インパクトファクターが2を超えたJBBへの年間原稿受付数は約850報に至る勢いです。編集委員の多くは若手・中堅の本会会員であり、ご自身の研究と教育に対するエフォートに加え、本誌の編集業務に携わっていることをどうかご理解頂き、査読依頼が届きましたら積極的にお受け頂きますようお願いする次第です。
昨今、非常に多くの電子ジャーナルが乱立している状況にあり、皆様のお手元にも投稿依頼のダイレクトメールが届いているかと思います。なかには一見JBBと見間違うような名称を冠した雑誌もあり驚くこともありますが、JBBはその歴史と伝統から新興雑誌とは一線を画します。科学(Bioscience)と工学(Bioengineering)の両面に向き合い、これらをバランス良く取り扱える点は、国内外の関連学会英文誌や関連商業誌と競争・共奏するうえでの特徴にもなります。最近は産の研究者からの投稿も増えていると聞いており、この点もJBBの強みになると考えます。産官学の会員の皆様からの投稿論文が起点となり、新しい学術や研究開発に繋がる思考の種を与え続けるジャーナルにしていくことが、結果として本誌の価値をさらに高めていくものと思います。
最後に、本誌編集委員長の重責を負うことは、私にとって大きな挑戦であり、新たな学びの機会でもあります。編集委員・事務局の皆様と、著者・査読者・読者として関わってくださる皆様のご意見ご叱正を賜りながら、JBBが日本、引いてはアジア圏のバイオテクノロジーを世界に発信するフラッグシップジャーナルとしてさらに成長するよう、精一杯尽力する所存です。令和元年からの4年間、何卒宜しくお願い申し上げます。
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 27 1月 2020
こちらでは、生物工学会誌第98巻(2020年)掲載の『バイオミディア』掲載記事(PDF)をご覧いただけます。
⇒過去号掲載記事(記事種別)一覧はこちら
|1号|2号|3号|4号|5号|6号|7号|8号|9号|10号|11号|12号|
『バイオミディア』掲載記事一覧(2016年~2024年)
⇒掲載記事(記事種別)一覧へ
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生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 27 1月 2020
生物工学会誌 第98巻 第1号
会長 髙木 昌宏
新年明けましておめでとうございます。
お正月を代表する料理に、お雑煮があります。皆さんが召し上がったお雑煮は、どんなだったでしょうか?周囲の人に尋ねると、「家のお雑煮は、普通の……」と答えつつ、その中身は、ずいぶんと異なっていたりします。興味のある方は、お雑煮マップ(https://chefgohan.gnavi.co.jp/season/ozoni/)をご覧ください。あまりの種類の多さに、驚かれることと思います。お雑煮に限らず、当たり前だと思っていることを、詳しく調べて考えてみると、思わぬ発見があり、自分の先入観の危うさに気づかされるものです
我々は(少なくとも私は)、子供の頃から、「よく考えろ」「ちゃんと考えろ」と言われ続けてきました。皆さんは、「考えなくては……」と思いつつも、いったい「考える」とは、どういうことなのだろうかと疑問に思ったことはありませんか?
【考えるとは?】
「考える」を要素に分解すると、次の4種類になるそうです。
- 「より深く」考える。
- 「より広く」考える。
- 「分けて」考える。
- 「筋道を立てて」考える。
このことを知るだけでも、考えるプロセスが整理できそうで、基本は「もれなくダブりなく事柄を洗い出す」「事柄について、基本軸を明確にしつつ、全体像を把握する」「解決法を優先順位をつけて策定する」ということになります。しかし、我々が思い浮かべる「考える」となると、ほとんどの場合、結局、「深く考える」しか頭になくて、「広く」「分けて」考えることを忘れてしまっています。いい大人が集まって議論する、大学や会社の会議でもよくありそうな話です。「広く」「分けて」考え、そこから筋道を見つけ出すには、たとえば図にしてみるのも有効な方法で、その代表が、「ロジックツリー」です。詳しくは述べませんが、興味のある方は、ぜひ調べて、使ってみてください。
【演繹・帰納・アブダクション】
「筋道を立てて考える」というのは、まさに論理的思考です。この論理的思考は3つに分けられ、「演繹」「帰納」「アブダクション」です。「演繹法」は、一般的に正しいとされることと、ある事象から妥当と考えられる結論を導き出す手法、「帰納法」は、複数の事象をもとに一つの結論を導き出す方法で、これらについては、御存知の方も多いと思われます。多くの日本人が、知らないか、使いこなせていない手法に、「アブダクション」があります。これは、「仮説形成」とも言われる論理展開法で、起きた事象に対する仮説を立てて、検証する手法です。仮説は、あくまでも仮説なので、間違っている可能性もあります。失敗を極度に怖れる日本人は、特にこの「アブダクション」という思考方法は、苦手だと思われます。
【応用基礎研究とアブダクション】
哲学者の西田幾多郎は、「生きるために便利だから真理なのではなく、逆に真理だから、我々の生活にとって、有用にされ得るのである。」(哲学概論)と述べています。本誌97巻6号の会長挨拶で、望遠鏡から幾何光学が、蒸気機関から熱力学が発展したことを例に、応用基礎研究(応用が先で、基礎が後)について紹介させていただきました。見方を変えると、応用研究は、我々を真理に導く「アブダクション」を与えてくれるのです。欧米の先端科学に追随する状況、つまりは正しい仮説(ゴール)が与えられている状況から日本が抜け出すカギは、独創的な「アブダクション」にあると思います。そして我々の個性、人生もまた、いかなる「仮説」を設け、それをいかに証明するかで決まると言えるのではないでしょうか?
研究はもちろん、人生においても、今年は「仮説」を立て「証明」を試みる思考法を実践したいものです。
「プロならプロであることを証明しなければならない」(広岡達朗:野球解説者)
「各人はいわば一つの仮説を証明するために生れている」(三木 清:人生論ノート)
著者紹介 北陸先端科学技術大学院大学(教授)、日本生物工学会(会長)
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
新着情報
Published by 学会事務局 on 26 1月 2020
日本生物工学会では、2020年度の学会賞(生物工学賞・生物工学功績賞・生物工学功労賞・生物工学奨励賞・生物工学技術賞・生物工学論文賞・生物工学アジア若手賞・生物工学アジア若手研究奨励賞・生物工学学生優秀賞)受賞候補者の推薦を募集しております。
授賞規程
および以下の推薦要領に従って、各賞にふさわしい候補者の推薦をお願いいたします。

<推薦要領>
【推薦書類の提出先】公益社団法人日本生物工学会事務局 E-mail:
メールの件名は「(各賞名)推薦」としてください。
※生物工学学生優秀賞(飛翔賞)の推薦書類は所属支部の支部長に電子メールにて提出して下さい。
各支部長の連絡先は支部活動のページをご参照ください。
【書類提出締切】2020年3月13日(金)
※生物工学学生優秀賞(飛翔賞)の締切は、各支部で異なりますので、所属支部の支部長にお問い合わせください。
受賞候補者の方は、事務局から連絡があり次第、調書の提出をお願いいたします。
►学会賞Topへ
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新着情報
Published by 学会事務局 on 26 1月 2020
日本生物工学会では、2020年度研究部会の設置申請を募集しております。
研究部会の設置をご希望の方は、研究部会規程
に従って 研究部会設置申請書
を2020年2月26日(水)までに学会事務局宛()に提出してください。理事会で審議のうえ採否を決定し、申請代表者あてに審議結果を通知いたします。
研究部会設置申請に関しての注意点
日本生物工学会は、特定分野の研究集会に対して下記のとおり研究部会制度を設け運営費の一部を助成します。
2010年度から、第1種研究部会、第2種研究部会および若手研究会に対して理事会審議決定の補助金を付与するとともに、研究部会を学会運営の重要な柱と位置づけています。
理事会では研究部会活動の活性化を目的に、適切な成果発表の方法や場の確保、開かれて 活力ある研究部会をめざした制度の改革について議論し、2016年に研究部会の存続期間などを含めた研究部会規程の見直しを行いました。
2020年度におきましては、申請に際して以下の点にご留意をお願いします。
- 研究部会の存続期間について、第1種研究部会は1年とし、第2種研究部会と若手研究会については制限を設けない。
- 助成金の上限について、第1種研究部会は20万円、第2種研究部会は5万円とする。
- 第2種研究部会への助成金の支給期間は、5年を限度とする。
- 研究部会承認後、和文誌に会員募集記事を出す(本部より一括してお願いします。記事には研究部会の目的、メリット、アウトプットなどを明示し、意欲ある会員が誰でも参加できるようにすること、会誌7号を予定)。
- 一年の活動が終了した後、和文誌に活動報告を掲載する(会誌5号を予定)。
- 本会の研究部会として活動する場合は、助成金の有無にかかわらず、申請・活動報告を行う。
- 時代の要求、社会や会員の要請に応えるべく理事会では申請の内容を精査します。
活動報告については、年次大会以外の各種の機会に速やかにご報告いただくともに、年度末には活動報告書および会計報告書の提出をお願いいたします。
►研究部会ページTop
新着情報
Published by 学会事務局 on 23 1月 2020
►生物工学会誌Top

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生物工学会誌
Published by 支部:東日本 on 09 1月 2020
2020(令和2)年1月6日
日本生物工学会 東日本支部長
青柳 秀紀
2020年度東日本支部学生奨励賞、日本生物工学会生物工学学生優秀賞(飛翔賞)候補者推薦のお願い
日本生物工学会では、創立90周年記念事業の一環として2012年に生物工学学生優秀賞(飛翔賞)を創設しました。この賞は、博士後期課程に進学して、生物工学の分野で優れた研究業績を上げることが期待される学生会員の研究奨励を目的とするものです。生物工学学生優秀賞受賞者には研究奨励金(5万円)が授与されます。
東日本支部学生奨励賞(旧:東日本支部長賞)は日本生物工学会東日本支部独自の試みとして創設された賞で、生物工学の分野で優れた研究業績を上げることが期待される学生会員(全学年を対象)の研究奨励を目的とするものです。
つきましては、東日本支部学生奨励賞ならびに生物工学学生優秀賞への応募者を募集いたします。東日本支部の各大学の先生方におかれましては、是非、優秀な学生会員のご推薦をお願いいたします。
東日本支部学生奨励賞への応募ならびに選考方法 |
---|
- 対象者は当学会学生会員(全学年対象)であり、生物工学の分野で優れた研究業績を上げることが期待される者とする。
- 応募は「生物工学学生優秀賞候補者調書」
と「生物工学学生優秀賞候補者推薦書」 による自薦および他薦によるものとする。
- 応募書類をもとに、東日本支部長より指名された選考委員会による第1次選考を行い、学生発表会(第8回東日本支部コロキウム:2020年3月3日に東京大学農学部弥生講堂にて開催)において東日本支部委員による第2次選考により東日本支部学生奨励賞受賞者を決定する。
|
生物工学学生優秀賞(飛翔賞)への応募ならびに選考方法 |
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- 対象者は、東日本支部学生奨励賞応募者のうち、大学院博士前期課程等に在籍しており、博士後期課程への進学を予定し、生物工学の分野で優れた研究業績を上げることが期待される者とする。
- 応募書類をもとに、東日本支部長より指名された選考委員会による第1次選考を行い、学生発表会(第8回東日本支部コロキウム:2020年3月3日に東京大学農学部弥生講堂にて開催)において東日本支部委員による第2次選考を経て生物工学学生優秀賞候補者を選出し、日本生物工学会本部に推薦する。
- 生物工学学生優秀賞受賞者は、各支部より推薦された候補者から日本生物工学会本部での選考を経て決定される。
詳しくは、生物工学学生優秀賞(飛翔賞)受賞候補者推薦要領をご参照ください。
過去の生物工学学生優秀賞受賞者に関しましては、以下のサイトを御参照ください。
https://www.sbj.or.jp/awards/awards_hisho.html |
「生物工学学生優秀賞候補者調書」
と「生物工学学生優秀賞候補者推薦書」
に必要事項を記入し、 「生物工学学生優秀賞」、「東日本支部学生奨励賞」または「生物工学学生優秀賞と東日本支部学生奨励賞」への応募であることを明記の上、電子メールにて、日本生物工学会東日本支部事務局 E-mail: (TEL. 029-853-7212)宛、2020年2月25日(火)迄にお送りください。
ご多忙中とは思いますが、どうかよろしくお願いいたします。
►東日本支部Topへ
新着情報
Published by 支部:東日本 on 09 1月 2020
第8回日本生物工学会東日本支部コロキウムは、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を踏まえ、中止となりました。
- 日時 2020年3月3日(火)13:00~20:00(懇親会を含む)
- 場所
【講演会】東京大学農学部弥生講堂
(〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 )
東京メトロ南北線 東大前駅下車すぐ
【懇親会】東京大学農学部生協(文京区弥生1-1-1)
- オーガナイザー
山田 千早(東京大学大学院農学生命科学研究科)
石井 正治(東京大学大学院農学生命科学研究科)
- プログラム
13:00~13:05 開会の挨拶………青柳 秀紀(筑波大学)
♦コロキウム「腸内細菌研究の最前線」
13:05~13:10 趣旨説明………山田 千早
13:10~13:50
「腸内細菌が産生する代謝産物から紐解く細菌の共生機構」
……西山 啓太(慶應義塾大学)
13:50~14:30
「ヒトマイクロバイオームのメタゲノミクス」
……須田 亙(理化学研究所)
14:30~15:10
「腸管IgA抗体による腸内細菌制御」
……新蔵 礼子(東京大学定量生命科学研究所)
15:10~15:20 休憩
♦学生ポスター発表 (弥生講堂内)15:20~16:00
♦学生講演 16:00~17:40
16:00-16:25 学生講演1
16:25-16:50 学生講演2
16:50-17:15 学生講演3
17:15-17:40 学生講演4
17:40~17:50 閉会の挨拶………石井 正治(東京大学)
18:00~20:00 懇親会(東大農学部生協)
- 申込方法
申し込みフォームに必要事項および懇談会参加の有無を明記の上、お申し込みください。
※当日受付も行いますが、原則として事前登録をお願い致します。
(ポスター発表者は事前登録のみ。事前登録締切:2020年2月25日(火))
- 学生ポスター発表希望者
申し込みフォームより、参加申込をしてください。また、こちらの要旨フォーマット
をダウンロードし、東京大学 石井()までお送り下さい。
ポスター発表は本学会がカバーする生物工学の分野から広く募集します。
ポスター発表の定員は30名です。
お早めにお申し込み下さい(要旨提出締切:2020年2月25日(火))。
- 参加費
【コロキウム】一般1,000円(税込・学生無料)
【懇親会】一般:3,000円(税込)、学生:1,000円(税込)
※ポスター賞の発表・授与は懇親会のときに行いますので、応募者は是非御参加ください。
(参加費は当日、受付にてお支払いください。)
- 問合せ先
筑波大学大学院 生命環境科学研究科
青柳 秀紀 E-mail:
【協賛】一般財団法人バイオインダストリー協会
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学会行事
Published by 学会事務局 on 07 1月 2020
このページには2019年の日本生物工学会からのお知らせ一覧を掲載しております。
掲載日 | 内容 |
---|
2019.12.26 | 【西日本支部】2019年度日本生物工学会西日本支部学生賞受賞者決定のお知らせ |
2019.12.25 | 【JBB】Vol. 129, No. 1(2020年1月号)オンライン公開 |
2019.12.23 | 【和文誌】97巻12号の一部を公開しました |
2019.12.23 | 【随縁随意】アカデミアによる工学研究-高木 睦 |
2019.12.23 | 【和文誌】第97巻9号の特集とバイオミディア公開 |
2019.12.23 | 【年次大会】第72回大会 ランチョンセミナー(開催趣旨と協賛企業の募集) |
2019.12.23 | 【学術賞】第17回江崎玲於奈賞受賞候補者推薦のお願い《学会推薦》 |
2019.12.19 | 【事務局】年末年始休業のお知らせ(12月28日~1月5日) |
2019.12.16 | 【学会賞】2020年度 生物工学アジア若手賞/生物工学アジア若手研究奨励賞(DaSilva Award) 受賞候補者推薦募集 |
2019.12.13 | 【研究者の皆様へ】研究に関する男女共同参画・ダイバーシティの推進状況に関するアンケー ト調査ご協力のお願い |
2019.12.10 | 【年次大会】第71回日本生物工学会大会(2019)後記 |
2019.12.10 | 【告知】「関西地域企業・公設試と若手研究者の交流ワークショップ-グローカルに活躍する関西地域企業の魅力に迫る!-(2019)」開催中止のお知らせ |
2019.11.25 | 【随縁随意】実証研究を考える-本多 裕之 |
2019.11.25 | 【和文誌】97巻11号の一部を公開しました |
2019.11.25 | 【和文誌】第97巻8号の特集とバイオミディア公開 |
2019.11.12 | 【事務局より】2020年会費納入のお願い |
2019.11.12 | 【JBB】Vol. 128, No. 6(2019年12月号)オンライン公開 |
2019.11.11 | 【関西支部】2019年度 関西支部学生優秀賞応募のお願い |
2019.10.25 | 【随縁随意】「My hunch is ..(. 私の勘だと……)」または「私のゴーストがそう囁く……」-加藤 純一 |
2019.10.25 | 【和文誌】97巻10号の一部を公開しました |
2019.10.25 | 【和文誌】第97巻7号の特集とバイオミディア公開 |
2019.10.17 | 【国際交流】2019年 KSBB秋季大会に参加して |
2019.10.17 | 【研究部会】次世代アニマルセルインダストリー研究部会 2019年度優秀学生発表賞決定!! |
2019.10.16 | 【学会賞】2020年度生物工学学生優秀賞(飛翔賞)
受賞候補者推薦のお願い |
2019.10.07 | 【JBB】Vol. 128, No. 5(2019年11月号)オンライン公開 |
2019.10.01 | 【研究助成】山田科学振興財団 2020年度研究援助候補 推薦募集《学会推薦》 |
2019.10.01 | 【学術賞】第61回藤原賞受賞候補者の推薦募集《学会推薦》 |
2019.09.26 | 【年次大会】第72回日本生物工学会大会(2020)
シンポジウム公募のお知らせ《締切:12月27日(金)》 |
2019.09.25 | 【和文誌】97巻9号の一部を公開しました |
2019.09.25 | 【年次大会】第71回岡山大会は盛会のうちに終了しました |
2019.09.25 | 【随縁随意】微生物の学名と分類学が基盤となるもの-鈴木 健一朗 |
2019.09.25 | 【和文誌】第97巻6号の特集とバイオミディア公開 |
2019.09.10 | 【西日本支部】2019年度学生賞候補者推薦募集 |
2019.09.10 | 【JBB】Vol. 128, No. 4(2019年10月号)オンライン公開 |
2019.09.02 | 【東日本支部]第4回 日本生物工学会東日本支部長賞 受賞者決定 |
2019.08.27 | 【学会賞】2019年度授賞式・受賞講演のご案内 |
2019.08.23 | 【和文誌】97巻8号の一部を公開しました |
2019.08.23 | 【和文誌】第97巻5号の特集とバイオミディア公開 |
2019.08.23 | 【随縁随意】日本酒が面白い-西村 顕 |
2019.08.02 | 【JBB】Vol. 128, No. 3(2019年9月号)オンライン公開 |
2019.07.30 | 【事務局より】夏季休業のお知らせ(8月10日~15日) |
2019.07.30 | 【学術賞】第1回小林賞受賞候補者推薦のお願い《学会推薦》 |
2019.07.24 | 【和文誌】97巻7号の一部を公開しました |
2019.07.24 | 【和文誌】第97巻4号の特集とバイオミディア公開 |
2019.07.24 | 【随縁随意】複雑な微生物系に挑む-金川 貴博 |
2019.07.23 | 【若手会】2019年度生物工学若手研究者の集い 夏のセミナー活動報告 |
2019.07.05 | 【JBB】Vol. 128, No. 2(2019年8月号)オンライン公開 |
2019.07.03 | 【東日本支部】日本生物工学会東日本支部長賞のお知らせ《候補者募集 締切:8月19日》 |
2019.06.24 | 【和文誌】97巻6号の一部を公開しました |
2019.06.24 | 【和文誌】第97巻3号バイオミディア公開 |
2019.06.21 | 【JBB】2018 Impact Factor 2.032 |
2019.06.10 | 【JBB】Vol. 128, No. 1(2019年7月号)オンライン公開 |
2019.06.06 | 【学術賞】第28回木原記念財団学術賞 受賞候補者推薦募集《学会推薦》 |
2019.06.06 | 【学術賞】令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 受賞候補者の推薦募集《学会推薦》 |
2019.06.03 | 【学会賞】2019年度学会賞受賞者決定のお知らせ |
2019.06.01 | 【JBB】編集委員長交代と新体制発足のお知らせ |
2019.05.22 | 【和文誌】97巻5号の一部を公開しました |
2019.05.22 | 【和文誌】第97巻2号バイオミディア公開 |
2019.05.22 | 【随縁随意】卒業研究は楽しく-太田 明徳 |
2019.05.20 | 【関西支部】Thai Society of Biotechnology (TSB) 主催 国際シンポジウム(TSB2019)ジョイントセッション講演者の募集 |
2019.05.17 | 【JBB】Vol. 127, No. 6(2019年6月号)オンライン公開 |
2019.05.17 | <法定点検によるサーバ停止のお知らせ>
2019年5月18日(土)18:30 ~ 19日(日)8:30 |
2019.05.17 | 【学術賞】第9回(2019年度)三島海雲学術賞候補者推薦募集《学会推薦》 |
2019.04.23 | 【随縁随意】バイオものづくりは面白い-宇多川 隆 |
2019.04.23 | 【和文誌】97巻4号の一部を公開しました |
2019.04.23 | 【和文誌】第97巻1号バイオミディア公開 |
2019.04.22 | 【国際交流】2019KSBB春季大会に参加して |
2019.04.09 | 【事務局】「10連休」期間の休業のお知らせ |
2019.04.08 | 【年次大会】第71回大会 講演要旨受付中 !
<締切: 2019年5月14日(火)正午> |
2019.04.03 | 【学術賞】2019年度 島津賞・島津奨励賞候補者 推薦募集《学会推薦》 |
2019.04.03 | 【学術賞】第51回内藤記念科学振興賞 候補者推薦募集《学会推薦》 |
2019.04.03 | 【研究助成】第51回内藤記念海外学者招聘助成金《学会推薦》 |
2019.04.03 | 【研究助成】第47回内藤記念講演助成金《学会推薦》 |
2019.04.03 | 【学術賞】第10回(2019年度)日本学術振興会 育志賞受賞候補者募集《学会推薦》 |
2019.04.02 | 【JBB】Vol. 127, No. 5(2019年5月号)オンライン公開 |
2019.03.25 | 【代議員選挙】選挙結果のお知らせ(2019-2020年代議員一覧) |
2019.03.25 | 【和文誌】第96巻12号の特集とバイオミディア公開 |
2019.03.25 | 【随縁随意】生物工学会として温故知新-秦 洋二 |
2019.03.25 | 【和文誌】97巻3号の一部を公開しました |
2019.03.11 | 【JBB】Vol. 127, No. 4(2019年4月号)オンライン公開 |
2019.03.01 | 【代議員選挙】投票受付終了のお知らせ(2019-2020年度代議員選出) |
2019.03.01 | 【年次大会】第71回日本生物工学会 大会サイトオープン |
2019.02.26 | 【学術賞】第16回日本学術振興会賞(JSPS PRIZE 2019)受賞候補者推薦募集《学会推薦》 |
2019.02.25 | 【随縁随意】あなたの研究の顧客は誰?-栗木 隆 |
2019.02.25 | 【和文誌】97巻2号の一部を公開しました |
2019.02.25 | 【和文誌】第96巻11号の特集とバイオミディア公開 |
2019.02.15 | 【代議員選挙】投票受付中<締切:2019年3月1日(金)正午>終了しました |
2019.02.13 | 【東日本支部】2019年度東日本支部学生奨励賞、日本生物工学会学生優秀賞(飛翔賞)候補者推薦募集 |
2019.02.06 | 【JBB】Vol. 127, No. 3(2019年3月号)オンライン公開 |
2019.01.24 | 【和文誌】97巻1号の一部を公開しました |
2019.01.24 | 【和文誌】第96巻10号の特集とバイオミディア公開 |
2019.01.24 | 【随縁随意】いま、大学が求められていること-山本 秀策 |
2019.01.24 | 【JBB】Vol. 127, No. 2(2019年2月号)オンライン公開 |
2019.01.23 | 【学会賞】2019年度各賞受賞候補者推薦のお願い |
2019.01.23 | 【事務局より】2019年度研究部会設置申請募集《締切:2月26日(火)》 |
2019.01.21 | 【代議員選挙】2019–2020年度代議員 立候補受付終了のお知らせ |
2019.01.10 | 【正会員の方へ】2019–2020年度代議員選挙立候補受付のお知らせ(締切:1月21日正午) |
過去の新着情報
Published by 部会:代謝工学研究部会 on 26 12月 2019
2019年度の代謝工学研究部会の活動として、代謝工学に関する研究分野においてアクティブに活躍されている3名の先生方を講師にお招きし、シンポジウムを企画しました。産学の研究者、学生の皆様の来聴を歓迎します。
日時: 2020年1月24日(金) 14:00~16:20
場所:大阪大学吹田キャンパス 情報科学B棟B101
<プログラム>
- 14:00~14:10
開催あいさつ………清水 浩(大阪大学大学院情報科学研究科)
- 14:10~14:50
「動的代謝を利用したブロック共重合ポリエステルの生合成」
…… 松本 謙一郎 (北海道大学)
- 14:50~15:30
「大腸菌の遺伝子改変による外膜小胞生産や微生物燃料電池出力の向上」
……尾島 由紘 (大阪市立大学)
- 15:30~16:10
「耐熱性酵素を用いた細胞外人工代謝経路の構築と強化」
……本田 孝祐(大阪大学)
- 16:10~16:20 閉会
参加費: 無料
参加登録: 不要
連絡先:
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘1-5
大阪大学大学院情報科学研究科 代謝情報工学講座
戸谷 吉博 E-mail TEL 06-6879-7432
►代謝工学研究部会Topへ
学会行事
Published by 支部:西日本 on 26 12月 2019
日本生物工学会西日本支部では、生物工学に関連する優れた実績を讃え、 下記の3名に西日本支部学生奨励賞を授賞致しました。(2019年12月7日)
池田 湧 君(岡山大院・自然科学)
矢野 佳果 さん(岡山大院・環境生命)
吉岡 実咲 さん(岡山大院・ヘルスサイエンス)
⇒西日本支部Topへ
支部活動,新着情報
Published by 学会事務局 on 25 12月 2019

Acinetobacter sp. Tol 5 is a hydrocarbon-degrading bacterium and exhibits noteworthily high adhesiveness to various abiotic surfaces from hydrophobic plastics to hydrophilic glass and metals. This unique nonspecific adhesiveness is mediated by AtaA, a nanofiber protein on the cell surface. The photograph shows a fluorescent microscopic observation of mCherry-expressing Tol 5 cells stained with an anti-AtaA antibody. The cell body of Tol 5 (red) wascovered with surrounding AtaA fibers (green).
For more information regarding this work, read the article: Aoki, S. et al., “Native display of a huge homotrimeric protein fiber on the cell surface after precise domain deletion“, J. Biosci. Bioeng., volume 129, issue 4, Pages 412-417 (2020)(Copyright@2020 The Society for Biotechnology, Japan).
⇒JBBアーカイブ:Vol.107 (2009) ~最新号
⇒JBBアーカイブ:Vol. 93(2002)~Vol. 106(2008)
Journal of Bioscience and Bioengineering
Published by 学会事務局 on 23 12月 2019
生物工学会誌 第97巻 第12号
高木 睦
漠然とではあるが、「大学卒業後は人の役に立ちたい」と願っていた高校生の私は「工学部では産業に直結した技術を学べる」と聞き、工学部に入学した。卒業し、「やっと世の中の役に立てる」と喜んで、ある総合化学会社で13年間勤め、一仕事終えて退職して、大学(工学部)の教員になった。
工学は(狭義には)サイエンスを応用して大規模に物品を生産するための方法を研究する学問であると思う。だから、講義や研究指導では「サイエンスも大事だが、ここではエンジニアリングをやる」と学生達に再確認するとともに、「エンジニアリング(工学)は研究結果の実用化、事業化、社会実装を目指すことが前提だから、実用化までのしっかりした(仮説を含む)道筋、すなわちロジックが工研究には大事だよ」と説明するようにしている。言い換えれば「どのような経済的・社会的価値をどのように創出するのか」を十分に調査して組立ててから工学研究を始めるということだ。
実用化までのロジックはさまざまな要素を合わせて組み立てられる。たとえば、反応主原料を輸入する場合、日々変動する為替レートは重要な要素である。この他、その産業分野の状況や流れ、商品の機能やコンセプトの新しさ、コンペティターの状況、製造原価の目標、律速技術打開の可能性などもロジックの要素に含まれるだろう。
現在私が所属している大学の化学系専攻(バイオも含む)だけの大学院には、工学部出身学生と理学部出身学生がほぼ半数ずつ所属している。その中でほとんどすべての理学部出身学生の修士論文発表には、実用化に関するロジックはなく、ひたすら化学反応のメカニズムが追及される。サイエンスはこれでいいのだと思う。
ところで、昔の話だが、私は上記の総合化学会社に入社後も年に数回は工学関連の学会で、特にアカデミアの工学研究を聴講させていただいたが、中にはロジックはあるが具体性が弱く「実用化は難しいのではないか」と思う発表もあったと記憶している。他に、「実用化までのロジックがなくても、特許出願や企業から頂いた奨学金が実用化の十分条件との思いこみ」を感じさせる発表もあった。これらに対して、実用化に至るまでのしっかりしたロジックを工学研究者自らが組み立ててから始めた工学研究を少しでも増やすことができれば、アカデミアの工学研究の産業への貢献が高まるのではないかと思う。
ではどうすれば、少しでも多くのアカデミア工学研究者が、実用化までのしっかりしたロジックを組み立てる力を発揮できるようになるか、たたき台として考えてみた。まず、企業の中堅技術者の実用化までのロジックの考え方を、アカデミアの若手工学研究者がスクール形式やe-ラーニング形式で理解できるようにならないだろうか。もう一つは、アカデミアの若手工学研究者が研究発表する会を設ける方法である。主として実用化までのロジックに関するコメントを、発表を聴講した企業の中堅技術者が紙に書いて(必要ならブラインドで)オーガナイザーに発表会場で渡していただき、オーガナイザーから研究者に訊ねるというのもいいかもしれない。
そして、「(他人のことは偉そうに言う反面自分のことは見えていないかもしれない小生も含めて)大規模な研究にしても小規模な研究にしても、アカデミアの工学研究もちゃんと地に足がついている」と企業の方にもっと言ってもらえるようになれば幸いである。
著者紹介 北海道大学(教授)
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
新着情報
Published by 学会事務局 on 23 12月 2019
第72回日本生物工学会大会は開催中止になりました。
第72回日本生物工学会大会(2020年9月2~4日、東北大学川内北キャンパスにて開催)実行委員会では、ランチョンセミナーの協賛企業を募集しています。
詳しくは、ランチョンセミナー開催趣意書
およびランチョンセミナーご案内・申込書
をご覧ください。
本大会でのランチョンセミナー協賛を希望される方はランチョンセミナー申込書(Word / PDFフォーム)に必要事項をご記入の上、e-mail にて下記宛までお送り下さい。
【問合せ・申込み先】
株式会社エー・イー企画
第72回日本生物工学会大会展示会係
E-mail:
TEL: 03-3230-2744
FAX: 03-3230-2479
新着情報
Published by 学会事務局 on 23 12月 2019
►生物工学会誌Top

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生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 16 12月 2019
日本生物工学会では、生物工学アジア若手賞、および生物工学アジア若手研究奨励賞(DaSilva Award)の2020年度受賞候補者の推薦を募集しております。
生物工学アジア若手賞は、21世紀の人類社会の発展と地球環境の保全に必須である生物工学(バイオテクノロジー)の分野で顕著な研究業績をあげたアジアの若手研究者に授与されます。
生物工学アジア若手研究奨励賞(DaSilva Award)は、元ユネスコバイオサイエンス部長であった故Edgar J. DaSilva博士のご寄付により創設されたもので微生物に関連するバイオテクノロジーの分野で、近い将来に顕著な研究業績をあげることが期待されるアジアの若手研究者に授与されます。
正会員におかれましては、推薦要領をご参照のうえ、各賞の趣旨にふさわしい優秀な若手研究者の推薦をよろしくお願いいたします。
推薦書類は、2020年3月13日(金)までにメールで学会事務局(学会賞担当: )宛に送付してください。
►学会賞Topへ
新着情報
Published by 支部:東日本 on 13 12月 2019
日本生物工学会東日本支部では、戸山高校SSH部様との共催事業として、『高校生セミナー(付:生徒研究発表会)』を開催しています。本年度は、以下の要領で開催いたします。年末のお忙しい時期とは存じますが、ご参会頂き、ご意見を頂戴できますと、大変幸甚に存じます。
13:00~ 受付開始
13:30~ 開会式
13:35~ 第一部 講演会
「生物工学研究への誘い」
…… 青柳 秀紀(筑波大学 教授)
14:35~ 第二部 大学生や大学院生による口頭発表
「タンパク質を“デザイン”する ~抗体を使った新規センサー構築を目指して~」
…… 井上 暁人(東京工業大学 修士1年)
「研究に挑戦してみて~微小重力を利用した乳酸菌とビフィズス菌の研究~」
…… 増田 亜理沙(筑波大学 修士1年)
「SSHで学んだことは大学で役に立つのか?」
…… 前嶋 大輝(早稲田大学 修士2年)
「研究と向き合って~植物樹皮からの未培養微生物の探索研究について~」
…… 小林 和輝(筑波大学 博士2年)
15:40~ 第三部 高校生によるポスター発表
高校生が研究成果発表を行います。生徒たちの発表には生物工学会の先生方からのコメントがもらえます。
16:30~ 閉会式
【共催】戸山高校SSH部
⇒東日本支部Topへ
学会行事
Published by 学会事務局 on 13 12月 2019
このたび、全国ダイバーシティネットワークの幹事機関である大阪大学と日本学術会議科学者委員会男女共同参画分科会・同アンケート検討小分科会は協力して、「研究に関する男女共同参画・ダイバーシティの推進状況に関するアンケート調査(研究者対象)」を実施いたします。
お忙しい中恐縮ですが、ぜひご回答にご協力いただきますようお願い申し上げます。
- アンケートの回答方法
今回お願いする「研究者対象アンケート」には、以下2種のものがあります。以下のサイトにアクセスし、両方にご回答ください。アンケートはすべて匿名です。所要時間はそれぞれ10分程度です。
https://www.opened.network/questionary/questionary-0002/
(調査1)大学・研究機関における男女共同参画の推進状況に対する意見・感想
⇒回答はこちら
(調査2)研究環境に関する意見・感想
⇒回答はこちら
- 回答期限:2020年1月10日(金)
- 問い合わせ先
全国ダイバーシティネットワークプラットフォーム事務局
(担当 三成 )E-mail:
新着情報
Published by 学会事務局 on 10 12月 2019
大会実行委員長 稲垣 賢二
「晴れの国 岡山」らしい晴天に恵まれ、第71回日本生物工学会大会は2019年9月16日(月・祝)~18日(水)の3日間、岡山市内の岡山大学津島キャンパスで開催されました。当初、連休明け17日(火)からの大会日程で会場予約をしていましたが、他学会との日程重複を最小限にするため、一日早く祝日の16日(月)から開催することとしました。結果的には、祝日であったにもかかわらず、初日から800名以上の方にご来場いただけたので、変更して良かったと思います。全日程では約1600名、海外からも6か国72名もの方に参加していただき、活発な学術交流や産学連携の機会として大いに盛り上がりました。
西日本支部が担当する大会としては今回が5回目で、2013年度大会以来6年ぶり、岡山県内での開催は生物工学会史上初めてとなりました。会場の岡山大学津島キャンパスは、JR岡山駅から徒歩圏内にあり、また平坦な場所にあるため非常に使い勝手の良い場所です。またいつか開催されると良いと思います。
本大会の最大の特徴はシンポジウムと一般講演を全日並行して開催したことでした。両方のプログラムを並行して進めるにあたり、講演者や座長の重複を避けるという運営上の課題がありました。生物工学会は幅広い領域をカバーしているため、異なる分野でも同じ講演者や同じ座長が関わる可能性が高いです。ということで、プログラム編集会議では発表者、そして座長の選定においてシンポジストと可能な限り重複しないように注意しました。その結果、若干の重複はあったものの、特段の混乱はなく上手くいったと思います。会場は3日間を通じて若い会員が多く見られ、シンポジウムも一般講演も各会場大変な盛り上がりで、今回のシンポジウムと一般講演の並行実施の取組みは成功したと考えています。さらに、本年度も話題性のある一般演題30題(1題は辞退)を選定して事前に解説記事を書いていただき、「トピックス集」を作成し、記者発表で配布、紹介しました。また、実行委員の投票により3題を「トピックス賞」として選考し懇親会の会場で発表しました。
3日間にわたり、シンポジウム23件、一般講演605演題の他、ランチョンセミナー8件、懇親会、若手会総会・交流会・イブニングセッション、展示会など、かなりボリュームのある内容でしたが、学会事務局をはじめ、スムーズな大会運営にご協力ご支援いただいた企業および関係団体の皆様に心より感謝申し上げます。

2019年度学会各賞受賞者(敬称略)
前列向かって左から,伊藤伸,紀ノ岡,今井,伊藤一,佐々木,杉浦,小原
中列向かって左から,Li,渡辺昌,石井,鈴木,菅沼,高橋,渡辺大
後列向かって左から,米倉,伊藤智,高野,本山,橋田,大川,馬場

名誉・功労会員推戴
左から,飯島,大竹,松永(敬称略)

受賞講演
ここで簡単に日程を振り返りますと、まず初日16日は午前に岡山大学創立五十周年記念館で名誉会員・功労会員推戴式、各賞の授賞式、続いて、学会賞、功績賞、技術賞の受賞講演が行われ、ランチョンセミナーを挟んで、午後には奨励賞とアジア若手賞の受賞講演、6件のシンポジウムそして一般講演が行われました。特に若手会員が企画したシンポジウムでは立ち見も出るほど盛況でした。18時30分から岡山ロイヤルホテルにて開催した懇親会には当日参加の87名を含む有料参加者386名に招待者約120名を加えた約500名の方にご出席いただきました。大会実行委員長挨拶、髙木会長の挨拶、来賓代表岡山大学槇野博史学長からの祝辞に続いて、岡山の地酒「酒一筋」で有名な利守酒造さんから提供いただいた樽酒で鏡開きを行い、中西一弘大会顧問に乾杯の音頭を取っていただきました。今年はビール醸造協会4社からの新鮮で美味しいビールに加え、地ビールブームの先駆けとなった地元岡山の宮下酒造の「独歩」ビールと、西日本各地の7つのワイナリーから提供いただいたワインの特別コーナーも大好評、会員交流も大盛り上がりで、あっと言う間の2時間でした。

髙木会長 槇野学長

鏡開き

左から,韓国生物工学会(KSBB) Lee会長,台湾生物工学会(BEST)Chang会長,
中西実行委員会顧問,稲垣実行委員長,槇野学長,髙木会長

懇親会の様子
2日目17日は岡山大学一般教育棟にて、本部企画の特別シンポジウム「持続可能な開発目標(SDGs)を生物工学にどう活用するか」を含む10件のシンポジウム、10会場で午前と午後の一般講演、ランチョンセミナー3件、代議員会が開催され、この日1日で900名を超える参加がありました。18時からは若手会総会・交流会を兼ねたイブニングセッションが開催され、先端研究の情報提供と研究交流を目的に、学生・若手研究者と企業人との交流の場となりました。イブニングセッションでは酒類総研(広島)と月桂冠(京都)にご出展いただき、約130名もの多くの参加者で大変奥深く実りある交流会となりました。
3日目18日も朝から7件のシンポジウム、10会場で午前と午後の一般講演、ランチョンセミナー2件と、他学会との日程重複にもかかわらず、最終日まで大いに賑わって終了いたしました。
なお、今回は一般講演の合間を利用できるよう隣接した大学会館にて展示会を開催し、参加企業54社から企業の技術シーズと魅力をアピールしていただきました。岡山大学生協も書籍と岡大グッズを販売、地元の土産物店による岡山土産コーナーも好評でした。また今大会では、おかやま観光コンベンション協会のご支援をいただき、無料の託児所も設置することができて、数名の方にご利用いただき好評でした。大会では引き続きの託児所設置が望ましいと思います。
最後になりましたが、今回の岡山大会実行委員会は岡山大学大学院環境生命科学研究科、自然科学研究科、ヘルスシステム統合科学研究科、岡山理科大学の会員の協力で中心メンバーを組織しました。大会運営にご尽力いただきました実行委員の皆様に改めてお礼申し上げます。
新着情報
Published by 支部:関西 on 10 12月 2019
令和元年12月11日に予定しておりました「関西地域企業・公設試と若手研究者の交流ワークショップ」の開催を中止いたします。
去る令和元年12月8日、本ワークショップにて運営およびご講演いただくことになっておりました(地独)大阪産業技術研究所 森ノ宮センター(生物・生活材料研究部)の村上 洋 様が逝去されました。
今回、多数のお申込みをいただきましたが、事情を考慮し当該ワークショップの開催はできないものと判断いたしました。なお、ワークショップ開催日の延期などについては未決定の状態です。皆様のご理解のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
末筆になりましたが、村上様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
日本生物工学会 関西支部
新着情報
Published by 学会事務局 on 06 12月 2019
2020 Sakura-Bio Meeting は、webを用いて開催します。⇒詳しくはこちら(英語サイト)
ただし、要旨の公開と、発表者有志による一般講演のビデオ発表とPDFポスター発表のみになり、招待講演は行われません。 3月30日からpdf閲覧とビデオ閲覧が可能になる予定です。また3月31日10時よりZoomを用いて、ビデオ講演と質疑応答を行います。参加費は無料です。なお参加者は100名までとさせていただきます。参加登録者にはアクセス情報をメールにてお知らせします。
日本生物工学会中部支部では、2020年3月30日(月)、31日(火)に国際シンポジウム「2020 Sakura-Bio Meeting in Nagoya」を開催いたします。発表分野は生物工学関連全般で、すべての発表は英語で行われます。皆様のご参加をお待ちいたしております。
⇒案内用リーフレットはこちら

- 開催日:2020年3月30日(月)、31日(火)
- 会場:名古屋大学 法政国際教育協力研究センター(CALE)
アジア法交流館 2階 アジアコミュニティフォーラム
(名古屋市千種区不老町)
- 主な発表予定者:
<Keynote Speakers>
Sung Ok Han (Korea Univ.)
Nobuya Itoh (Toyama Pref. Univ.)
John Chi-Wei Lan (Yuan Ze Univ.)
<Special Invited Speakers>
Brandon DeKosky (Univ. of Kansas)
Yit Heng Chooi (Univ. of Western Australia)
<Invited Speakers>
Chitose Maruyama (Fukui Pref. Univ.)
Takaaki Kojima (Nagoya Univ.)
- 発表申込:
下記の事務局宛にメールで発表要旨をお送りください。ただし発表枠に限りがございますので、事前に打ち切らせていただくこともあります。⇒詳しくはこちら(英語サイト)
- 講演要旨提出締切:2020年2月15日(土)
- 発表形式:口頭発表あるいはポスター発表
- 参加費:一般3,000円、学生1,500円、交流会参加費用 1,500円(すべて税込)
※参加費、交流会参加費は当日受付にてお支払いください。
- 参加申込:こちらのフォームよりお申込みください。
- 問合せ・要旨提出先:
名古屋大学大学院生命農学研究科分子生物工学研究室内
生物工学会中部支部Sakura-Bio Meeting 事務局
Email:
【共催】名古屋大学大学院生命農学研究科、バイオインターフェース研究部会
【協賛】公益社団法人 日本農芸化学会 中部支部
⇒中部支部Topへ
学会行事
Published by 部会:脂質駆動学術産業創生研究部会 on 03 12月 2019
脂質駆動学術産業創生研究部会は2019年度第1回脂質駆動学術産業創生研究部会講演会を開催しました。
- 日時:2020年2月7日(金)13:00~(受付12:30~)
- 場所:京都大学 北部総合教育研究棟1階「益川ホール」
(京都市左京区北白川追分町)
- プログラム:
13:00 開会の辞
13:05 海洋性カロテノイド開裂物(アポカロテノイド)の機能性
〇細川 雅史(北海道大学大学院水産科学研究院)
13:45 肝臓・褐色脂肪組織における脂肪酸代謝による生体代謝調節機構
〇後藤 剛(京都大学大学院・農学研究科、京都大学・学際融合教育研究推進センター)
14:25 皮膚細菌叢を制御する脂質
〇永尾 寿浩((地独)大阪産業技術研究所)
15:05 休憩
15:25 有用成分探索のための未知成分リファレンス構築の重要性
~食品メタボロームレポジトリを通じて~
〇櫻井 望(情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所 生命情報・DDBJセンター)
16:05 藻類による脂質生産~高機能化へのアプローチ~
〇 瀧村 靖、齋藤 猛(花王株式会社 生物科学研究所)
16:45 加齢に伴う女性の体臭変化に関する研究
〇 望月 佑次、平塚 裕実、高橋 京子(ロート製薬株式会社 スキンケア製品開発部)
17:25 閉会の辞
17:30 意見交換会
会場:京都大学 旧演習林事務室ラウンジ
- 参加費:1,000円(税込),意見交換会参加費3,000円(税込)ただし,いずれも学生無料
- 申込方法: E-mailにて、住所、氏名、所属、メールアドレス等を明記の上、下記宛までお申し込みください。懇話会参加の有無も必ずご記載ください。
- 申込先:
脂質駆動学術産業創生研究部会
竹内道樹(京都大学)
E-mail
Tel: 075-753-6462
►脂質駆動学術産業創生研究部会Topへ
学会行事
Published by 支部:西日本 on 26 11月 2019
年次大会
2019年度支部学生賞 受賞者
- 池田 湧 君(岡山大院・自然科学)
- 矢野 佳果 さん(岡山大院・環境生命)
- 吉岡 実咲 さん(岡山大院・ヘルスサイエンス)
これまでの活動
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支部活動
Published by 学会事務局 on 25 11月 2019
生物工学会誌 第97巻 第11号
本多 裕之
自身のことをつぶやいて恐縮である。私の本務は名古屋大学予防早期医療創成センターである。大学のセンターで“予防”を標榜しているセンターは全国的にも珍しい。このセンターは、2015(平成27)年7月に名古屋大学の全学センターになり、医学研究科から1名の教授、工学研究科から1名の教授(小生である)、産業界から1名の特任教授、センター専任の准教授を学内の管理定員で措置していただいて4名体制で運営している。センター定員とは別に医学研究科長の門松健治先生をセンター長に迎え、松尾清一総長にもサポートいただき、産学連携、医工連携の研究拠点として運営している。
センターのミッションは多分野産学官連携による健康寿命の延伸への貢献である。人生100年時代が到来し、健康寿命と個体寿命の差をいかに少なくするかが問われている。日本の高齢化は世界の最先端にあり、高齢化のための社会システムの構築や予防に向けたモノづくりは世界が注目する最先端事業である。センターの研究の一つに、高齢者の健康維持・増進のためのコホート研究がある。この研究は、企業の現役従業員や退職者をリクルートし、過去から現在までの健康診断データ、リストバンド型の活動量計を使った現在の運動習慣情報やアンケートなどを駆使した食習慣情報、さらには健診の残余血液を使ってDNAを採取し、200 SNP程度の遺伝情報も収集し、過去の健診情報から将来の疾患予測を試みるという研究である。具体的には、メタボリックシンドロームからの脱却を促すため、個々人の体質にあった健康増進アドバイスを解析で得て、それらを特定健診の特定保健指導の一助にしていただくことを考えている。
さて、この研究で、課題は何だと想像されるだろうか?1)エントリーする対象者数、2)体質情報としてのSNPタイピング数、3)健診情報の入手方法の確保、4)レセプトなどを使った疾患発症情報の入手、5)現在の運動習慣・食習慣の正確な情報収集、6)それらを組み合わせた精度の高い推定モデルなど、どれも重要な問題である。しかし、あまりに不正確な入力情報は解析から除いて、データ数の少ない入力情報であれば少ないなりに、アドバイスを出すことはできる。難しいアウトカムを設定しなければ、それなりの疾患発症の関連性は得られる。我々も、たとえばGHRL遺伝子のrs696217のSNPのMajor Alleleを持っている人はカロリーを控えて体重を減らすことが重要といった知見を得ている。誤解を恐れずに言えば、上記の課題を一つずつ解決していけば、より精度の高い関連性が得られるし、複雑なヒトの体質や疾患発症の機構を理解する研究につながる。研究は続けられるのだ。しかし、それだけでいいのか?
生活習慣を変えることを行動変容という。実は一番大きな課題は、特定保健指導をしても生活習慣を変えない、すなわち行動変容につながらない方が多いということである。つながらなければ研究しても意味がない。リアルワールドでの実証こそ何よりも重要である。我々の研究では、自分の体質情報、健康診断情報、運動習慣情報などを掲載したマイページを用意し、対象者個人だけが閲覧できるセキュアな仕組みを作って、データを見える化し、健康意識を高めてもらうようにしている。だがしかし、それでもなお、健康意識の低い方は何も変えない。変える方は元来健康意識の高い方である。メタボリックシンドロームは痛くもかゆくもないため、行動変容につながりにくい。
さて、我々大学教員にとっての“リアル”は学生の教育である。社会に出るまでの最後の教育機関として、その責務は決して軽くない。「もっとどん欲に広い知識を得るようにせよ」「もっとアグレッシブに発言すべし」「しつこくデータを見る努力をせよ」「顕微鏡下で起きていることを想像力で理解せよ」……。指導はしてみるが、行動変容につながっているであろうか。自身のことで恐縮だが、それでもなお、「この子(学生)は、どう言えば(指導すれば)変わってくれるのか」を考える“実証研究”を楽しんでいる。ヒトが一番面白いのだ。陳腐に聞こえることを恐れずに書けば、情熱をもって語りかけ続けることが何よりも大事、である。
著者紹介 名古屋大学予防早期医療創成センター(工学研究科兼務、教授)
►生物工学会誌 –『巻頭言』一覧
新着情報
Published by 学会事務局 on 25 11月 2019
2014年6月号(92巻6号)にスタートした『バイオ系のキャリアデザイン』では、産学官のバイオ分野で活躍中の現役の方に執筆をお願いし、キャリアデザインに悩み、迷う大学生、院生、ポスドクにエールを送り、また転職を考える読者にも多様な道が拓けることを“魅せる”ことを趣旨として連載を継続しています。
⇒過去号掲載記事(記事種別)一覧はこちら
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生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 25 11月 2019
|知的財産編(前編・後編)|技術士編|バイオ系の海外就職指南|
|アカデミア編「ラボ立ち上げました」|
第100巻(2022)特別企画「知的財産編」
- 第100巻第 4号(2022)
バイオ系のキャリアデザイン特別企画「知的財産編」
~特許をめぐる静かで熱き戦い~(前編)
- 第100巻 第5号(2022)
バイオ系のキャリアデザイン特別企画「知的財産編」
~特許をめぐる静かで熱き戦い~(後編)
第98巻(2020)特別企画「技術士編」
- 第98巻 第11号(2020)
特別企画「技術士編」(前編)
- 第98巻 第12号(2020)
特別企画「技術士編」(後編)
第97巻(2019)特別企画「バイオ系の海外就職指南」
第97巻(2019) 特別企画 アカデミア編「ラボ立ち上げました」
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生物工学会誌
Published by 学会事務局 on 25 11月 2019
※お詫びと訂正
『生物工学会誌』97巻11号(2019年11月25日発行)に以下の誤りがありました。
謹んでお詫び申し上げるとともに、下記の通り、訂正させていただきます。
「本部だより:2019年 KSBB秋季大会に参加して」
・p.696 本文下から7行目
誤)SBJ → 正)KSBB
なお当サイトでは修正済みの報告記事(PDF)を掲載しております。
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生物工学会誌
Published by 支部:関西 on 18 11月 2019
「関西地域企業・公設試と若手研究者の交流ワークショップ(2019)」の開催は中止になりました。
関西地域企業と公設試験研究機関の研究・開発業務内容をご講演頂き、地域のみならず国内外の産業を支えるコア技術や独自の魅力を産学官の若手研究者の方々に広く知っていただくことを目的としています。また、これから就職を考える学生さんには、公設試験研究機関に集まる地域企業の情報に触れ、働き方とやりがいの多様性を知る機会になるはずです。
テーブルディスカッション、懇親会を通して、学会などでは難しいこれら企業・研究機関の方との交流を深めていただければと考えております。奮ってご参加ください!
- 日時:2019年12月11日(水)13:00 ~ 19:20
(懇親会 17:30~19:20)
- 会場:【講演会/懇親会】大阪産業技術研究所森之宮センター講堂(大阪市城東区森之宮1-6-50)
- プログラム:
【公設試験研究機関の紹介】
♦(地独)大阪産業技術研究所 森ノ宮センター
生物・生活材料研究部 村上 洋
♦(地独)京都市産業技術研究所
経営企画室 研究戦略リーダー兼京都バイオ計測センター 山本 佳宏
♦ 奈良県産業振興総合センター
生活・産業技術研究部 バイオ・食品グループ 大橋 正孝
【企業からのプレゼンテーション】
♦ 奥野製薬工業株式会社
総合技術研究部 第十一研究室 西原 紗彩
「小麦ペプチド」による食品のコク味,塩味,スパイシー感の向上効果とそのメカニズムについて講演します.
♦ サラヤ株式会社
バイオケミカル研究所 木下 和拓
当社自然派製品を例に,持続可能な洗浄剤の開発と環境に対する取り組みについて講演します.
♦ 日東薬品工業株式会社
研究統括本部 NOSTERバイオ研究所 マクロバイオームグループ 中島 瞳
有用微生物を活用した医薬品の開発,食品の開発の取り組みについてご紹介致します.
♦ ヤヱガキ醗酵技術株式会社
講演者未定
酒造りで培った伝統の”発酵技術”を駆使してオリジナル性の高い色素や機能性食品の研究開発を行っています.
【テーブルディスカッション】
4グループに分かれ,講演者の方を囲んで交流を深めていただきます.各25分×4回
- 参加費(すべて税込):
【講演会】一般 1,000円、学生 無料
【懇親会】一般 3,000円、学生 1,000円
※参加費は、当日受付にてお支払ください。
- 申込方法: こちらの申込みフォームからお申込み下さい。
- 定員: 50名
- 申込締切: 2019年12月4日(水)(※ただし定員に達し次第締め切らせて頂きます)
- 問合せ先:
日本生物工学会関西支部企画委員 古賀 雄一(大阪大学)
TEL. 06-6879-7443 E-mail
主催:日本生物工学会関西支部
共催:(地独)大阪産業技術研究所
►関西支部Topへ
学会行事
Published by 支部:九州 on 13 11月 2019
|第26回九州支部長崎大会開催案内|九州支部Topページ|
♦一般講演プログラム♦
A会場(第1講義室)午前の部 9:30〜11:30
(講演時間12分:発表10分、討論2分)
- A-a01 生酒貯蔵期間中における清酒の老香増大機構の解析
…○西川魁介1,2, 岡迫知弘1,2, 宇原 諒1,2, 日川あずさ1,2, 池田優理子1, 磯谷敦子1, 藤井 力1,3(1酒総研,2広島大院・生物圏科学,3福島大・食農学類)
- A-a02 腸内細菌と口腔内細菌の胆汁酸耐性
…○船津結妃,田中 優,鬼塚咲良,中山二郎(九大院・生資環)
- A-a03 Ascophyllum nodosum抽出物「アスコフィランHS」による血糖値上昇抑制作用
…○沖村 崇1,Liang Yan2,山口健一2,小田達也2(1林兼産業(株),2長大・水)
- A-a04 鰹節カビの菌叢解析
…○中村恵理1,門岡千尋1,久保臣悟2,奥津果優1,吉﨑由美子1,髙峯和則1,玉置尚徳1,二神泰基1(1鹿児島大・農,2鹿児島大・機器分析施設)
- A-a05 DDC(Diluted Droplet-Culture)法による腸内細菌叢中の未培養細菌の単離
…○木村匠吾,田中 優,中山二郎(九大院・農)
- A-a06 紅藻アマノリのプロテオミクスに向けたタンパク質抽出・分離法の確立
…○有本崚太郎,河野なつみ,森 悠江,天宅晶信,山口健一,小田達也(長大・水)
- A-a07 紅藻アマノリ由来アデニル酸デアミナーゼの簡易・高効率な抽出・分離法
…○天宅晶信,山口健一,小田達也(長大院・水環)
- A-a08 新奇乳酸菌バクテリオシンの構造および生合成遺伝子群の解析
…○桑原美空,山城圭輔,園元謙二,善藤威史(九大院・農)
- A-a09 耐酸性乳酸菌Lactobacillus acetotolerans HTのD型およびL型乳酸脱水素酵素遺伝子のクローニングと精製
…〇堀 琴美1,後藤早希1,田中賢二2,松崎弘美1,3(1熊本県大院・環境共生,2近畿大・産理工,3熊本県大・環境共生)
- A-a10 豆腐のもろみ漬けから分離したLactobacillus casei PUK26が生産するバクテリオシン
…〇野間南夏世1,高橋孝太郎2,堀 琴美2,河原あい2,松崎弘美1,2(1熊本県大・環境共生,2熊本県大院・環境共生)
A会場(第1講義室)午後の部(一般講演)14:20〜17:08
(講演時間12分:発表10分、討論2分)
- A-p01 Lactobacillus plantarum PUK6のpln locus上機能不明遺伝子の分子解析
…〇田崎美沙1,河原あい2,松崎弘美1,2(1熊本県大・環境共生,2熊本県大院・環境共生)
- A-p02 新規乳酸ベースポリマーの生合成における培養条件の検討
…〇岡本沙樹1,西上明花2,後藤早希2,阿部英喜3,田口精一4,田中賢二5,松崎弘美1,2(1熊本県大・環境共生,2熊本県大院・環境共生,3理研-CSRS,4東農大・生命科学,5近畿大・産理工)
- A-p03 分裂酵母の核細胞質で機能するマンノース転移酵素Omh6pの機能解析
…○下村琴音,前川裕美,竹川 薫(九大院・生資環)
- A-p04 Fusarium属糸状菌の生産するグルクロン酸含有分泌多糖を分解する酵素の探索
…○古賀朋美,樋口裕次郎,竹川 薫(九大・農)
- A-p05 異なる品種のサツマイモを用いた液体麹の酵素生産性
…神谷 渉1,一ノ瀬貴弘1,畠山 敦2,森田 洋1(1北九大院・国際環境工,2オエノンホールディングス(株))
- A-p06 Spathaspora passalidarum由来キシロース還元酵素を発現するSaccharomyces cerevisiae変異株によるキシリトール生産
…○立山陽子1,藤井菜穂2,笹野 佑2,田口久貴2(1繊月酒造(株),2崇城大・生物生命)
- A-p07 PD-1を分解する軽鎖型抗体酵素
…○皆川哲郎1,野中玲実2,田口博明3,宇田泰三4,一二三恵美2(1大分大院・工,2大分大・全学研究推進,3鈴鹿医療大・薬,4九州先端研)
- A-p08 鹿児島県の焼酎酵母の性状解析
…○中島直人,奥津果優,吉﨑由美子,髙峯和則,二神泰基,玉置尚徳(鹿児島大院・農)
- A-p09 高電界パルスによる微生物代謝への影響
…〇平山さくら1,本城麻衣1,猪原武士1,相馬悠希2,越村匡博1,山崎隆志1(1佐世保工専,2九大・生防研)
- A-p10 高抗真菌性ガジュマル乳液由来キチナーゼ-BのX線結晶構造解析と高機能化
…〇神初 弾1,石川一彦2,久保田智巳2,深田はるみ3,上地敬子1,平良東紀1(1琉球大,2産総研,3阪府大)
- A-p11 ナノ粒子タンパク質エンカプスリンを用いた外来タンパク質内包カプセルの調製
…石原沙季,立田祐琳亜,岡 拓二,○平 大輔(崇城大・生物生命)
- A-p12 タンパク質内包発現用カプセルとしてのエンカプスリンの改変
…○佐々木旭,岡 拓二,平 大輔(崇城大・生物生命)
- A-p13 Geobacillus kaustophilus由来エンカプスリンナノ粒子の立体構造解明
…○上田雄士,光岡 薫,平 大輔(崇城大・生物生命)
- A-p14 夏季有明海の環境変化に対する細菌叢の応答
…○寺園浩人1,折田 亮2,木村 圭2,永野幸生3,川村嘉応2,後藤正利2,小林元太2(1佐賀大院・農,2佐賀大・農,3佐賀大・分析セ)
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B会場(第2講義室)午前の部(一般講演)9:30~11:30
(講演時間12分:発表10分、討論2分)
- B-a01 Elizabethkingia sp. TT1由来L-アミノ酸エステラーゼを用いたVal-Gly合成
…〇大西敦也1,田中貴大1,林 順司2,豊竹洋祐1,若山 守1(1立命館大院・生命科学,2徳島大院・社会産理工)
- B-a02 Kluyveromyces lactisのRIM11欠損株の発酵特性
…〇加藤 耀1,立花萌々子1,山畑直樹1,林 順司2,豊竹洋祐1,若山 守1(1立命館大院・生命科学,2徳島大院・社会産理工)
- B-a03 Komagataeibacter xylinus由来Superoxide dismutaseの融合型酵素の発現ならびに諸性質検討
…〇田中悠磨1,林 順司2,豊竹洋祐1,若山 守1(1立命館大院・生命科学,2徳島大院・社会産理工)
- B-a04 Streptomyces thermodiastaticus HF3-3由来組換えβ-1,3-glucanaseの発現系の構築と諸性質の検討
…〇西田典央1,林 順司2,豊竹洋祐1,若山 守1(1立命館大院・生命科学,2徳島大院・社会産理工)
- B-a05 脱脂菜種を原料に用いた酪醤醸造の検討
…〇能勢晶暉1,西尾啓汰1,林 順司2,豊竹洋祐1,若山 守1(1立命館大院・生命科学,2徳島大院・社会産理工)
- B-a06 Pseudomonas aeruginosa PAO1由来γ-グルタミルトランスペプチダーゼ IIのC末端領域の活性および安定性に及ぼす影響
…〇八田誠二1,野々村祐輝1,林 順司2,高木一好1,豊竹洋祐1,若山 守1(1立命館大院・生命科学,2徳島大院・社会産理工)
- B-a07 Thermococcus kodakaraensis由来組換えβ-アスパルチルトランスペプチダーゼの諸性質の検討
…〇深瀬 葵1,林 順司2,高木一好1,豊竹洋祐1,若山 守1(1立命館大院・生命科学,2徳島大院・社会産理工)
- B-a08 Bdellovibrio bacteriovorus 109Jの弱酸性条件下における捕食阻害
…○守屋多恵,吉村純一,星子裕貴,前田憲成(九工大院・生体工)
- B-a09 部位特異的変異による乳酸菌バクテリオシンの分泌・抗菌活性への影響
…〇小山 遼1,竹内啓記1,Rodney Honrada Perez1,2,園元謙二1,善藤威史1(1九大院・農,2フィリピン大・ロスバニョス校)
- B-a10 分裂酵母Schizosaccharomyces pombeにおけるリン脂質分解酵素Plg7の機能解析
…〇中村大地,奥津果優,吉﨑由美子,髙峯和則,二神泰基,玉置尚徳(鹿児島大院・農)
B会場(第2講義室)午後の部(一般講演)14:20〜17:08
(講演時間12分:発表10分、討論2分)
- B-p01 毛髪付着細菌群集構造の経時変化
…○山田あずさ,渡辺康太,田代幸寛,酒井謙二(九大院・生資環 土壌環境微生物学)
- B-p02 腸内細菌による紅麹の代謝物質の探索
…○田中猛豪1,阪本真由子1,北島悠花1,小濵可奈絵1,永留真優1,深見裕之2,北垣浩志1(1佐賀大・農,2小林製薬(株))
- B-p03 植物由来乳酸菌のStaphylococcus epidermidisに対する抗菌作用調査
…○満生萌水,平野美佳子,吉村吏功,北垣浩志(佐賀大・農)
- B-p04 複数染色体領域の欠失による発酵阻害物質耐性出芽酵母菌株の育種
…○豊留あいり,髙田和真,高木佑希子,笹野 佑,田口久貴(崇城大・生物生命)
- B-p05 Efficient screening and design of VHH ligands through high throughput sequencing for affinity chromatography to purify Fab fragments
…〇Md. Abdur Rafique,佐竹貴理子,岸本 聡,Md. Kamrul Hasan Khan,加藤太一郎,伊東祐二(鹿児島大院・理工)
- B-p06 赤潮プランクトンChattonella antiquaの活性酸素産生能に対する栄養塩濃度の影響
…〇齊藤弘一郎,山口健一,小田達也(長大・水)
- B-p07 渦鞭毛藻類Karenia mikimotoiの一酸化窒素産生に関する研究
…〇大木裕太,山口健一,小田達也(長大・水)
- B-p08 赤潮原因渦鞭毛藻類の溶血活性に関する研究
…○近藤 柊,山口健一,小田達也(長大・水)
- B-p09 醤油もろみ中の酵母菌叢変化に対する培養酵母の添加効果
…○桑津留 澪,森村 茂(熊大・工・材応)
- B-p10 肉牛用飼料調製過程における菌叢の変化
…○柳川俊吾1,林田 雄大2,鶴田 勉2,森村 茂1(1熊大・工・材応,2熊本県農研セ)
- B-p11 ゲノム情報を利用した新規な泡盛黒麹菌株の選抜
…○外山博英1,阿部峻之2,東 春奈2,新垣陽子2,水谷 治1,山田 修3,塚原正俊2(1琉球大・農,2(株)バイオジェット,3酒総研)
- B-p12 ウシラクトフェリン(bLF)-薬剤複合体作出技術の成熟化
…〇古瀬成美1,五反田麻理1,大林桃百香1,筏井宏美2,イブラヒム ヒッシャム1,宮田 健1(1鹿児島大・農,2北里大・寄生虫)
- B-p13 システインが配位したヘムの酸化還元に対する周辺構造の影響
…○丸山佳奈子,亀澤世奈,北村龍史,平 大輔,藤井隆夫(崇城大・生物生命)
- B-p14 アナモックスおよび関連する水処理プロセスの菌叢解析
…○古市彩子,平 大輔,山際秀誠,相子伸之,藤川陽子,古川憲治,藤井隆夫(崇城大・生物生命)
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♦学生賞審査講演プログラム♦
C会場(第3講義室)午前の部(学生賞審査講演)10:30~11:45
(講演時間15分:発表10分、討論・審査5分)
【修士の部】
- C-a01 NADPH利用酵素の非破壊活性測定のためのハイスループットシステムの構築
…○梅津昂明1,濱田浩幸2,花井泰三2(1九大院・シス生命,2九大院・農)
- C-a02 工業的応用のためのゴム分解微生物の条件検討
…山口凌也(久留米高専・物質工学)
- C-a03 微生物を利活用した「泥の電池」におけるアノードのインピーダンス解析
…○塚本晃啓,冨永昌人(佐賀大院・理工)
- C-a04 コアシャルナノファイバーからなる組織工学的人工血管の開発
…○徐 喆,Joshi Akshat,池上康寛,貫島匡生,堺 裕輔,井嶋博之(九大院・工)
- C-a05 脂肪酸合成経路を介したポリヒドロキシアルカン酸生合成に関する研究
…〇西上明花1,森 恵美2,松崎弘美1,2(1熊本県大院・環境共生,2熊本県大・環境共生)
C会場(第3講義室)午後の部(学生賞審査講演)14:20〜15:35
(講演時間15分:発表10分、討論・審査5分)
【修士の部】
- C-p01 電気培養がもたらす複合系微生物への影響調査
…〇遠矢将太郎,前田憲成,高辻義行,MUSTAPHA Nurul Asyifah(九工大院・生体工)
- C-p02 多成分バクテリオシントランスポーターEnkTの機能解析
…〇和田夏美,須志田浩稔,園元謙二,善藤威史(九大院・農)
- C-p03 黄麹菌Aspergillus oryzaeにおけるAAA ATPase AipAはエンドサイトーシスの制御に関わっている
…○日浅怜子,柿本健一,竹川 薫,樋口裕次郎(九大院・生資環)
- C-p04 筋芽細胞と繊維芽細胞の共培養による筋収縮モデル系の構築
…○佐藤圭一郎,吉岡貫太郎,吉開太一,井藤彰*,河邉佳典,上平正道(九大院・工・化工,*現名大院・工)
- C-p05 分裂酵母特有なアルカリストレス応答および遺伝子発現機構の解析
…○森日香里,富永陽大,樋口裕次郎,竹川 薫(九大院・生資環)
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D会場(第4講義室)午前の部(学生賞審査講演)10:30~11:45
(講演時間15分:発表10分、討論・審査5分)
【修士の部】
- D-a01 光合成細菌抽出物の微細藻類の増殖に及ぼす影響
…〇岩井蘭子1,小宮山晶子2,後藤康之2,酒井滋彦2,林 修平1,山本進二郎1,宮坂 均1(1崇城大・生物生命,2九州電力(株))
- D-a02 変異導入による抗体軽鎖の酵素化
…〇津田春菜1,皆川哲郎1 ,野中玲実2,田口博明3,宇田泰三4,一二三恵美2(1大分大院・工,2大分大・全学研究推進,3鈴鹿医療大・薬,4九州先端研)
- D-a03 好熱性繊維状ファージにおける推定SSBタンパク質の機能解析
…〇副島春香,中村彩乃,藤野泰寛,土居克実(九大院・生資環)
- D-a04 転写因子遺伝子導入によるニワトリ多能性幹細胞作製技術の開発
…〇大室早紀,河邉佳典,石 銘,井藤 彰*,上平正道(九大院・工・化工,*現名大院・工)
- D-a05 石垣島自然界から分離した乳酸菌の乳発酵特性と共生発酵による乳発酵促進効果
…〇熊谷拓哉1,石川桃子1,小山内昌世2,上地敬子1,平良東紀1(1琉球大・農,2石垣島ミルククラウン)
D会場(第4講義室)午後の部(学生賞審査講演)14:20〜15:50
(講演時間15分:発表10分、討論・審査5分)
【修士の部】
- D-p01 複合微生物資材による活性汚泥法の浄化能向上
…○後藤裕輔1,坂本順司1,中村宏徳2,山本周平2(1九工大院・情報工,2(株)アール)
- D-p02 微生物由来トランスグルタミナーゼ前駆体の新規活性化法の提案
…〇有吉龍太郎1,佐藤 崚1,南畑孝介1,2,後藤雅宏1,3,神谷典穂1,3(1九大院・工,2KAICO(株),3九大・未来化セ)
- D-p03 自吸式通気攪拌装置がATADプロセス主要細菌の増殖に及ぼす影響
…〇坂元俊介1,三島健司2,田代幸寛1,酒井謙二1(1九大院・生資環,2福大・工・複合材料研)
【博士の部】
- D-p04 白麹菌における推定メチルトランスフェラーゼLaeAによるクエン酸生産制御機構の解析
…〇門岡千尋1,中村恵理2,池田 萌2,森 一樹3,奥津果優2,吉﨑由美子1,2,髙峯和則1,2,後藤正利1,4,玉置尚徳1,2,二神泰基1,2(1鹿児島大院・連農,2鹿児島大・農,3鹿児島高専・専攻科,4佐賀大・農)
- D-p05 Lactobacillus plantarum PUK6における多成分バクテリオシン遺伝子クラスターの分子解析
…〇河原あい1,田崎美沙2,善藤威史3,松崎弘美1,2(1熊本県大院・環境共生,2熊本県大・環境共生,3九大院・農)
- D-p06 水産養殖における光合成細菌の利用に関する研究
…○古賀 碧1,山内菜央1,渕川千尋1,永野玲奈1,高橋広夫2,山田直樹3,牧 孝昭3,尾﨑健一4,谷 雄策4,奥畑博史5,林 修平1,山本進二郎1,宮坂 均1(1崇城大・生物生命,2金沢大・医薬保健,3(株)松本微生物研究所,4(株)拓水,5関西電力(株))
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|第26回九州支部長崎大会開催案内|九州支部Topページ|
支部活動
Published by 支部:関西 on 11 11月 2019
日本生物工学会 関西支部長
藤山 和仁
日本生物工学会では、創立90周年記念事業の一環として2012年に生物工学学生優秀賞(飛翔賞)を創設しました。この賞は、博士後期課程に進学して、生物工学の分野で優れた研究業績を上げることが期待される学生会員の研究奨励を目的とするものです。生物工学学生優秀賞(飛翔賞)受賞者には研究奨励金(5万円)が授与されます。⇒受賞者一覧はこちら
日本生物工学会関西支部では、支部における生物工学学生優秀賞(飛翔賞)候補者の選考過程を明確化するため、関西支部学生優秀賞を2018年度に創設しました。この賞は、翌年度に博士後期課程に進学して、生物工学の分野で優れた研究業績を上げることが期待される、関西支部所属の学生会員の研究奨励を目的とするものです。なお、本賞受賞者の中から選考される最優秀者1名を、生物工学学生優秀賞(飛翔賞)の候補者として、関西支部より推薦することになります。
つきましては、関西支部学生優秀賞への応募者を募集いたします。関西支部の各大学の先生方におかれましては、是非、優秀な学生会員のご応募にご協力くださいますようお願いいたします。
- 対象者は、関西支部に所属する日本生物工学会学生会員であり、大学院博士前期課程等に在籍しており、2020年度に博士後期課程への進学を予定し、生物工学の分野で優れた研究業績を上げることが期待される者とする。10月進学予定の学生についても、進学する予定であることを指導教員等が保証することで、同等の扱いをすることができる。
- 応募は、指導教員による承認の上、「関西支部学生優秀賞申請書」
による自薦によるものとする(下記提出先まで電子メールにて送付)。申請書内に指導教員の氏名・所属・メールアドレスを記載することにより、指導教員の承認を得たものとする。
- 応募書類をもとに、関西支部委員による選考を行い、関西支部学生優秀賞受賞者を決定する。さらに、関西支部委員による研究プレゼンテーション審査会(2020年1月31日(金)に沢の鶴株式会社にて開催される第116回醗酵学懇話会に先立って、12:00より開催)を経て、最優秀者1名を決定する。
- 最優秀者は、「生物工学学生優秀賞候補者調書」
と「生物工学学生優秀賞候補者推薦書」
を提出の上、関西支部より日本生物工学会本部に推薦される。生物工学学生優秀賞(飛翔賞)受賞者は、各支部より推薦された候補者から日本生物工学会本部での選考を経て決定される。
詳しくは、生物工学学生優秀賞(飛翔賞)受賞候補者推薦要領をご参照ください。
- 提出締切日:
2019年12月20日(金)正午
- 応募方法:
「関西支部学生優秀賞申請書」
(記載例はこちら
)に必要事項を記入し、「関西支部学生優秀賞」への応募であることを明記の上、下記提出先に電子メールにてお送りください。
- 問合せ・応募書類提出先:
日本生物工学会関西支部庶務幹事 三﨑 亮
E-mail TEL. 06-6879-7238
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